新足袋

２月、北海道・北見では零下２０度という厳寒の夜、

吹きっさらしの駐車場で村人全員参加で焼肉を食べるのが村の掟になっている。


ビールはキンキンに冷えてさぞ美味かろうと思うのだけれど、

焼酎のお湯割りは３０秒でロックになり、

焼きたてのお肉も凍り、前歯を折って救急搬送される村人が続出するという。


焼肉を焼いていた七輪の炭が燃え尽きるころ、

八甲田で遭難した兵隊さんのように、皆、立って焼肉を持ったまま笑顔で息絶えているという。


焼肉の網の上に燗徳利を置いとけば普通にお酒が飲めるじゃないか。

ちょっとは頭使えよ、な。