元旦は鬼嫁の実家へ遊びに行くのが恒例行事なのであるが、
昨日はそこで驚愕の事実が鬼母の口から語られたのであった。
鬼母という人はとても豪胆な人で、
中国大陸にてソ連軍の追撃に敗走する皇軍の兵隊さんたちと供に
命からがら生き延びて来た人である。
ヒュルヒュルと唸りを上げて落ちてくる迫撃砲をもモノとせず、
怖いもんですか!とばかり伏せずにガンバっていると
まわりの兵隊さんたちは直撃を喰らって皆死んでいたと言う。
ひとりぼっちになって困ったなあ、と思案していると
どこからともなく火の玉が現れ、
おお、夜道には便利じゃわい♪、とそれに付いて行ったら
他の皇軍の部隊に辿り着けたという逸話もある。
怖い物知らず、とはこのことである。
近年も、近所の病院に亡くなったおばあさんの幽霊が出て、
夜中、待合のベンチに座っているから恐くてしょうがない、という話を聞き、
私が説教してやる!と一晩中待っていたこともあった。
さて昨年は鬼父が亡くなったワケであるのだが、
亡くなって一週間ほどたった深夜、
鬼父が現れた、と言う。
夜中、おしっこがしたくなってトイレに立つと黒いベールを頭からすっぽり被って
誰だか判らないのだが、いわゆる 『 幽霊 』 がトイレに居た、と仰る。
背格好からして鬼父だと直感したらしいのだが、
しっこが漏れそうだったので、ジャマだからどいて!と ヒジテツを一発お見舞いしたらしい。
哀れ幽霊氏はその一撃で便器の上にヘナヘナと崩れ落ちたと言う。
倒れる際に瀬戸物が割れる音がしたので電気を点けてよく観たが、
なにも壊れていなかったらしい。
心霊研究家の吾輩も、幽霊をKOしたという話は初耳である。
KOされた幽霊が鬼父だった、というのも、
なんとも悲哀を感じる話である。
鬼父もこの世はなんと物騒なのか、と逃げ出して成仏できたであろう。
めでたい。
Posted at 2008/01/02 09:48:54 | |
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