ダブルクラッチおよび中吹かし

1980年代以前の中型以上のトラックやバスは、シフトチェンジする際にダブルクラッチという操作が必要でした。



というのは、今や当たり前ですが、シンクロメッシュというものが当時は入っていない、または3速以上がシンクロメッシュの車種がほとんどで、常時噛合式か選択褶動式になっていて、シフトアップまたはダウンするためにクラッチを踏んでシフトチェンジしようとしても、歯車がギギーっと鳴いて簡単にはシフトチェンジできず、例えば、2速から3速へシフトチェンジする前に一旦ニュートラルにして、クラッチを半分または完全に離してからエンジン回転を合わせて、またはエンジン回転が合わない場合はアクセルで中吹かししてエンジン回転を合わせてから、3速へ入れるのが当たり前でした。このダブルクラッチおよび中吹かしの操作は3速から4速、4速から5速へシフトアップ、または逆にシフトダウンする際も同様です。



今でも中型以上のトラック･バスの一部は2速以上がシンクロメッシュである車種が残っていますが、2速から5速または6速の間でシフトチェンジする場合であれは、ダブルクラッチおよび中吹かしする操作は不必要です。



自分もいすゞCJMまたはCLM系でダブルクラッチの経験はあります。CJM/CLM系は3速からシンクロメッシュで、停車時は3速入れてから2速へ入れないとギギーっと鳴いていました。







当時の中型以上のトラック･バスのみならず、1960年代の軽自動車もシンクロメッシュが入っておらず常時噛合式で、特にホンダのN360なんか、バイクのトランスミッションをそのまま搭載していて、ダブルクラッチが必要だったと聞いたことがあります。



軽３輪のダイハツミゼットもその例で、3速ながらやはりシンクロメッシュが入っておらず、ダブルクラッチが必要です。



自分が乗っているサンバートライRJエクストラSでも、2速から3速へシフトチェンジする際に引っ掛かることがあり、やはりアクセルで回転合わせてからダブルクラッチ操作してシフトアップすることが多いです。



確かにオートマチックと比べれば、マニュアル車は自らクラッチを踏んでシフトチェンジするのは大変かも知れませんが、自分は生涯、マニュアル車に乗り続けたいです。