イグニッション・スイッチ交換(EKシビック)
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
 初級 |
作業時間 |
30分以内 |
1
今年に入ってから、何度かエンジンキーを回しても、エンジンがかからない事がありました。電装系は正常に起動するのに、セルモーターが回らない。
親の介護であまり乗らないようになって、よくバッテリーが上がるので、充電するとかかるという状態でした。
が、12V台でもかからない事があり、もうこれは、てっきりセルモーターが弱ってるものと思ってました。
しかし、キーでセルが回らなくても、セキュリティー兼エンジンスターターのカーメイトSQ7500α
https://minkara.carview.co.jp/userid/253927/car/906723/6272581/note.aspx
のリモコンで始動するとかかる事に気付きました。
だから、イグニッション・スイッチが悪いのだろうという結論に至ったのです。
以下、そのイグニッション・スイッチの交換作業になりますが、私の車はちょっと特殊?なので、もしこの作業の参考にするなら「EKシビック イグニションスイッチ交換」で出てくる他の記事も合わせて参照してください。
2
電子パーツカタログで捜すと、イグニッション・スイッチとしてのパーツは無く、キーシリンダーごとの交換になってしまいます。(画像の2番。29番では該当する部品は無しと出る)
しかも、私のEK3用の35100-S04-931はもう在庫が無いというではないですか。
このパーツ番号はEK2もEK4も共通なのにです。
しかし、EK9用の35100-S04-921なら在庫はあるというので、さっそく注文しました。それが前の画像の箱入りパーツです。
ちなみにEK3用の最終価格は22,110円だったらしいです。
そしてこのEK9用は18,480円(税込)でした。
後に、パーツカタログのPDF版
https://minkara.carview.co.jp/userid/253927/car/906723/11839589/parts.aspx
で調べてみると、35100-S04-921は
EK2、EK3、EK4にも設定があるようです。何が違うのはよくわかりません。
イグニッション・スイッチ単体はEGシビックにはあるようなので、
そのパーツ番号35130-SR3-901でも問い合わせましたが、それも在庫無しでした。
純正パーツの通販は関連情報URLの「パーツマーケット」に問い合わせ、発注してます。そこから鈴鹿のホンダ部品センターに照会するようです。
3
まずはステアリングコラムのカバーを外すのですが、私のは画像の通り、ディーラーオプションで足元を照らすカーテシランプと、キーシリンダー周りをリング状に照らし、ドアを閉めてからしばらくして、じわ~と消えるようになってるのです。
このコラムカバーは真下にあるネジ3本を外してから、上下2つに分かれるのですが、何度も外していて、固定用の爪が早くから折れてしまい、かつて新たにカバーを取り寄せたのですが、愛車のようなオプション仕様ではありません。同じモノは無いようです。
それで折れた爪は「型取りくん」と「リペアプラ」で再現したり、根本をUVレジンで補強したりしてます。本当はもう触りたく無い場所なのです。
ちなみに、この上下のカバーは下側から伸びた爪を上側の突起に引っ掛けるようになってるので、外す時は上下の境界の下側を内に押すようにズラしながら上下に引き離します。
コラムカバーの外し方は別に上げてますので、そちらを参考にしてください。
https://minkara.carview.co.jp/userid/253927/car/906723/7661847/note.aspx
このカバーを外すと、キーシリンダーの左端に目的のイグニッション・スイッチが見えるのですが、もう配線がむき出しなので、ドライバーなど金属を当ててショートさせないようにしなければなりません。
本来ならばバッテリーのマイナス端子を外して作業すべきですが、そうすると、カーナビのAVIC-VH0999を改造してオンダッシュ化した
https://minkara.carview.co.jp/userid/253927/car/906723/6266242/note.aspx
画面の角度調整が出来なくなるので、通電したまま作業します。
イグニッション・スイッチの2個の固定ネジを外す前に、次のコネクタを外しておけばショートさせる危険も少なくなると思います。
4
足元のカバーを外すと、差し替えるべき茶色の大きなコネクタ2つが現れるのですが。
本来は画像の一番上のがオリジナルの1つで、もう一つはわかりにくいので黄色の○で囲ったヒューズボックスに刺さってます。
しかし、愛車は前述のとおり、セキュリティー兼エンジンスターターのカーメイトのSQ7500αの車種別ハーネスが割り込んでいます。
で、イグニッション・スイッチから来ていて、実際に外すのは中央のと左下に見える茶色のコネクタ(カプラ)2つになります。
このコネクタを外すには、赤矢印のリリースレバーを押しながら引き離すのですが、簡単には外れず、レバーを押しながら境界をマイナスドライバーなどでコジ開ける事になります。すでにコジった跡がありますね。
一番上の茶色のコネクタは白いクリップで金属フレームに固定されてます。
この金属部分は本来ならば「銀色」なのですが、前にも書きましたが、かつて仕事帰りの夜間、車中泊をする事が多くて、その時の人体からの水蒸気?で薄く細かい錆びがビッシリと乗っていて、手の届く範囲でサビ転換剤を塗って「黒色」になってます。
5
外した2つの茶色のコネクタ(カプラ)は、小さい方はそのままでいいのですが、大きい方のコネクタの配線が違ってました。それぞれ画像の番号の
(1)上側の細い線3本が追加されてます。左から白地に緑と青と黄のラインが入った3本です。それらがどこへつながるかというと。
(2)赤丸の緑のコネクタにつながってます。何か不明です。このコネクタを外そうと苦労したのですが、キーシリンダーごと外さないと駄目みたいで、諦めました。
左側の黄色や黒のケーブルはオプションのエアバッグへの配線でしょうか?あるいはホーンか。
(3)(4)白いカバーのパーツにつながってます。カバーを外すとプランジャーのようです。
このコネクタも外そうとラジオペンチで摘んだ時、滑って配線の被覆を痛めてしまい、UVレジンで覆ってます。
これも何をするものなのか不明です。
これらは手持ちの「配線図」を見ても、「アクセサリー配線図」を見ても出てません。単に見い出せないだけなのか。
ちなみに(3)の左端に見える白い太いケーブルが繋がった白いプラのパーツがイグニッション・スイッチです。左から2本のボルトで固定されてます。
また(1)の茶色のコネクタの下側の太いケーブル2本はそのままイグニッション・スイッチに行きます。
残りの上側右端と下側中央にある青/白の細い配線2本の行き先はキーシリンダーの裏側にネジ止めされてます。これはキーを刺したままドアを開けるとピーピー鳴らす為のもので、EK3用もEK9用も共通です。
6
何か不明な配線のコネクタ(カプラ)は外さず、そのままにして、茶色のコネクタ側でイグニッション・スイッチへ行く太いケーブル2本のピンだけを移植(入れ替え)する事にしました。
ピン(端子)の外し方。
(1)左右の側面にある白い部分を押し込みながら、配線側に押すとロックが外れます。
(2)配線側から白いパーツをラジオペンチで摘んで引き抜きます。この時、勢いよく引っ張ると、跨いでいる配線を引っ掛けて、ピンのカシメ部分に負荷がかかるので要注意です。下手すると線がピンから抜けてしまいます。
画像は既に太いケーブルを抜いた後です。
(3)それぞれのピンは中の突起でもロックされてます。
ピン(端子)のアール部分に引っかかってるので、極細マイナスドライバーか千枚通しのような細いもので、中の三角形のプラを矢印方向に押しながらピンを後ろから引き抜きます。
矢印のは既にロックが外れてる状態で、ピン(端子)が後方に少し下がってます。
反対の上段のピン(端子)を外す場合は下向きに押します。
(4)外したピン(端子)です。
これを前の画像の3本多く配線が繋がったコネクタの下側のピンと入れ替えます。
外す前に、どこにどの配線が繋がっていたか、メモっておいたほうがいいでしょう。
またピン(端子)のアールの上下の向きを間違えないように。中の三角の固定プラが端子のアールにひっかかるように、上下段ともに端子のアールが内向きに、端子の平らな面が外向きになるように挿入します。
ピン(端子)を押し込むと、カチッとロックされた感触があります。
その上からさらに抜いた白いパーツで2重にロックさせておくわけです。
7
新旧のイグニッション・スイッチです。
上下とも、左側が古いものです。
古い方は95年11月8日になってます。
私が愛車を買ったのが95年の12月ですから。
新しい方は平成29年6月8日でしょうね。
イグニッション・スイッチ自体には、私のEK3用と、交換したEK9用の違いは無いみたいで、配線の色も同じなのですが、日付だけで無く、パーツとしての番号も
EK3から取り外した古い方がK69-C
新しく取り寄せたEK9用がK69-4となってます。
なお、今回のEK9用の新しいスイッチ(右側)の白いケーブルがつながるBATのハンダが薄く、それは他の人の画像を見ても同じなので、自分でハンダを盛ってます。
いずれにせよ、このスイッチの為だけに支払った1万8千円は高かった。
8
お決まりのように、取り外した古いイグニッション・スイッチを分解してみました。分解と言っても、爪で留まってるのを外しただけ。
挿し込んだキーを回すと、右側のパーツの中の金属リングが一緒に回り、凸部が左側のパーツの接点に触れて通電するようです。
洗浄してみると、まだ使えそうな気もするのですが。
ネット上の画像では、必ずといって、プラ製の爪が折れてるので、そうなるだろうと思い、分解洗浄してみる事はせず、キーシリンダーごと購入して、スイッチだけを交換したのですが、取り外した爪は折れておらず、まず洗浄してから接点復活剤とか試してみても良かったかもしれません。
側面から見ると、右側の接点リングは2箇所のバネで浮き上がっており、それで接点に押し付けてるのですが、これも特にヘタってる様子は無かったのですが。
https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/userstorage/000/067/683/700/7223fee2d3.jpg
ともかく、このイグニッション・スイッチを交換後は、キーを回すと気持ちよくセルが回ってエンジンがかかります。これまでも、かかる事もあれば、かからない事もあったので、しばらくは様子を見る事になります。
9
エンジンスターターだとセルは回るのに、キーでは回らない。
それでイグニッション・スイッチが原因と思って交換したのですが、1年を経過して、出先でエンジンがかからない事がありました。スーパーで30分ほど買い物して戻っただけなのに。
この時は2台のドラレコを駐車監視録画させていたので、バッテリーの電圧降下のせいもあるのかと、ジャンプスターターを使ったのですが、やっぱりかからない。
自宅でもジャンプスターターでかからない事はよく経験してます。そんな時は充電するしかないのですが、出先では何とかしないと。JAFを呼ぼうかと思ったのですが、ふと、思い付いてエンジンスターターを使ってみると、エンジンはかかりました。
どういうこと?
親の介護であまり乗らなくなって、冬に必ずバッテリーを上げてしまい、一旦、そうなると、すぐまた上がるようになり、カオスを頻繁に替えてきました。
それで、(当時は)2倍の価格ですが、ディープサイクルのオプティマのイエロートップのバッテリーに替えたのです。
ところが、このイエロートップはディープサイクル対応の充電器でフルに充電しても、12.2~12.3V位にしかなりません。
使い古した処分待ちのカオスや、停電時の母の電動ベッドを駆動させる為のバッテリーだと、充電後は12.6~12.8Vあるので、イエロートップは低めなのです。
そして、2020年に多くの電装品を追加した事もあります。
この状況で、エンジンスターターではACCがONになってから4~5秒後にセルを回します。
ところが、キーで回す時は、ACC ONから一気にセルを回そうとしてしまいます。
どうも、ACCがONなると、大量の電装品が一斉に起動して、一時的に電圧が下がるようなのです。その瞬間にセルを回そうとするから、エンジンがかからない。
キーでセルが回らない時も、ACC ONから一呼吸おいてからセルを回すと、エンジンがかかる事を確認しました。
イグニッション・スイッチを交換したのですが、交換前に、これを試していれば、もしかすると交換しなくてもよかったのかもしれません。
もう、バッテリーをリン酸鉄リチウムイオンに替えようかと思案中です。
が、それは高価で、なかなか実現しそうにありません。
バッテリーは再びカオスに変えて、しばらくは調子良くエンジンがかかっていたのですが、1年も経たないうちに、やっぱり同じようになってきました。
特に冬期は駄目ですね。ACC ONから一気にエンジンをかけるのは、プッツンと言って終わりです。一呼吸必要です。
カオスが一年もしないうちに、非力に感じられるようになるのは、もしかすると、サルフェーションのせいかもしれません。
近年、最新のHV車で、その補機バッテリーがすぐに上がるとかで話題になってるそうですが、私のような古い車でも、バッテリーが早くダメになってくるのは、何かの条件でサルフェーションが多く発生するのでは?
デサルフェーターを取り付けると、エンジンのかかりに改善が見られるようになりました。
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