今回は部品の説明です。
まずは部品表。

実にアッサリ書いていますが、入手困難部品の山であります。
あと、純粋な部品代だけでも4000円程かかります。
これに通販の送料や交通費等を含めると、10000円程度必要になります。
なので、「どーしても自作したい」人以外は、手を出さない方が良いでしょう。
これより性能の良い国産ブランドラジオなら、2000円程度で買えちゃいますからね。
入手困難部品の紹介。
まずはIC。

上がSANYO LA1600、下がTOSHIBA TA7368Pです。
LA1600は8年程前に製造中止になりました。
が、自作派にとってはとても扱いやすいICなので、部品屋さんが製造中止前に大量に確保していました。
なので、現在でも比較的入手が容易です。
TA7368Pも製造中止らしいのですが、これも多くの部品屋さんが在庫を確保していたり、代替品が出回っていますので、入手は容易です。
両方共サトー電気さんで店頭購入しました。
バーアンテナ。

AM88というスーパーヘテロダイン用のアンテナコイルです。
コア全長は80㎜と長めです。
他にもAMスーパーヘテロダイン用のバーアンテナが有りますが、現在市販中のバリコンとの相性が悪く、短波ラジオになってしまいます。
AM88を選択した方が無難です。
現在は千石電商でしか取り扱いがありませんし、店頭在庫数も減ってきているような気がします。
絶版部品になる可能性が高い部品です。
千石電商の秋葉原店で店頭購入しました。
バリコン(スーパー用2連バリコン)。

PVC20Yというタイプです。
細かい仕様は不明ですが、150pF/70pF程度だと思います。
一時期、2連バリコンは中国製のCBM223というものしか手に入らなくなりました。
ところがフィルムがボロボロになったり・・・と品質がとても悪く使い物になりませんでした。
これはシオヤ無線の親父さんから聞いた話ですが「CBM223が余りにもひどいので、ミツミの元社員の人が独自設計し、中国生産して供給している」とのこと。
PVC20Yは耐久性に優れており、ウチの自作ラジオはこれを使っていますが、耐久性に問題は有りません。
ネット通販でも取り扱いがありますが、私は秋葉原のラジオデパート内にある「シオヤ無線」で店頭購入しました。
OSC(局発コイル)とIFT(中間波トランス)。

10㎜角の物は入手が容易ですが、これだと2.54㎜ピッチのユニバーサル基盤のピッチと合わないので、私は7㎜角の物を使っています。
ところが、この7㎜角の部品が入手困難であり、散々ネットで探しましたが、サトー電気さんでしか取り扱いがありません。
IFTは黄、白、黒の3色がありますが、黒はトランジスタスーパーヘテロダインの最終段用で、LA1600用には不向きだそうです。
なので、ここは素直に初段用の黄色を使います。
いずれもサトー電気さんで店頭購入しました。
セラミックフィルタ。

ムラタ製作所製のSFU455Bという部品です。
これもネットで散々探しましたが、サトー電気さんでしか取り扱いがありません。
あと1000円台で手に入るAudioCommブランドのラジオを分解するとこの部品が使われています。
が、わざわざ新品ラジオを分解して部品を取り出すのは、勿体ないでしょう。
当然ですが、サトー電気さんで店頭購入しました。
低輝度LED(3㎜ 赤、緑)

高輝度LEDは山ほど売っていますが、寝床で深夜放送を聴くには明るすぎて不向きです。
ここは昔ながらの低輝度LEDを使いましょう。
ところが、これが入手困難。
今回は以前購入した「オーディオレベルメーター」のキットから頂戴しました。
秋葉原の千石電商でも店頭販売が有ったり無かったりします。
ネット通販では大阪に店舗がある「共立エレショップ」で購入できます。
尚、赤がパイロットランプ、緑がチューニングインジケータ用です。
スイッチ付きVR(可変抵抗=ボリューム)。

Aカーブの10KΩです。
これはステレオ用の2連VRですが、AMラジオなので片チャンネルしか使いません。
パネル取付用のVRなら入手は容易ですが、基盤取付用のこの部品は入手困難です。
秋月電子でも同じ仕様の部品を取り扱っていますが、シャフトに回り止め用の切欠きがあるので、ツマミの相性が悪い可能性もあります。
なのでシャフトが丸いこの部品を、秋葉原のマルツパーツで店頭購入しました。
尚、基盤に取付ける前にシャフト(アルミ製)をツマミに合わせて切断する必要があります。
今回は19㎜のCSツマミをつかうので、シャフトは3㎜短くしました。
切断は100円ショップで売っているカナノコで十分です。
スイッチ付きステレオヘッドフォンジャック(パネル取付型、5極) 3.5㎜用。

基盤取付型は沢山売っていますが、意外とパネル取付型の取り扱いがありません。
AMラジオなのにステレオジャックは・・・と思うかもしれませんが、これを使うと100円ショップのステレオヘッドフォンが使えるので、両耳をヘッドフォンで塞いでゆったりとラジオを聴くことができます。
ここは少々贅沢をして、ステレオ用を選びました。
尚、5極タイプなので、ヘッドフォンプラグを差し込めば、スピーカーから音が出なくなります。
これもサトー電気さんで店頭購入しました。
スピーカー止め金具。

これも絶版部品です。
シオヤ無線の親父さんの話では、メーカーが金型を捨ててしまったそうです。
今回はかろうじて「マルツパーツ秋葉原本店」で店頭購入できました。
ネット通販でも取り扱いがありますが、間もなく在庫が無くなるでしょう。
が、どうしても手に入らない場合は、スピーカーをエポキシ接着剤やエポキシパテを使ってケースに固定することもできますので、無理する必要はありません。
3㎜用LEDブラケット。

LEDブラケットは金属製のものもありますが、このプラスチック製の部品が一番扱いやすいです。
千石電商で店頭販売していますが、100個/袋でしか販売がありません。
たった2個の為に、98個を無駄にするのは・・・という方はホットボンドで固定する方法もあります。
なので、無理に購入する必要はありません。
パネル取付部の直径が5.0㎜なので、LED取付部は5.0㎜のドリルで穴を開けておきます。
超低頭小ねじ(M3)。

超低頭トラスねじです。
M3×8を3個、M3×6を4個使用します。
ホームセンターで簡単に入手できそうですが、中々売っていません。
ネット通販でも見かけません。
今回は東急ハンズ横浜店で店頭購入しました。
入手困難な場合は普通のトラスねじで代用可能です。
尚、鍋ねじはカッコ悪いので論外、皿ネジはケースの皿穴加工が難しいので避けた方が無難です。
画像で紹介していない部品は、電子部品店で入手が容易なので細かい説明は省略します、
とこのように、アッチコッチに出かけて部品を集める必要があります。
交通費もバカになりません。
通販で一括購入もできないので、送料もバカになりません。
なので「何が何でも自作したい+部品集めが趣味」という人以外、手を出さない方が無難です。
くどいようですが、ソニーやパナソニックのAM/FMラジオが2000円で購入できますから。
次回はケース(タカチSW100)の加工図と基盤の加工図、部品実装図を紹介します。