テレビでもラジオでも「平成最後~」としつこいですね。
我らの阪神タイガースは平成最後のDeNA戦はサンタテしましたけどね。
ガハハハハ。
最下位は脱出したぜ。
で、あちらこちらで「平成という時代は~」ばかりやっておりましてね。
皆さん、いろんなご感想をお持ちなのでしょう。
平成に、アッシを「アッ」言わせたのが
初代プリウス。
最初は「普通のガソリンエンジン車にバッテリ+発電機+モーターと取付けて、何で燃費が良くなるのか、意味が分からない」と思いました。
ハイブリッド車が燃費が良い理由は「ブレーキ掛けた時のエネルギーを回収して、発進及び加速時にそのエネルギーを放出する」であります。
ここから少々熱力学のお話になりますよ。
そもそも「ブレーキ」ってどういう装置なのか、熱力学的に考えてみましょう。
下り坂でブレーキを掛け続けると、アチチになって、フェードとかべーパーロック等、ブレーキが効かなくなっちゃいますね。
つまり、ブレーキは「熱を発生させる装置」。
もう少し細かく言うと「自動車の運動エネルギーを熱エネルギーに変換して、熱エネルギーを大気中にばら撒く装置」。
勿体ないですね。
エンジンが空気と燃料を燃やして生み出した力を、大気中にばら撒いちゃうんですから。
で、熱力学を齧った人なら「このばら撒いているエネルギー、何とかならんのか」と考えます。
運動エネルギーや熱エネルギーを回収する方法はいくつかありますが、一番合理的だったのが「運動エネルギーを電力に変換して回収」でした。
昭和の自転車は夜にライトをつけると、ペダルを漕ぐのが重くて大変でした。
あれ、発電機が抵抗になってたんですね。
たかが豆電球1個点灯させるのに、あの重さでしたから。
発電機って制動装置の代わりになるんですよ。
で、ブレーキペダルを軽く踏んでいる時は、ブレーキをあまり作動させずに発電機を動かして、クルマを減速させる(=回生ブレーキ)。
この時の電力をバッテリーに蓄え、発進及び加速の際にモーターを動かしてエンジンの補助をする・・・
これがハイブリッド車の燃費が良い、最大の理由です。
以前、私がケッチョンケッチョンにけなした「ノート eパワー」も回生ブレーキをバンバン使って、運動エネルギーを回収し、燃費を向上させています。
この「回生ブレーキ」という考え方に、当時は驚きました。
ただ、こんな事を普通の人に言っても伝わらないので、プリウスのカタログには「エンジンとモーターが協力し、エンジンが一番効率の良い条件で稼働するから、燃費が良くなる」旨が記載されていました。
更に驚かされたのは、動力伝達装置。
カタログには「無段変速」と書いてあるだけでした。
普通の人なら「ベルト駆動なんでしょ」と思いがちですが、全然違う。
たった一つの遊星歯車を使って、動力配分及び速度調整を行っている。
速度調整を行うのは「発電機の抵抗」。
これですよ。これ。
この優れモノの装置、戦車の動力配分装置がヒントになった・・とアッシは考えていますが、合ってますかね。トヨタさん。
この遊星歯車を使ったシステムが「THS=Toyota Hybrid System」です。
ホントによく考えられています。
考案した人、凄いですね。
アッシ、心底尊敬しています。
この様に心底「すごいクルマができたな」と思ったんですが、「プリウス1台売ると、1000万円の赤字」という噂もありました。
それだけ開発費が嵩んだのでしょう。
それだけ赤字を出しても、プリウスを販売したトヨタさんはエライ。
ま、このシステムは他車に水平展開されたので、開発費も償却が進み儲かっているんでしょうな。
この初代プリウス以降、アッシを「アッ」と言わせた商品はこの世に出ていません。
新しい元号になったら、そういう商品が日本から作られることを切に希望します。
じゃないと世の中面白く無いモン。
Posted at 2019/04/26 22:46:04 | |
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