
塗装とか、ワックスとかそういう表面処理の本来の役割はボディーやパーツの構成素材の保護に他なりません。つまり防錆(錆からの保護)、紫外線、熱線などで侵されたりしないようにするのが本来の意味合いです。そのうえで、見た目の美しさ、個性の表現といった差別化、審美眼的な側面を持たせているにすぎません。
カーショップに行けばガラス系だとかポリマーとかのワックス、一液ウレタンとかニ液ウレタンの塗料等いろいろなシチュエーションに特化した商品が目白押しで選ぶのに困るほどです。
さて、こうしたケミカル類は自動車以外にも実に様々な分野で発達しており、身近なところでは住宅建材関係の製品がホームセンターで容易に手にすることができます。
今回紹介する方法と製品は住宅用床ワックスを使用した自動車用未塗装樹脂製品の手入れ方法です。
あっ、事前にお断りしておきますが、何よりも大切にしている愛用の乗用車とかハイエンドなVIPなクルマには使うのは間違ってもお勧めしませんが、重機とか建機、実用重視の現場トラックなどのお手軽メンテナンスには適用できるはずです。
私の場合、雑用に使用している軽トラックの手入れなんかに積極的に使っています。
未塗装の樹脂バンパーが白けてきた時、プラスティック製のダッシュボードが粉っぽくなってきた時
、ドア等のビニール内貼りの保護と艶出しに使用しています。
ここ最近はコンドルブランドの床ワックス、「エコシャイン」を使用しています。他にもリンレイなども使ったことがありますがはっきり言ってどれも大差はありません。ビニール系の化学床に適合する製品ならどれでもOKで、好みに合わせて防水とかそういう付加価値の製品を選ぶと男心も満たされるでしょう。
選定にあたっての絶対条件としては水性であることと、同じメーカーからそのワックスに適合したリムーバー(除去剤)があること、の2点です。
先ず塗り込み部分を洗車、ダッシュボードなら濡れタオルで良く拭き取ってから、洗面器にコップ半分ほど床ワックスを出し、台所スポンジに握っても垂れないくらいにしっかりと含ませて塗り込むだけです。水性ワックスなので、多少の水分残置は問題ありません。スポンジが無ければ小さめのタオルなんかでも大丈夫です。
カーワックスと違って強くこする必要もなく、本当に撫でる程度で濡れるように塗り込めます。塗料と違ってムラにもマダラにもなりませんし、垂れてもスポンジで撫でるだけの簡単処理です。乾燥時間は10分から1時間位です。
バンパーなどの外装部品は他部品の汚損の心配がないのでたっぷりと濡れるように塗り込みます。スポンジが泡立って塗った面が少し泡立ちちますが、すべて塗り終わった時点でスポンジを硬く絞って撫でるようにすれば簡単に仕上げられます。乾燥中に液が垂れた部分は撫でておかないと垂れ筋だけ乾燥後に膜厚が倍になって目立ちますのスポンジで撫でておきましょう。
床ワックスの特徴として、目に見えるほどの膜厚が簡単に得られることが最大の利点です。大量に使っても数百円で収まりますし、仕上がりの好みに合わせて3回くらい塗り重ねるのも簡単で30分くらいで塗り重ねも出来ます。たくさん重ね塗りすれば濡れたようなデラデラの表面も容易に得られます。
専用のカーワックスのミクロン単位の仕上がり膜厚と異なり、仕上がり塗膜が厚いので、外装だと経年でパラパラと剥がれてくることもありますが、上記のリムーバーを塗り込み時と同じようにスポンジで塗り込めば床ワックスのみ簡単に溶けるのでホースの水洗いで容易に落として塗り直しも簡単です。
ワックスだけなら素手での作業でも問題ありませんし、洗面器、スポンジ、ウエス等の道具の手入れも水道水だけで問題ありませんが、リムーバー作業だけは必ずビニール手袋などで手を保護してください。道具は何度でも繰り返し使用可能です。
カーワックスのパッケージや通販等でよくある画像ですが、作業前、作業後の違いは次の通りです。
今回のクルマは軽トラックです。
未塗装樹脂バンパー、床ワックス塗り込み前
未塗装樹脂バンパー、床ワックス一回塗直後、乾燥前
床ワックス塗り込み作業中
ドア、ビニール内貼り、一回塗仕上げ
ハンドルエアバッグ部分、一回塗仕上げ
ドアミラーカバー部分、一回塗仕上げ
ここまでの所用時間は30分位です。
そして一夜明けて、一回ではワックスののりが薄いので、バンパーだけもう一度重ね塗りして、乾燥後がこちら。
審美眼的に評価すれば・・・ですが、実用車の手入れとしてはこれで十分すぎる仕上がりです。
カーワックスやコーティングににこだわりのある方からしたら、そのぶっ飛びな荒療治的な方法に卒倒してしまうかもしれません。でも、荒野を目指すうさぎにとってはこんなのもスタンダードなメンテナンス方法の一つなのです。
そして最後に自身の爪も床ワックスがかかって光り輝くという素晴らしいおまけもついてきます(台所スポンジの硬い方でこするか、リムーバーでこすれば落ちます)。
※この方法は私個人の行っている自己流のメンテナンスです。もし試す場合は必ず目立たない箇所で試していて問題ないことを確認して、自己責任のもと作業してください。失敗しても責任は負えません。
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整備作業 | 日記
Posted at
2018/04/07 23:27:22