荒野のうさぎのブログ一覧

先日の油圧ブレーキ講座の記事を見た自転車仲間から、「画像が暗くてよく見えなかった」と意見がありましたので、何枚か撮影しなおしてみました。

ここで紹介するのは、MTB用のディスクブレーキシステム、ドイツのマグラ社製のグスタフMという製品です。



ＭＴＢにディスクブレーキが本格的に普及しはじめた頃（1998年だったと思います）に投入された製品で、モデル名のグスタフＭは、創業者の名前、「グスタフ・マグラ」からとられたものです。

ＢＭＷ製モーターサイクルのブレーキも製造しているマグラならではの、モーターサクル用と同様の構成で、マスターシリンダー、キャリパー、2ピースフローティングディスクローターなどを備えた設計で、現在の視点でも十分通用する本格的で大容量なブレーキシステムでした。

モーターサイクル同様にリザーバータンクを設けたブレーキレバー・マスターシリンダーアッシー


片側同径2ポッド油圧キャリパー（スライド機能付きキャリパーサポート標準装備）


同キャリパーのホイール側


ブレーキパッド


このような構成の製品ですが、現在のディスクブレーキシステムと比較すると全体的にボリューム感があって野暮ったくも見えますが、これは製造上の限界ということではなく、ＤＨ（ダウンヒル競技）用に特化させるため、ブレーキの耐熱性、熱容量に余裕を持たせるためにキャリパーブロックを大きくしてあるためです。キャリパーの重量では、現在の軽量モデルの2.5倍位はあると思います。

リザーバータンク内もダイヤフラム内蔵の大容量なものになっていて、キャリパーの温度上昇によるオイルの膨張による戻りなどにも対応しています。

マグラのトレードカラーにもなっていたネオンイエローは、それまでのモデルでも純競技仕様モデルのレースライングレードに使用されていたカラーで、このブレーキがフラッグシップモデルであることの証でもありました。

補修部品も手持ちで揃っているので機会があればもう一度使ってみたいような気もするんです。
多分・・・・使わないとは思うけれども。

まあ、久しぶりにこうしてクローズアップしてみると、懐かしさとワクワク感が同時に押し寄せてどうにもいけませんね。

ということで、ここまでとしておきましょう。