
先週末の話。
ホームに出撃してふにゃふにゃとコースの状況確認していると後ろから凄い勢いで数台が。
展望で譲ったら馬鹿っ速のNA勢だった。
これは後ろから参加しなければと思い2コーナのとこのPで向きを変えて列の後ろに尾こうと待機。
眼前を一団が通過したのでフル加速スタートするとちょっと滑った。
おまけに二速に入れそこねた。
シクったと思いつつさらに加速。 はよ行かなアカン。
すると今度は展望で激滑り。横向いて結構危なかった。
まだタイヤあったまってないのかなぁ、それにしてもおかしいなぁと頭の隅では考えてた。
しかし、前に追いつかなければならない。俺はさらに加速した。
事件は高速Sで起きた。
トルク盛り盛りになった四速全開でマシンはコントロールを失った。
車は完全に横を向く。
ここから脚色を加えて大げさに書きます。
ここで俺の脳内インジェクターはアドレナリンを噴出。もちろん100%Maxでだ。
すると目に映る景色はお決まりのスローモーションに。
経験上この速度でこれだけ横を向いたら絶望的だ。
もう俺はクラッシュは避けられないと覚悟した。
無駄な抵抗とは思いつつ諦めながらも反射的にカウンターを当てた。
ここまでは誰でも出来る。ここからが重要だ。
状況からしてカウンター当てたままスッ飛んでいくタイプのブレイクじゃない。
必ずカウンターが効いて逆向きの振り返しが来るはず。
その瞬間に俺は集中した。
その時は来た。そこで素早くステアをニュートラルに戻す。
しかし俺のダサダサ技術では一度で収まらず反対向きにお釣りをもらう。
また同じことを繰り返す。
二回目でも収まらずまたも振りっ返す。
このあたりで俺の神経はもうボロボロ。
ここで余談。小学生の時にある講演で聞いたことがある。
犬は車に轢かれそうになると瞬間的に逃げるという。
猫が同じ状況になると キッ!と車を睨みつける。
瞬間的に立ち向かおうとするらしい。
よって猫のほうが轢かれる確率が高いのだと。
その人は「みんな猫であれ」と言ってた。これって轢かれろってこと??
今考えると危ないじゃん(笑)
そして、これは全然別で聞いた話。
同じ状況でタヌキは…
そのあまりの恐怖に気絶して現実から逃避するという。
そうなるともちろんサヨウナラだが。
そういう意味ではタヌキの不幸率が一番高いということになる。
可哀想な俺はそのタヌキのように気絶しそうになっていた。
スローモーションだけに地獄の時間だ。
とは言いつつ、今回の振り返しを乗り切るとスピンモードが終わるのを感じていた。
ここが最も重要なポイントなのだ!!
この振りっ返しが終わったらグリップが戻る。
その時の向きが問題なのだ。
車の向きが道路に対して斜めの状態でグリップが回復すると
その方向に車が進むことになる。
つまりガードレールに突っ込むってことだ。
そうするとガードレールの強度確認を俺の車でするハメになる。
もちろん俺はその強度をもう体験で知ってるけど。
ネット上のクラッシュの動画を見てると、タコりながらも
カウンターを当てまくって途中まで頑張っていたが
これの処理で失敗してヤられているのをよく見る。
そう、ここが一番難しいのだ。
正念場の時は来た。
俺は最後の気力を振り絞り、これまでで最大の集中力でその瞬間を待つ。
きたキタ来たー!!
センターライン上で道に対して少し右にアングルがついた形でスライドは止まった。
俺はアクセルを踏み足しつつ素早く少しステアを左に切る。
ちなみにこれまでの間アクセルはずっとパーシャルね。
横向いてる時に戻すとスピンしながらスっ飛んでいくよ。
これがどんピシャに成功して車は無事元の走行に戻った。
かなり大げさに書いたけど面白かった??
大ウソばっかり書いたから
よいこのみんなは話を真に受けちゃダメだよ。
ここまで来ればいくらバカな俺でも車が何かおかしいことに気づく。
流石に追跡は諦めて原因を考えながらショボくれて流すペースで走った。
前にやったことのあるウイングの付け忘れ?いや、付いている。
タイヤの空気圧?何かのネジの締め忘れ?疲弊しきった頭脳をフル回転させてると…
何か音がしている。ピーって。
メーターを見ると水温が105度だ。オーバーヒート??
またパワステプーリーか!? いや、ハンドルは重くない。
それに原因としてさっきの激スライドと結びつかない。
俺は泣きそうになりながらそろそろとPまで戻った。
そこでボンネットを開けて原因がわかった。
とあるメクラがハジケて冷却水がダダ漏れだったのだ。
タイヤの内側が濡れていた。そりゃ滑るわな。
ちなみに2リットル以上抜けていた。
直後に走った695君は滑らなかったというからコース上のはすぐに乾いたみたい。
さて、今回の教訓。
なにかおかしいと思ったらすぐに走るのをやめましょう。
迅速にRFR君に直してもらい、数時間後にはまた走っている俺の姿があった。
終わり。