これまで続いてきたセッティング地獄。
ようやく終わりが見えてきた。
まず、前回の続き。
オイルを吹いた我が愛車のエンジンだがRFR君と一緒になんとか帰宅。
そこでオイル漏れの場所を特定。
ヘッドからタービンに行くメッシュのオイルチューブが破裂?
RFR君に部品を手配してもらい、ホースの交換は自宅前の作業ですんだ。
という事でトラブルのインパクトはあったのだが比較的早く直った。
これもRFR君の迅速な対応によるものと感謝。
オイル漏れも無事に直り、再びセッティング地獄の大海原に。
タイヤ前後の摩耗の違いが出てきていたのでタイヤ組み換え。
ロールの大きさが気になっていたので、
ついでにフロントスタビの取り付け位置を変えて効きを強くした。
それで走ってみると、多少の改善があったものの、まだイマイチだ。
ここで考察。不調の要因を考えてみるとやはりロールの大きさがある。
そのロールによりアンダーやオーバーが出ているのではないかと。
加えてこちらの操作に対してのレスポンスの遅れにも繋がっているのか?
フロントスタビだけでは不足だったのだろうか。
今度はリヤスタビの取り付け位置を効くほうに現場で変更。
しょっちゅうやっているので慣れたもんだ。
それで走るとリヤのロールが減り、明らかに走りやすくなった。
しかし、それでも俺の知る絶好調の感じには至っていない。
あと、なにが足りないというのか?
それとも何か車側が変わっていて、その域にはもう戻れないのか?
はたまた俺の勘違いでもう元に戻っているのか?
もっと根本的に俺の腕が落ちているのか。
最後に残っていたイジりポイントをやることにした。
リヤの車高だ。これを10mmくらい下げてみようと思った。
もう諦めてはいたが、やってはおこうという程度の期待感だ。
アンダーがキツいのでリヤを下げるのはセオリーから言うと逆だ。
ただ、何の根拠もないわけではない。
以前、リヤタイヤの外べりがヒドかった。
リヤキャンバーをそれ以上につけることが出来なかったために改善するかどうか試しにリヤの車高を落としてみた。
すると、挙動が素直になり車のコントロールが楽になったのを覚えていた。
この成功体験を頼りに最後の悪あがきとして、今回リヤの車高を下げてみた。
そして、土曜だ。
走ってみると、車の動きが非常にいい。無駄な動きがなくなってビタっとしている。
ロールが少なくなった。
だからと言って荷重移動がしにくくなるかというと、それもない。
これは絶好調時の挙動だ!!
やっと、やっと取り戻したぞ。
リヤの車高を下げると進入の頭の入りがよくなってコーナリング中のアクセルONでのリヤの動きもよくなった。
なぜだろう?ここでまた考察。
リヤの車高は全長調整で変えたのでストローク量は変わってない。
となると考えられるのが、リヤのロールセンターが変わることによってリヤのロール量自体が減ったのか。
これはRFR君の意見だが俺も同感だ。
また、リヤの車高を下げる事によって前後のロールセンターが揃ってフィーリングがよくなったのか。
なにはともあれ、これでドライビングが非常に楽になった。
今まではラインに乗せるだけで精一杯だったのがコントロールの自由度が上がったので余裕が出来て
その分、攻めるほうに集中出来る。
だがまだ安心するのは早い。
その時いいと思ってもただの希望的勘違いで、翌週にはサッパリだったってことがよくあるし、
挙動がいいからといってタイムがいいとは限らない
タイムアタックして検証しなければならない。
しかしそれをしようにもエンジンの調子がすこぶる悪い。
カムポジセンサーと燃調のダブルで悪い。
ブースト掛かり出すとカブカブ言うし6000回転越えたあたりからぼすぼす言うし。
いつもやっている秘密のおまじないも通じなくなってきた。
燃調のほうはいろいろな要因があるので仕方ないが、カムポジのほうは何とかならないのか。
それはさておき、コーナリング的セッティングのほうは見えてきた。
この形のまま減衰で微調整して、俺の方が車に合わせたドライビングをすれば完成だ。
今回のセッティング地獄の何が恐ろしいかって、
結局今の最終形態は地獄が始まる前の仕様と実は全く同じなのだ。
この数週間、悩み抜いてイジり倒した挙句、元に戻っただけというお粗末な結末だということだ。
やはり、俺が数年かけて築き上げてきたセッティングでよかったのだ。
だが、全く無駄だったわけではない。
イジるたびにその時その時の挙動の変化はわかったし俺の体験としてインプットされた。
これが今後生かされることは間違いないだろう。
余談だが、
今のタイヤはもうじき終わりそうだし、前後のブレーキローター、パッドも潮時が近づいている。
次のタイヤはサイズも銘柄も変える。また軽いセッティングの変更は必要になってくるだろう。
……そして、かねてより考えていたあの計画を前倒しで実行に移すことにした。
これにより俺が長年抱えていた問題を根本的に解決出来るかもしれない。
どうか、いい方に結果が出ることを祈るばかりだ。
終わり