ヘッドガスケット。

最近、ボクなんかの所にもポッツラポッツラJB－DETエンジンの冷却系に関する相談が来ます。

・・・・結論から言うと・・・・その殆んどがヘッドガスケット抜けなんですが。

普通に走る分には殆んど影響出ないんですが、ちょっとエンジンを回して走ると水が行方不明とか。

１０件中７件がそんな感じ。

他に相談するも「エア噛みだから分離タンク付けろ」とか、ラジエターの冷却不足だからとか、サーモの温度下げろとか・・・・そういう答えで？？？になって僕の所に来るッポイですが・・・・

ボクは・・・優しくないので・・・・ヘッドガスケットシボンヌよと、大病を告知しちゃいます。

冷却経路を考えて見てください、何処でそんなに「気体」が発生しますか？
しかも、この場合だとエンジンがチンチンにヒートする前に水が吹いてくるでしょう。

ウォーターポンプ正常でラジエターキャップも正常、サーモも正常で電ファンも規定で回ってラジエターも詰まりナシ・・・・

こうなると爆発圧力がヘッドの合わせ目から水路に逃げてる可能性が非常に濃厚です。

カーボンの簡易グロメット付きのガスケットとかですと、一気に激しくヌケる場合が多いですが・・・・
JBのヘッドガスケットは１枚のメタルでボア周りに簡易なビード（プレス成型の段差）が設けてあるだけ。

ガスケットの単価考えると僕からは何の文句もありません。値段の割りに「持つな」という感想を持ってます。

ヘッドとシリンダーの材質が違いますので膨張率も全く違いますから暖機中にこの部分に「スベリ」は生じていると思います。
（特にボアの周りに動いた跡が残ってますし、冷えるときに独得のカンという音も）
合わせの集積メタルガスケットだったら、その板の間で吸収出来ると思うんですが・・・
・・・１枚の最大の弱点だと思います。
また、ビードタイプですからボア周りの面圧も知れてますので、激しく走るとヌケちゃいますね。

ヌケたら交換してOK・・・と、行けばいんですが～

所がドッコイ・・・トヨタの４AGよろしくシリンダー上面は激しく歪むエンジンですので、そうは問屋が卸してくれない。
３台内燃機屋に出しましたが、最高で０．１６ミリ、最低で０．１１ミリさらってやっと上面全体にフライス目が出ましたw
ヘッドに主原因があるなら車上で外して研磨かけて修理も可能ですが、原因が多岐に渡る為実際開けてみないと何とも言えない所がもどかしいです。

また、機械的に問題なくとも燃焼状態等でも（局所的な熱）状況が変わってきます。
何度直してもヌケるってのは「セットアップ側」に大きな問題を抱えている場合も多いです。

現にブースト１．６ｋとかでガンガン踏んでますが、逃げるところ逃げてると意外と大丈夫ですから・・・
（ポンコツマイオプティで実験ちう）


写真はオリジナルスーパーグロメットタイプ６７φ。
コイツなら面が出ていてボルトも正常でセッティングも正常ならそうそうヌケません。