上手い人が締めれば緩まない？。

緩みやすいネジ、緩みにくいネジ・・・・・・工具掛けて云々の話じゃなくて、振動や熱で勝手に緩みやすい箇所というのはどんなクルマにも存在すると思います。

緩みやすいからグイグイ締める・・・
ネジの限界超えて（降伏点以上）までギューっと締める・・・

そんな事してもいい結果出ないですよねｗ
ちゃんと締めるコツというか・・・しっかり締結するルールみたいのがちゃんとありますよね。
しかも、上手い人は自然にそれを実践しているので、空気のようにアタリマエになっていてイチイチ教えてはクレナイwwwwwwwwwww

緩みやすいと巷では評判のスズキ車のターボの排気の入り口のネジ。
振動多め、ネジ３本、ネジはスタッドでなくて長めのボルト、繰り返し熱にさらされては冷える、間にはガスケット。

うん、一応緩みやすい条件は全て揃ってます。

でも、ちゃんと管理すればそうそう緩みません。

フツーに右回りに締め込めばとりあえずは締まりますｗ
で、緩みやすいからギンギンに締める？
いえいえ、どちらかと言うとトルク下限程度でしょうか？僕の場合。

まず、長めのボルトという事で締め込む時に「ここのネジは捻れ易い」と、念頭に置いてください。

で、締め込み時の工具への力を上げれば上げるほど「ネジ山の摩擦面のグリップ力は急激に上がります」

なので、バカみたいに締めれば締めるほどネジの山部分で締め付け力は摩擦によって失われて、ボルト自体に「緩む方向への回転のネジレテンション」が保存される事になります。

まあ、それでも冷えている時には問題になりませんが、その状態で繰り返し熱に晒されると・・・・
あっと言う間に緩むことに。
その上ネジの本数が「３本」ですから、一本目からキッチリ規定トルクまで締めてしまうと、どうしても３本目に締める部分のフランジ面に隙間が残りがち。

お？そろそろ何でここがバカみたいに緩むか少し見えてきましたねｗ

ならばどうすればいいか？

ターボが新品ならともかく、中古や一度使ったもののメンテで取り外した場合には、ターボ側のネジ穴を油塗ったタップ立ててシツコク掃除。
その上でネジ山にネバーシーズとかスレッドコンパウンドを適量塗ってガスケット挟んで手締め。
これはネジ山部分で発生してしまう摩擦力を出来るだけ低減する為の行為です。

それから、指で問題なくスルスルと締まるのを確認した上で、規定トルクの半分で一度締め付けて緩めます。
これはここのガスケットがステンレスの合せの３枚メタルなので、僕は勝手にそうしてます。

それが終わったら本締め。
慣れれば手ルクで数度に分けてでOKですが、不安なら規定トルクの1/3程度で順に３本締めて、半分で締めて、規定で締める。

確かに緩みやすい部分だとは思いますが、ちゃんとネジの理屈考えて締めればそうそう緩みません。
緩むからってオーバートルクで締めても、ネジは伸びるし、ネジ山ごと持って行かれるし、ボルト自体もネジレるし、挙句食って次回外す時に折れるし・・・・いいこと一つもありませぬ。

ヘタな人がグイグイやったネジはアッサリ緩むか完全に外れないかのどちらかですが、うまい人が締めたネジも最初の一撃を緩めるのに気合が要る場合が多いです。
うま～くネジ自体のテンションをMAXまで利用しながら、ネジ山の摩擦を低減させながらネジ自体を捻れさせないように「キュっ」と締められてますからね・・・