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朝比奈武弘(Pix_eos)のブログ一覧

2022年10月21日 イイね!

特装最前線 Vol.8

特装最前線 Vol.8いわゆる8ナンバー車などの特装車の特集です。8ナンバーではない架装・特装車両もこちらで紹介させていただきます。タイトルは言いたかっただけです。今回はイベントカーやバスの特装車両、日野レンジャーFT特集です。※一部画像は瀬戸陸さんが撮影し、ご提供していただいたものです。当記事及びブログ内全ページにある画像の無断使用は一切お断りします。

まずはこちらです。瀬戸陸さんからご提供頂いたコカ・コーラのイベントカーです。こちらの車両は過去にトミーから37-4 コカ・コーラ イベントカーとして販売されていたトミカのモデルになった車両です。

よく架空車と思われているこのイベントカーですが、実際に製造された車両で、現在は国内某所に保管されています。

イベントカーのベースは三菱ふそうの大型トラックである「ザ・グレート」の前2軸後1軸車であるFTです。

トラックベースの車両ではありますが、キャビンはバスのような大きいフロントガラスを有する車両で、ライトは同時期に販売されていたエアロバスのものを流用しているようです。

望遠でフロントガラス越しに車内を覗いてみると、配電盤らしきものが。メインスイッチのようなものもあります。

このイベントカーは荷台部が缶のような丸い形状となっており、現在は消されてしまっていますが、コカ・コーラとロゴが入っています。

テールランプはバスなどに採用されているゴールドキング製の3連テールランプが取り付けられています。コカ・コーラ以外にもキリンビールの物も存在したようです。

イベントカーといえばこちらの「Nander-21」を思い出す方もいるだろう。こちらの車両は愛知県名古屋市に所在するブラザー工業が昭和59年に創立50周年記念事業の一環で、8,000万円を掛けて製作された多目的イベントカーです。このイベントカーは平成3年まで使われました。

先ほどの車両と同じく、三菱ふそう製のFT(前2軸後1軸 6×2)がベースですが、こちらはザ・グレートではなく、前身であるFシリーズがベースとなっています。取り付けられているナンバープレートには1984年に製造された車両であることを示しています。Fシリーズは1983年7月にモデルチェンジしていますが、架装の関係でザ・グレートではないと推測。

スペック表を見ると、車体後部には車椅子用のリフトを装備しているようです。

荷台部のステージ部が展開された状態で展示されています。本来はガラス部の展示室が外側に迫り出した状態で使用します。

こちらの車両は展示イベント終了後に石川県にある日本自動車博物館に寄贈され、現在はそちらで展示されています。コカ・コーラのイベントカーもNander-21も架装メーカーは不明ですが、どちらも同じ会社じゃないかと思われます。また、Nander-21と似たような形状のイベントカーで「KDDテレコムキャラバン号」という物も存在したようです。

東京消防庁が所有するVR防災体験車。イベントカーとは少し異なりますが、こちらで紹介します。

こちらの車両はいすゞ2代目ギガをベースにした車両で、防災イベントなどでバーチャルリアリティを用いた、災害体験を行う車両です。

こちらの車両はコーワテック株式会社が架装した車両となっており、恐らく東京消防庁にしか存在しない車両と思われます。テールランプは小糸製作所製オールLEDリアコンビネーションランプ3連タイプを装備します。

車体左側の荷台がウイングボディとなっております。荷台前側には115インチの大型LEDビジョンを装備しています。

車体右側はウイングボディではなく、アルミ製のパネルバンとなっており、発電機搭載部は観音式の扉となっています。

大型ビジョンの裏側にはデンヨー製ディーゼルエンジン発電機が搭載されております。こちらの車両は横浜国際消防・防災展2022のサテライト会場にて展示されていました。

大井川鐵道の日野2代目ポンチョ。こちらの画像は2019年9月に撮影した画像です。

大井川鐵道で走行している機関車トーマスに合わせて運行されるツアー用に製作されたバスで、作中のバーティーを模した架装がされています。

作中のバーティーのヘッドライトは丸目なので、ポンチョも純正をそのまま流用したものとなっています。ウインカーは純正位置から変更され、別のものが装着されています。

しかし武漢肺炎の影響を受けて、ポンチョをベースにしたバスでは席同士の間隔を開けつつ人数を乗せることが困難なことから、ツアーの運行から外されてしまいました。ナンバープレートも移籍に伴い、変更されています。

その代わりに運用に入ったのが、日野メルファをベースにしたバーティーです。グレードはロイヤルサルーンと思われます。

フロントにはバーティーの顔パーツが取り付けられています。顔パーツ装着の関係で、ナンバープレートは右側に移設されています。本来、ナンバープレート裏にある車外扉開閉スイッチも同位置に移設された物と思われます。

純正の日野メルファはこのような、横長のヘッドライトとなっています。※画像はSBSが所有するバスです。

しかし、大井川鐵道のメルファのヘッドライトは丸型のものを使用しています。この丸型ヘッドライトはダイハツ2代目ムーヴの物を流用しています。日野5代目レンジャーのキャブライト車(レンタカー等)でも同様の流用がされています。ムーヴは12Vでメルファは24Vなので中身のユニットは別のものと思われます。

バーティーのリア。ポンチョ同様にリアタイヤにはタイヤカバーが装着されています。

メルファ純正のテールランプは縦長のランプとなっています。

バーティーのテールランプ類は丸型のものに変更されています。

ポンチョの時には装備されていなかったトランクルーム。これはメルファには純正で装備されています。
バーティーは動画も撮影しています。

トーマスフェア期間外は著作権契約の関係で、バーティーの顔を着けて運行できないので外され、代わりに大井川鐵道の社紋が取り付けられています。このメルファをバーティーに改造したのは岐阜県各務原市にある、岩戸工業株式会社です。

岩戸工業株式会社ではオリジナルデザインのバス架装を行っており、東武バスセントラルが運行している、スカイツリーシャトルも同社がいすゞ初代エルガミオをベースに6代目エルフ用のヘッドライトを装着し、天窓を装備したオリジナルデザインのバスです。

特装バスといえば警察の機動隊輸送車も書かずにはいられませんね。

こちらは愛知県警察中部管区機働隊のいすゞ2代目エルガミオをベースにした大型人員輸送車。平成30年度に国費で配備が開始された車両です。

車両側面の窓は金網で覆われています。昨今では過激ゲリラも少なくなりましたが、某県の基地周辺は野猿が機動隊車両や工事車両を襲撃するので必須の装備となっています。

前側主警光灯はパトライト製AZF型(エアロウイングシリーズ)となっています。AZF型は回転ユニットを持たない、オールLEDの警光灯となっています。

エルガミオをベースにした大型人員輸送車では歴代、同社製RAW型(エアロダイナミックシリーズ)を採用していましたが、廃番となってしまったたので、修理交換が必要な車両は後継であるAZF型を装備している車両が存在するようです。なのでこちらの車両も後部警光灯はRAW型となっています。

よく青白塗装で金網を装備している機動隊車両を一般の方は「護送車」と誤解されていますが、実際の護送車はこちらです。この車両は日産3代目後期型シビリアンをベースにした車両で、窓ガラスには3面を除いて濃いスモークフィルムが貼られています。機動隊の車両と異なり、車内に逃走防止用の柵を装備します。画像のものは令和2年度に国費配備された警視庁の車両でパトライト製ALW型(エアロホークシリーズ)の主警光灯を前後に装備しています。前面補助赤色灯として、同社製LED補助赤色灯のLP3-M1-Rを装備しています。またドア部には逃走防止用に「かんぬき」が装備されています。

令和元年度以降に国費配備された車両はライトブルーという純正ボディカラーでしたが、それ以前の車両は純正ボディカラーのホワイト/グレイッシュブルーの2トーンカラーのものが配備されていました。画像は愛知県警察の日産3代目後期型シビリアンベースの護送車です。

こちらは国内某所に置かれていた日産3代目後期型シビリアン。ルーフ上に小さな赤色灯基台があるバスです。護送車なのは間違い無いのですが、どこか違和感があります。警察車両であれば、フロントパネルに旭日章が装備されるはずですが、こちらの車両には装備されていません。また主警光灯もパトライト社製RAW型(エアロダイナミックシリーズ)のような小さいサイズのものとなっていますが、遊撃車や検問車を除いてシビリアンのバスでRAW型を採用している中型護送車を見たことがありませんでした。調べてみるとこの車両は法務省が所有する護送車で、加古川刑務所の車両だったようです。

警察の護送車は前後に主警光灯を装備している事が多いですが、法務省所属の護送車は警察の護送車と異なり、前側にのみ赤色灯を装備している事が多い気がします(ただし前後装備の車両も存在します)。

画像は日野2代目後期型リエッセⅡをベースにした車両で、主警光灯はパトライト製AXS型(エアロブーメランシリーズ)を装備しています。

三菱5代目キャンターのウォークスルーバンをベースにした移動販売車。この車両の特徴はなんと言っても、フロントグリル前に設置された家庭用エアコンの室外機でしょう。車載用ルーフエアコンだとウォークスルーバンの特性上、架装が難しかったのでしょうか?

とある場所に「消防車のような車両が置かれている」という情報があったので、現地に赴いた。そこにいたのは日野ライジングレンジャーのダブルキャブ車でした。このレンジャーは「日野FT」という型式の2軸4輪駆動車で、実際に消防機関では救助工作車や支援車等で採用されている型式です。

バンパー下部にはドライバーユニットが取り付けられています。消防車であればサイレンスピーカー用にドライバユニットを装備しており、大抵はパトライト社や大阪サイレン製の物が主流であるが、こちらはノボル電機製の車載用スピーカーとなっている。

荷台部には窓が一つあり、車体後部には出入り口と思われる扉があります。車体下部にはアルミ製の折りたたみ式ステップとフロントと同様のスピーカーが装備されています。

リアタイヤはシングルタイヤとなっています。救助工作車やポンプ車であれば、後輪がダブルタイヤとなる事が多いので消防車では無さそうです。

調べたところ、この車両は元消防車ではなく、キャンピングカーメーカーのデモカーだったようで、平成17年12月5日に発行されたクロスカントリービークル Vol.60には、こちらの車両が特集されて掲載されていました。ちなみに雑誌掲載時はバンパー下に装備されたスピーカーは非装備だったようです。

日野レンジャーFTは消防車用シャーシではありますが、色々な仕様が存在します。ダカール・ラリーに参戦したレンジャー(ライジングレンジャー)もその1台です。こちらの車両は坪井特殊車体が架装したマシンで、前後シングルタイヤとなっています。

消防車用シャーシであるので、勿論消防車にも採用されています。こちらは東京消防庁第八方面消防救助機動部隊で運用されていた救助車です。日野ライジングレンジャーをベースにした救助車でモリタが艤装し、平成8年度に配備されました。

この車両は阪神淡路大震災を教訓に設定された「Ⅲ型」の救助車です。屈折式クレーンを装備しており、高床4駆車となっています。同型の車両が第二方面消防救助機動部隊にも配備されていました。冒頭のイベントカー同様に、こちらも74-6 災害対策用救助車Ⅲ型という名称でトミカが販売されていました。

日野レンジャーFTはこんなところでも採用されています。自衛隊の73式中型トラックです。現在の1 1/2tトラック(1t半トラック)は高機動車のシャーシを使用していますが、旧型のトラックはレンジャーFTのシャーシです。画像は自衛隊静岡地方協力本部で使用されていた車両です。

レンジャーFTは後継のレンジャープロ、そして現行のレンジャーにも採用されている消防車用シャーシで、雪国で使用される車両や震災対応時用車両に使用されているシャーシとなっています。画像は札幌市消防局西消防署の水槽車。平成20年度に配備され車両で1,500L水槽を装備する車両です。他本部では水槽付きポンプ車と呼ばれている車両で、艤装は田井自動車工業です。

※日野FTはパートタイム式4WD、日野KCはフルタイム式4WDとなっています。外観ではわかりませんので、もうわからん(雑)。

今回は以上です。

【参考文献】
コーワテック株式会社 製品情報公共用車両
岩戸工業株式会社HP
クロスカントリービークル Vol.60(平成17年12月5日 株式会社ITF 発行)

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Posted at 2022/10/21 17:07:45 | コメント(1) | トラックバック(0) | 特装最前線 | クルマ
2022年09月24日 イイね!

病院救急車・ドクターカー 特集Vol.3

病院救急車・ドクターカー 特集Vol.3今回は病院に配備されている救急車やドクターカー、患者輸送車などを紹介します。一部病院を除き、病院名を伏せさせていただきます。また、用途が違う救急車両もこちらに記載させていただきます。

まずはこちらです。東京都文京区に所在する東京医科歯科大学医学部附属病院救命救急センター所属のドクターカーです。この車両は2009年3月に導入された乗用車型のドクターカーで、2022年2月3日の引退までの13年間で2,695件出場しました。2011年3月に発生した東日本大地震にも出動しました。

そのドクターカーが同じく文京区内にあるLEXUS 小石川にて2022年2月19日から同年3月6日の間特別展示されました。撮影時はレクサスディーラースタッフのご厚意により、赤色灯を点灯していただきました。

このドクターカーはトヨタ自動車が展開する高級車ブランド、レクサスの4ドアセダンであるIS 250をベースにしています。ISの中でも2005年8月から2013年5月の間販売されていた第2世代のモデルとなっています。

IS 250は2.5L V型6気筒DOHCエンジンを搭載するモデルです。ちなみにレクサスISの前身はトヨタアルテッツァです。トランク左側にはスターオブライフが入っています。

車体サイドには赤色文字で東京医科歯科大学救命救急センターと入っています。

ボンネット部には赤色鏡文字でDoctor Carと入っています。これは前を走る車両がバックミラーを見た際に正しい向きで表示する為です。ボンネットには特別展示期間中に子供たちが書いたと思われるイラストが入っています。

赤色灯はパトライト社製のブーメラン型散光式警光灯、エアロブーメラン(AXS-12LKF)となっています。LED式回転灯ユニット2基とLED式点滅ユニット4個を搭載しています。

屋根には対空表記として「TMDU」と入っています。これは「TOKYO MEDICAL DENTAL UNIVERSITY(東京医科歯科大学)」の頭文字だと思われます。

バンパーグリル部にはパトライト社製LED補助赤色灯としてLP5-Rが取り付けられています。この前面赤色灯は配備当初には装備しておらず、途中で追加されました。

ISの運転席。サイレンアンプはインパネ部ではなく、ダッシュボード部に取り付けられています。

サイレンアンプはパトライト社製SAP-500RBVK。マイクホルダーは装備しておらず、合成音声1chには「緊急自動車が通ります。進路を譲ってください。」2chには「交差点に進入します。ご注意ください。」が登録されているようです。サイレンアンプ内にあるテプラで「交差点」と貼られているボタンには「サイレン」ボタン(ウー音)、「減光」と貼られているボタンは「回転/点滅切替機能」ボタンがあります。サイレンアンプ横にはETC機器が取り付けられています。

IS 250の後継には同じくレクサスのRX450hが導入されたそうです。
特別展示されたドクターカーは動画でも撮影しています。

日本赤十字社静岡赤十字病院のトヨタ200系中期型ハイエースをベースにした救急車。

2台連番車となっており、どちらも普通のトヨタ救急車と異なりハイメディックと同じLED式赤色灯パネルではなく、パトライト社エアロブーメランを主警光灯として採用しています。

とある病院で使用されている三菱デリカスペースギアをベースにした救急車。先代デリカバンをベースにした救急車は少数ながら一部消防本部や病院で採用されていましたが、4代目デリカベースの救急車はこの車両しか見たことがありません。

主警光灯はパトライト社エアロソニック(AJシリーズ)で、前面赤色灯はフロントのバンパー部にハロゲン式のものが取り付けられています。

車体後部屋根にはパトライト社製流線型赤色灯(HKFM-K)が取り付けられています。昔エポック社のミニカーブランド「MTECH(エムテック)」からこのデリカスペースギア救急車のミニカーが販売されていましたが、そちらは東京消防庁仕様となっており、偶然一致の架空車ミニカーだと思われます。

島田市立総合医療センター所属の日産2代目後期型パラメディックベースの病院救急車。こちらの車両は最近になって更新された車両で、前任車両の救急車は劇用車会社に払い下げされたようです。

バックドアやサイドには島田市立総合医療センターと黒文字で入っています。リアガラスには「学ぼう!応急手当!救おう!大切な命」という表記が貼られています。

この表記は静岡市消防局に配備されている救急車に独自で入っている表記です。日産2代目パラメディックの中でも主警光灯が回転灯で尚且つLED式の補助赤色灯が赤色灯パネル内に取り付けられており、前面補助赤色灯はパトライト製バンパー取付けLED補助警告灯LAB型、後部補助赤色灯は平面取付けLED補助警告灯LARが2個ずつ取り付けられています。

この型の救急車は静岡市消防局内に2台配備されており、1台は港北消防署庵原分署救急車として配備された「・990」と同署の予備救急車として配備されていた「・991」(以前は城東出張所配備)の2台が存在しており、「・990」の方は静岡市消防局の表記やマスコットキャラクターであるカワセミーズなどの表記が消された状態で駿河消防署裏に置かれていたことから、この救急車のナンバーを変更し、医療センターに払い下げられたものと思われます。

Vol.2でも紹介した甲賀病院に、新たに配備されたトヨタ3代目後期型ハイメディックをベースにした病院救急車。前面補助赤色灯は大阪サイレン製LFAシリーズ。

病院に配備されている車両ではありますが、患者からの要請で24時間365日独自に出動する関係か車体サイドには大阪サイレン製LED照明灯LIA-200を装備しています。

けいゆう病院のドクターカー(DMATカー?)として運用されているトヨタ200系後期型ハイエースベースの救急車。赤色灯は名古屋電機製LED散光式警光灯フリックス、前面赤色灯はパトライト製補助警告灯LP3-R。

トヨタ2代目タウンエースバンをベースにした病院救急車。現行タウンエースのものが存在するかはわかりませんが、先代タウンエースをベースにした病院救急車も他の病院に存在していたようです。

赤色灯は単円筒形赤色灯、スピーカーはクラリオン製のものが屋根に取り付けられています。

静岡済生会総合病院で使用されているトヨタ3代目前期型コースターをベースにしたドクターカー。主警告灯はパトライトエアロソニック(AJSシリーズ)で前面赤色灯は非装備。

車体後部は観音扉となっており、ストレッチャーはここから出し入れすることが可能です。側面補助赤色灯としてパトライト製流線型赤色灯(HKFM-K)を基台に設置しています。

車内左側には発電機などの動作スイッチや動作用メーターが取り付けられています。

過去に撮影した同車の緊急走行。サイレンアンプはパトライト製SAP-500Rを採用。

2022年7月にコースターの救急車から日産3代目パラメディックをベースにしたドクターカーへ更新されました。県中部では恐らく初となる3代目パラメディックの導入になります。日産E26後期型キャラバン救急車をベースにしたドクターカーへ更新された。

済生会の車両は2022年2月にマイナーチェンジした後のE26後期型キャラバンがベースとなっています。

グリル部には前面赤色灯としてパトライト製コンパクト警告灯LPT-1M1-Rが採用されています。

とある病院の日産E26中期型キャラバン救急車。車体には赤帯ではなく病院のイメージカラーと思われる、緑色の帯が入っています。

Vol.1でも紹介した藤枝市立総合病院で2021年11月から運用されているトヨタ5代目RAV4をベースにしたラピッドレスポンスカー。

静岡県立総合病院のドクターカー同様に4輪駆動のSUV乗用車タイプの車両を採用しており、救急車型のドクターカーよりも機動力に優れています。主警告灯はパトライト製エアロブーメラン(AXSシリーズ)を採用。

車体側面には病院表記の他にFRC(藤枝ラピッドレスポンスカーの頭文字)表記やスターオブライフが入っています。この車両はトヨタユナイテッド静岡が寄贈したので、側面にロゴが入っています。

ボンネットには藤枝市立総合病院救急救命救急センターのエンブレムロゴが大きく入っています。バンパー部には前面赤色灯としてパトライト製コンパクト警告灯LPT-2M1-Rが取り付けられています。サイレンアンプはパトカーと同じ4秒/8秒周期自動サイレンのパトライト社製SAP-520となっており、「ウー」音で緊急走行する。


今回は以上です。
2023年1月に一部修正させていただきました。

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Posted at 2022/09/24 02:00:04 | コメント(0) | トラックバック(0) | 緊急車両 | クルマ
2022年09月10日 イイね!

令和4年度静岡県総合防災訓練

令和4年度静岡県総合防災訓練2022年9月4日(日曜日)に静岡県島田市、牧之原市、吉田町、川根本町にて県の総合防災訓練が行われました。今回も分散型の訓練となっており、南海トラフ巨大地震が発生し、県内の広範囲で震度7を観測、建物の倒壊や土砂災害、火災等が発生したことを想定した訓練が県内12の会場にて行われました。


まずは多くの訓練や展示が行われるメイン会場の大井川緑地会場です。この場所で県の大規模訓練が行われるのは11年前の2011年に行われた防災訓練以来だと思われます。

会場内で展開する陸上自衛隊東部方面管制気象隊第5派遣隊(相馬原駐屯地)の着陸誘導装置(JTPN-P20)。ASRレーダーが3 1/2tトラック(いすゞSKW)の荷台に搭載されています。

この車両を含め、全ての3 1/2tトラックに発電機を搭載したトレーラーを牽引していました。

通信装置(右)と管制装置(左)ユニット。どちらも3 1/2tトラックに搭載されています。

通信装置と管制装置を搭載している3 1/2tトラックはどちらも1999年から調達が始まった新型の初期モデルで速度表示灯を装備しています。

会場内にいた三菱ふそう6代目前期型キャンターベースの中継車。

この車両は島田市危機管理課と静岡県立島田工業高校情報電子課放送技術班が共同で行った映像伝送訓練にて使用されていたようです。

近くには関東管区警察局静岡県情報通信部日産E51後期型エルグランド衛星通信車。SWE-DISH社のドライブアウェイCCT120という車載型アンテナのようです。

静岡県危機管理部の衛星通信用中継車。4WD車のトヨタ200系前期型ハイエースのスーパーロングをベースにした中継車で、日本宝くじ協会の助成を受けて導入されました。

こちらの車両も被災地の映像を県庁や関係機関へ伝送可能です。

会場内に停められていた静岡市消防局初倉出張所指揮連絡車(ダイハツ10代目前期型ハイゼットカーゴ)。

同じく六合出張所指揮連絡車(ダイハツ10代目後期型ハイゼットカーゴ)。

山林火災消火訓練に参加する静岡市消防局航空隊の消防ヘリコプター「カワセミ(ベル412)」。

大井川緑地公園に着陸し、胴体下部取付式消火装置(ファイアアタッカー)へ給水活動が行われました。

ファイヤーアタッカーへの給水は静岡市消防局島田消防署隊と島田市消防団によって行われました。

ファイヤーアタッカーによる消火。訓練では二回放水が行われました。

大井川緑地を後にする消防ヘリカワセミ。

続いて緊急交通路確保訓練です。地震の影響などで信号機が正常に作動しなくなったことを想定した訓練です。

緊急走行で現場へ駆けつける静岡県警察所轄警察署の事故処理車(日産E26前期型キャラバン)。

警察官による交通規制が行れます。一人の警察官が後方警戒を行い、もう一人がパイロンや矢印方向板などの機材を並べます。

白バイによる先導で高所作業車が到着し、復旧作業を行いました。手前の警察官の横にいるオレンジ色のベストを着た人は警備員です。

現場手前で電光掲示板を用いて交通規制実施の告知を行う静岡県警察のサインカー。

トヨタ200系中期型ハイエースをベースにしたサインカーで県費配備された車両です。

高所作業車を先導した県警交通機動隊のホンダCB1300P白バイ。

2020年度以降配備されたヘッドライトやウインカーがLED化されたものです。

続いて倒壊家屋救出救助訓練。消防救助隊や県警機動隊、自衛隊による救出活動が行われました。

救助隊員を乗せて緊急走行で駆けつけた静岡市消防局島田消防署指揮2号車(トヨタ200系中期型レジアスエース)。

同じく島田消防署指揮連絡2号車(三菱前期型デリカD:5)。

県警機動隊の広域援助隊特別救助班(P-REX)よりも早く現着した先行情報班。

トヨタ100系後期型ハイエースをベースにした特殊移動指揮車に指揮支援というマグネットシートを車体に貼っております。

赤色灯はパトライト社製の流線型マグネット式赤色灯を載せています。ちなみに現在の製品は「PATLITE」表記ですが、この車両のものは旧型のカタカナ表記のものです。

訓練見学エリアに規制行うために機動隊車両からゾーニング用のバリケードが取り出されました。立入禁止テープを使って規制されました。

災害派遣で駆けつけた陸上自衛隊第1空挺団特科大隊第3中隊(習志野駐屯地)の1 1/2tトラック。

県警機動隊のトヨタ4代目後期型ランドクルーザープラドベースの災害活動車。

2019年度に配備された車両です。何気にこの車両は初撮影でした。

同じく県警機動隊の高性能救助車。

清水マリンフェスタの時と同じでメルセデスベンツU3000ウニモグがベースの車両での参加でした。U4023ベースの方はいつ見れるのだろうか?

県警機動隊レスキュー車Ⅱ型。

日野レンジャープロベースで2012年度配備車です。艤装は救助車のパイオニア、帝国繊維です。

県警機動隊の災害対策用資材運搬車。日野レンジャープロをベースにしたアルミパネルトラックです。

先行情報班による現地指揮所。これは消防の指揮本部と同様のものです。

災害活動車後ろには災害救助犬静岡の車両が2台。この車に救助犬を入れたケージを搭載していました。

先程の交通路確保訓練に参加した静岡電業協会加入会社の穴掘建柱車(いすゞ5代目前期型フォワード)。

同じく訓練に参加していた高所作業車(日野2代目デュトロ)。

家屋倒壊訓練に参加していた島田市消防団第5分団2部ポンプ車(いすゞ6代目中期型エルフ)。主警告灯は名古屋電機製フリックスです。

同じく第8分団1部ポンプ車(いすゞ5代目中期型エルフ)。前面赤色灯がハロゲンタイプです。

島田市消防団指揮車(日産C25前期型セレナ)。

日野2代目デュトロをベースにした中部電力所有の高圧発電機車。

普通の発電機車と形状が異なり、荷台部がピギーバックトラックのように丸みを帯びているのは空輸が可能な為。訓練当日も空自のCH-47Jによる吊り上げが行われたようです。

島田市消防団第3分団1部ポンプ車(日野初代中期型デュトロ)。主警告灯は大阪サイレンウイングフラッシュ。

展示ブースで体験展示されている静岡県中部地域局危機管理課の地震体験車。

いすゞ5代目前期型フォワードベース、架装は京都科学(現:京洛サービス)

島田市道路維持作業車(スズキ10代目キャリイ)。

陸上自衛隊第1空挺団特科大隊第3中隊(習志野駐屯地)の高機動車。

運転席や後部座席が開放されていました。

NTT docomo所属の移動基地局車。

日産E26中期型キャラバンベースです。

au KDDI所属の移動基地局車。

docomo同様に1BOX車がベースで、こちらはトヨタ200系後期型ハイエースとなっています。

SoftBank所属の移動基地局車。他社と異なり、いすゞ6代目前期型エルフをベースとした車両です。

島田瓦斯の緊急応急作業用自動車(日産Y12前期型AD)。途中から赤色灯を回転させていました。

中部電力の高圧発電機車(日野レンジャープロ)。

こちらの車両は先程の空輸可能な発電機車と異なり、重量があるので空輸不可となっています。

訓練を終え、会場内を移動する県警機動隊の車両。この画像では写っていませんが、高性能救助車の後ろには交通機動隊のホンダCB1300 Pが2台続いています。

軽々と段差を乗り越える高性能救助車。

県警交通機動隊のホンダCB1300P白バイ。こちらは高性能救助車らと異なり、直進しました。

高性能救助車同様に段差を乗り越える災害活動車。

並んだ機動隊車両ら。

島田市すぐやる課のダンプカー(三菱ふそう7代目前期型キャンター)。

訓練当日は荷台に飲料水タンクを搭載し、熱中症対策として水と塩タブレットを配布していました。

子供達に大人気の静岡市消防局島田消防署屈折梯子車(日野2代目プロフィア)。細部を撮影したかったのですが、これだけ人がいてはクリアな状態での撮影は不可能ですね。

大井川緑地公園で行われた訓練の動画です。

転戦し富士山静岡空港で行われていた訓練を見学しました。消防庁舎車庫にて広域搬送するための臨時医療施設開設訓練が行われていました。

訓練に伴い空港用救急医療搬送車(日野2代目プロフィア)が外に出されていました。架装はヤシカ車体です。

消防庁舎前で待機する静岡県消防防災航空隊の車両(三菱後期型デリカD:5)。

その後ろにいた日本通運のUDトラックス初代クオン。ナンバープレートがついていない、基地内専用車である航空自衛隊の電源車を陸送していたようです。

静岡空港で給油を受ける茨城県防災航空隊の防災ヘリコプター「つくば(川崎BK117C-2)」。

各種訓練に参加した航空自衛隊第401飛行隊(小牧基地)所属機のC-130H輸送機。奥には静岡県警ヘリ(ふじ3号)と静岡県防災ヘリが。

第1航空団第31飛行教育隊(浜松基地)所属の中等練習機T-4。空港にいるギャラリーに隊員らが手を振っています。

T-4に続き第1航空団第41教育飛行隊(浜松基地)所属のT-400も離陸していきます。

離陸する静岡県消防防災航空隊の防災ヘリ「オレンジアロー(アグスタAW139)」。

離陸したオレンジアローは急上昇し、会場を後にしました。

エンジン始動するC-130H輸送機。

ゆっくりと滑走路を走るC-130H。離陸したC-130H輸送機は左右に翼を振り、空港に別れを告げました。

今回は以上です。

【参考文献】
静岡県衛星通信用移動中継車


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Posted at 2022/09/10 17:05:00 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2022年09月02日 イイね!

特装最前線 Vol.7

特装最前線 Vol.7いわゆる8ナンバー車などの特装車の特集です。8ナンバーではない架装・特装車両もこちらで紹介させていただきます。タイトルは言いたかっただけです。今回は藤沢市消防局高度救助隊救助車、首都高道路管理隊パトロールカー・黄バイ、静岡県消防防災航空隊緊急車特集です。※一部画像は瀬戸陸さんが撮影し、ご提供していただいたものです。当記事及びブログ内全ページにある画像の無断使用は一切お断りします。


まずはこちら。藤沢市消防局に配備されていたⅢ型救助工作車。平成17年度(2005年)12月に藤沢市消防局(配備当時は藤沢市消防本部)南消防署に配備され、平成21年度(2009年)に発足した高度救助隊にて運用されていました。

いすゞ4代目フォワードの7t級・4輪駆動シャーシの「FTS(型式:PJ-FTS34H4)をベースに帝国繊維が艤装したキャブバス型救助工作車です。キャブはキャブバス型及びハイルーフ化する為に、いすゞ自動車の子会社である架装メーカーの「いすゞ車体」が架装しており、一般的に販売されているフォワードの顔つきとは異なっています。

そしてこの4代目フォワードをベースにしたバス型救助工作車は令和2年度に後任車両となる救助工作車へと更新され、退役しました。

退役後はそのまま廃車になってしまったと思われていた救助工作車でしたが、2021年11月に藤沢市からいすゞ自動車の展示施設である、いすゞプラザに寄贈されました。11月10日に寄贈式がいすゞプラザで行われ、その後11月11日から同月27日の間、いすゞプラザ1階にある現行車のいすゞエルフやいすゞD-MAXが展示されている場所にて救助工作車の特別展示が行われました。

その後暫くの間、音沙汰がありませんでしたが、2022年7月21日よりいすゞプラザ館内の展示車両入れ替えという形で、自衛隊「3 1/2tトラック(いすゞSKW)」が展示されていた1階運ぶを支えるいすゞ「命を支える」コーナーにて展示が始まりました。

いすゞ車体ではキャブ部分の架装とユニッククレーン取り付けを行ない、キャブ後ろの救助資機材庫部分は帝国繊維にて架装されました。

救助工作車後部。古河ユニック製の直進式トラック搭載型クレーン(V370)を搭載しております。

SKW同様に運転席が開放されていました。

運転席。運転席廻りの内装はフォワードのものとなっています。

オドメーター(走行距離)は48,434kmでした。この救助車は約17年間使用され、東日本大地震の際には緊急消防援助隊神奈川県隊として仙台市に派遣されました。

サイレンアンプは2005年4月に発売された大阪サイレンMARK-10です。上部には集中操作スイッチSBW-100を装備します。アンプ用のマイクは外され、サイレンアンプ類に触れないようにアクリル製のカバーが取り付けられています。

集中操作スイッチがコンソールボックスに後付けしたような形状です。サイレンアンプと集中操作スイッチの間には本来無線機が取り付けられていたものと思われますが、外されて蓋がされております。コールサインは「藤沢高度救助1」。

助手席には救助服を着たマネキンが乗車しております。助手席の後ろには座席が1席設置されています。

運転席インパネと外側の朱色のパネルの間には白色のフレームが。これが本来のフォワードのフレームです。

救助工作車横で流れているスライドショーに、架装当時の写真がありました。フォワードがベースと言っても、キャビンの殆どは新規で作られていることがわかります。

昨年特別展示された際は閉められていた後部の折戸が今回は開けられていました。

扉は開けられていましたが、車内は立ち入り禁止となっており、後部座席には防火衣を着たマネキンが乗車していました。

後部座席の扉は助手席側にある折戸のみで、助手席側にはメトロ窓が取り付けられています。

車内に2個装備された室内灯は運転の支障にならないように前側にはカバーがつけられ、ヘルメットなどが当たった際に割れないように全体にプロテクターステーを装備します。

車内。助手席上部にはマッピングライトを装備していることが確認できます。

車庫証明のステッカーは助手席側の三角窓に貼られていました。

主警光灯はウィレン製のライトバーとなっており、標識灯には「高度救助」と入っています。

ちなみに藤沢救助は他の車両同様にヘッドライトやテールライト、ウインカー、フォグランプなどが点灯可能となっています。バックランプやホーンなどは作動しませんでした。

ヘッドライトはフォワード用のものではなく、角型の汎用品となっています。ポジションランプ/ウインカーは高床4駆車用のウインカーです。

以前航空自衛隊静浜基地で使用されていた業務トラック(トラック 2 1/2t 4×4 )も救助車と異なり、高床4t車のFRSがベースとなっていますが、救助車同様のヘッドライトとウインカーを採用しています。

助手席側のドアも通常のトラックのものとは異なるドアハンドルとなっています。

現役時代に撮影した際は、ドアハンドル下部に錆が浮いてしまっていましたが、寄贈の際に修理されたようです。

昨年展示された際に2階から撮影した画像。救助工作車の対空表記は藤沢救助となっています。

車体後部に装備されている三連梯子基台。本来は三連梯子を装備していますが、寄贈の際にこういった資機材は外されてしまったようです。

キャブ後ろに装備されている湘南工作所製の昇降式照明装置。

フロントバンパー内にはモーターサイレンが取り付けられています。

救助工作車の資機材庫。この部分に関しては他の救助工作車と大差はないと思われます。
こちらの車両は動画でも紹介しています。


現在、藤沢市消防局南消防署高度救助隊で使用されているⅢ型救助工作車です。

新車両はいすゞ5代目中期型フォワードをベースに帝国繊維が艤装したHX型という救助工作車です。

HX型はニッポンの歴代レスキュー車BEST100(芸文社著)にて第三のバス型として紹介されている救助車の形態で、ワイドシングルハイルーフキャブをベースに、ボデー前に隊員席を設けた新方式のハイルーフキャビン車両です。

テイセンHX型は殆どが日野自動車製の車両をベースにしたものが多いので、いすゞ車ベースは珍しい気がします。また先代車両同様に運転席側の後部座席用乗降ドアは非装備となっています。

テールランプは小糸製作所製トラック用オールLEDリアコンビネーションランプ3連タイプのクリアVer.を採用しています。ウインチはロッツラー社トライマチックウインチです。

こちらは先代バス型救助工作車同様にいすゞ4代目フォワードの7t級高床四駆車であるFTSをベースにした藤沢市消防局の支援車Ⅰ型。ヨコハマモーターセールスが艤装し、平成16年度に配備された車両です。

先述のバス型救助工作車と異なり、ヘッドライトはフォワードの純正品のヘッドライトですが、ウインカーは先述のものです。

本来ヘッドライトやグリルが取り付けられている部分は埋められ、フロントパネルには「FUJISAWA」という表記が入っています。この表記は右上にある「FORWARD」のロゴフォントに合わせてあるのが面白いです。モーターサイレンはバンパー内に取り付けられています。

主警光灯はウィレン製のライトバーを採用。補助赤色灯も同社製。

この支援車はFRP製のボディでウォークスルー構造になっていますが、キャブチルト可能となっており、整備性が考慮されています。支援車Ⅰ型は拡幅型の車両が多いですが、こちらの車両は拡幅構造にはありません。

後部にはパワーゲートを装備しており、資機材を積んだ籠車の積載を容易にしています。ちなみにこの支援車には10名の乗車が可能となっています。

続いて横浜市西区みなとみらいにある首都高速道路株式会社の広報施設、首都高MMパークです。この展示施設は2021年にオープンした新しい施設で、2台の働く車が展示されています。

展示されている車両1台目は、道路管理隊で使用されていた道路パトロールカーです。

この道路パトカーはトヨタ200系中期型ランドクルーザーをベースにした車両で、落下物や交通事故などの首都高本線上でのあらゆる事態に対応する車両です。

首都高道路管理隊道路パトカーの特徴として、車体後部に牽引フックが取り付けられている車両が存在します。これを使用して故障した4tトラックを道路上から排除することも可能です。

前面赤色灯としてバンパーにパトライト製のバンパー取付けLED補助警告灯LABが2個取り付けられております。

車体後部の屋根には森尾電機製の可倒式誘導標識を装備しています。誘導標識を起立させなくても後続車にメッセージを表示できるよう、LED式の電光掲示板も装備しています。またLED電光掲示板には補助赤色灯としてパトライト製LED補助警告灯(LP3)が取り付けられています。

MMパークは2階からも入れる構造ですので、誘導標識も上から観察可能です。見学した際は誘導標識が格納された状態ですが、パンフレットには起立した状態の写真が掲載されていますので動かすことが可能なのかもしれませんね。

主警光灯はパトライト製エアロソニック(AJS-HMBT)の赤/黄色回転灯。ドライバーユニット(スピーカー)を2個搭載し、回転ユニットが4個あるバー型のランプです。

道路パトカー車内。フロントガラスには助手席隊員用に後付けのルームミラーが取り付けられています。

助手席グローブボックス位置には誘導標識の操作コントローラーが。コントローラーは流線型電光式誘導標識のものと共通だと思われます。

センターコンソールには「側面点滅灯」と書かれた赤色灯用プルスイッチと作動用ランプが取り付けられています。その後ろには1〜10の数字が書かれたスイッチがあります。このスイッチは後部の電光掲示板に表示する定形メッセージ用の物だと思われます。その後ろにある金属の蓋部分には元々無線機が取り付けられていたようです。

サイレンアンプはパトライト製SAP-500。道路パトカー用のR(赤)/Y(黄)の分割回転スイッチを装備しているモデルです。4秒/8秒周期自動サイレンボタンや手動サイレンボタン、サイレン停止ボタンには触らないようにテプラが貼られています。

道路パトカー側面。前後のバンパーは反射式の紅白バンパー、車体ドア部には青色反射文字で首都高速道路PATROLと入っています。

同じく首都高MMパークに展示されている首都高バイク隊のパトロールバイク(通称:黄バイ)。この車両は首都高独自の車両です。長いトンネル区間を有する中央環状線山手トンネルを管轄する基地に配備されている車両で、トンネル内でもいち早く到着が可能です。首都高バイク隊は2007年に発足。

ベースになっている車両はホンダCB400スーパーボルドールです。大阪府警察スカイブルー隊にて同型の緊急走行可能なバイクが使用されています。

基本的な装備はホンダCB1300Pに準じていますが、細部が異なる架装となっています。

車体後部に取り付けられた無線機ボックス。白バイのものより何回りか大きいボックスとなっています。

速度取締は行わないのでメーターは純正のアナログメーターとなっています。

ハンドル右側にあるスイッチ類。赤色灯やサイレンのスイッチは白バイのものと同型ですが、リアパトの切り替えスイッチはCB1300Pの形状と異なり、ハンドルステーに取り付けられています。

パトライト製の赤色灯及びスピーカーは白バイ用の物と基本的に同じですが、バイクの車体色に合わせて黄色く塗装されています。またスピーカーには首都高パトロール隊のエンブレムステッカーが貼られています。

リアパトも同様に白バイ用を黄色くしたものが取り付けられています。リアパトは伸ばされた状態で展示されていました。

黄バイのサイドボックス(パニアケース)も白バイと同型です。中には発炎筒などの資機材が積まれています。

白バイと異なり、黄バイには左のサイドボックス下にクラリオン製のスピーカーを装備しています。

ちなみに現在の黄バイのマイクはBluetoothによる無線式となっており、広報用スピーカーやバイク間無線、業務用無線、携帯電話の4系統が集約されています。
首都高MMパークは動画でも紹介しております。

静岡県消防防災航空隊の緊急車両。防災ヘリコプターの運用の後方支援を行う車両で、三菱後期型デリカD:5をベースにした車両。ボディカラーは市販車の有料色であるホワイトダイヤモンドです。

車体サイドに静岡県消防防災航空隊の表記が入っています。ルーフには数本のアンテナが確認できます。赤色灯はパトライト製エアロブーメラン(AXSシリーズ)、サイレンアンプは同社製SAP-520シリーズを搭載。

更新前の静岡県消防防災航空隊の水防機関用車両。市販ボディカラーのシルバーマイカメタリックのトヨタ200系前期型レジアスエースバンをベースにしている。

主警光灯は大阪サイレン製スーパーネオフラッシュ(NFシリーズ)をルーフ上に装備しており、緊急走行が可能と思われますがナンバープレートは8ナンバーではなく、1ナンバーで登録されています。フロントパネルとリアドアには「SHIZUOKA AIR RESCUE」の表記が入っていました。

車体サイドには静岡県防災ヘリコプターのオレンジアロー(川崎BK117C-1)の写真がラッピングされています。

とある町で使われている三菱2代目パジェロをベースにした水防車。純正カラーでの採用となっています。

緊急走行が可能となっており、赤色灯はパトライト製エアロソニック(AJS-HM)です。サイドステッカーに「INTERCOOLER TURBO 2800」とあることから2.8L 直列4気筒SOHCICターボディーゼルを搭載していると思われます。

今回は以上です。

【参考文献】
ニッポンの歴代レスキュー車BEST100(芸文社2018年7月1日発行)
藤沢市消防局市内に配置されている消防車の紹介
いすゞプラザ公式HP
帝国繊維 救助工作車(防災事業のご案内)
ヨコハマモーターセールス FRP製 支援車(高床型)※pdfファイル
首都高NEWS乗り物プロファイル パトロールカー / 首都高バイク隊

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Posted at 2022/09/02 21:07:45 | コメント(0) | トラックバック(0) | 特装最前線 | クルマ
2022年08月16日 イイね!

航空自衛隊浜松広報館 戦闘機の地上展示&清水マリンフェスタ 護衛艦あまぎり展示

航空自衛隊浜松広報館 戦闘機の地上展示&清水マリンフェスタ 護衛艦あまぎり展示今回は2022年7月31日(日曜日)に航空自衛隊浜松広報館(エアパーク浜松)で行われた戦闘機の地上展示と同年8月6日および7日(土・日曜日)に清水港日の出埠頭で行われた清水みなと祭り(清水マリンフェスタ)での護衛艦あまぎりの展示の様子です。


まずは浜松広報館で行われた戦闘機の地上展示からです。格納庫前のエプロンにF-2AとF-15Jの2機が展示されました。

先日の行われた救難消防車の放水実演の際と異なり、天候に恵まれました。

まずはF-15J戦闘機です。この機体は浜松基地内に所在する第1術科学校の整備教材です。

展示されているのは単座型のF-15Jです。

後ろから見ることも可能でした。垂直尾翼には第1術科学校のエンブレムが入っています。

ジェットエンジンを後ろから。なかなかこの角度で見れる機会も無いでしょう。

キャノピーが開いた状態です。これは恐らく格納庫に戻す際にコックピットに人が乗るので、機内が暑くならないようにしているのだと思います。

続いて隣に展示されたF-2A戦闘機です。

こちらもF-15J同様に単座機となっており、後ろから見ることが可能でした。

ドラッグシュート収納部が開いた状態でした。ドラッグシュート本体は未装着状態です。

こちらも真後ろから。スリムな機体ですね。

F-2AもF-15J同様にキャノピーが開いた状態でした。
戦闘機地上展示の様子は動画も撮影しております

おそらくF-2Aを牽引してきたと思われるトーイングトラクター。トヨタL&F製の2TD25というモデルで空港では貨物室に搭載するコンテナを牽引していることが多いモデルです。

その隣に置かれた同じくトヨタL&F製3TD35トーイングトラクター。どちらも第一術科学校の車両です。

本イベントとは関係ないですが、エアパーク浜松の待機列用に並べられたパイロンに職員の遊び心がありました。こちらは救難消防車Ⅱ型を模したパイロン。タイヤやメインターレットが再現されています。

こちらはF-4EJ改(ファントム)航空自衛隊第7航空団第302飛行隊F-4退役記念塗装機「428」(百里基地所属)を再現したと思われるパイロン。部隊マークの尾白鷲をラッピングした機体で、職員のお遊びで散った羽根や足跡、フンなどが床に再現されています。

展示格納庫に展示されている元浜松救難隊のKV-107Ⅱ。この画像は昨年のリニューアル直後に撮影した画像です。

そしてこちらがイベント当日に撮影したKV-107Ⅱ。昨年撮影時と異なり、右サイドドアが開けられています。

今のロクマルのドアに比べると開口部が狭い気がします。


続いて清水港日の出埠頭で行われた清水マリンフェスタです。観に行ったのは7日ですが、前日の6日には陸上自衛隊車両が展示されていたようです。

展示されたのは横須賀基地所属のあさぎり型護衛艦4番艦あまぎり(DD-154)です。

搭載されている短SAMランチャー。

RIM-7(シースパロー)を搭載可能です。

324mm3連装短魚雷発射管。

81式射撃指揮装置2型(FCS-2)。主砲とアスロックランチャーの展示実動前に旋回していました。

62口径76mm単装速射砲。

イタリアで開発された艦砲です。

74式アスロックランチャー。アスロック対潜ミサイルの8連装発射機です。

主砲とアスロックランチャーの作動、及び出航の様子は動画でも撮影しております

ハープーン対艦ミサイル。

高性能20mm機関砲、CIWS。

対空レーダー、OPS-14C。あさぎり型護衛艦のうち、前期建造艦4隻に搭載されている。

静岡地方協力本部の業務車2号(トヨタ3代目カローラフィールダー)。

同じく静岡地本の1 1/2tトラック。

長野地方協力本部の人員輸送車2号(日野2代目リエッセⅡ)。静岡地本の人員輸送車と異なり、独自のラッピングがされています。

山梨地方協力本部の業務車2号(トヨタ3代目カローラフィールダー)。

浜松基地第一航空団の業務車1号(日産Y12型ウイングロード)。

出航の準備のためにガスタービンエンジンに火が入る。

同じ頃、航空自衛隊の航空機による展示飛行が開始されました。まず飛んできたのは静浜基地第11飛行教育団のT-7初等練習機。

続いて浜松基地第1航空団第41教育飛行隊のT-400救難機等基本操縦練習機。

小牧基地第401飛行隊C-130H輸送機。

何気に今まで撮影したことのある機体の殆どはイラク派遣時の水色塗装のものが多かったので、この迷彩塗装は見慣れません。

二機編隊で飛んできた浜松基地第1航空団のT-4中等練習機。

最後はタイヤを出した状態で飛行。

そして最後は岐阜基地飛行開発実験団所属のF-15J戦闘機とF-2戦闘機による展示飛行です。

F-2戦闘機。静浜基地では機動展示飛行が行えましたが、清水港では色んな制約がある関係上、あまり盛大な飛行は行えませんでした。

F-15J戦闘機。結構低い場所を飛行してくれました。

この組み合わせはなんとなく、エースコンバットのような組み合わせです。

そして最後は二機による低速飛行が行われました。

そうして空自による展示飛行を終え、護衛艦あまぎりは日の出埠頭から離れて行きました。

タグボートの力を借り、向きを変えています。

こうして護衛艦あまぎりは清水港を出港しました。

清水マリンフェスタでは清水警察署による警察車両の展示も行われました。

こちらはこの後行われる花火大会の雑踏警備に使用されたと思われるトヨタ200系前期型ランドクルーザーベースの現場指揮官車。

県警機動隊展示車両のメルセデス・ベンツウニモグ(U3000)ベースの高性能救助車。

展示車両は平成17年(2005年)に配備された車両です。せっかくなら2019年に配備された新型車両を見たかったです。

トヨタ200系クラウン交通取締用パトカー。前面赤色灯はハロゲン式のものとなっています。

こちらの車両はイベント終了後も交通規制などで使用していたと思われます。

ホンダCB1300P白バイ。今回唯一乗車が可能だった車両です。

乗る時に使用した台は交差点で手信号をする際などにに使用する台です。

ちなみにアルコール消毒液が置かれている机はサイン会ではお馴染みのあの机でした。

誰が月光仮面だよ。

花火大会の警備の関係で静岡市消防局日本平消防隊が会場へ。

今回は以上です。

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Posted at 2022/08/16 16:06:10 | コメント(0) | トラックバック(0) | イベント | 旅行/地域

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