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イイね!
2011年06月02日

リアル No.2

兎にも角にも、人のいるコンビニに着いて安心した。ただ頭の中は相変わらず混乱してて「何だよアレ」って怒りにも似た気持ちと、「鍵閉め忘れた」って変な
とこだけ冷静な自分がいた。 結局その日は部屋に戻る勇気は無くて一晩中ファミレスで朝を待った。

空が白み始めた頃、恐る恐る部屋のドアを開けた。良かった。消えてた。
部屋に入る前に、もっかい外に出て缶コーヒーを飲みながら一服した。

実は何もいなかったんじゃないかって思い始めてた。本当にあんなん有り得ないしね。

明るくなったってのと、もういないってので少し余裕出来たんだろうね。
さっきよりはやや大胆に部屋に入った。
「よし、いない」何て思いながら、カーテンが閉まってるせいで薄暗い部屋の電気を着けた。

昨晩の出来事を裏付ける光景が目に入ってきた。

昨日、アイツがいた辺りの床に物凄く臭いを放つ泥(多分ヘドロだと思う)が、それも足跡ってレベルを超えた量で残ってた。 起きた事を事実と再認識するまで、時間はかからなかった。

ハッと気付いてますますパニックになったんだけど、…俺、電気消してねーよ…
ははっ。
スイッチ押した左手見たらこっちにも泥がついてんの。
しばらくはどんよりした気持ちから抜けられなかったが、出ちまったもんは仕方ねーなと思えてきた。

まぁここら辺が俺がAB型である典型的なとこなんだけど、そんな状態にありながら泥を掃除してシャワー浴びて出社した。
臭いが消えなくてかなりむかついたし、こっちはこっちで大問題だが会社を休むことも一大事だったからね。

会社に着くと、いつもと変わらない日常が待っていた。 俺は何とか○○と話す時間を探った。
事の発端に関係する○○から、何とか情報を得ようとしたのだ。
昼休み、やっと捕まえる事に成功した。 以下俺と○○の会話の抜粋。

俺「前にさぁ、話してた△すると◆が来るとかって話あったじゃん。昨日アレやったら来たんだけど。」

○○「は?何それ?」

俺「だからぁ、マジ何か出たんだって!」

○○「あー、はいはい。カウパー出たのね」

俺「おま、ふざけんなよ。やっべーのが出たってんだよ」

○○「何言ってんのかわかんねーよ!」

俺「俺だってわかんねーよ!!」

駄目だ、埒があかない。

○○を信用させないと何も進まなかったため、俺は淡々と昨日の出来事を説明した。 最初はネタだと思っていた○○もやっと半信半疑の状態になった。
仕事終わり、俺の部屋に来て確かめる事になった。

夜10時、幸いにも早めに会社を出られた○○と俺は部屋に着いた。 扉を開けた瞬間に今朝嗅いだ悪臭が鼻を突いた。 締め切った部屋から熱気とともに、まさしく臭いが襲ってきた。

帰りの道でもしつこいくらいの説明を俺から受けていた○○は「・・・マジ?」
と一言呟いた。信じたようだ。

問題は○○が何かしら解決案を出してくれるかどうかだったが、望むべきではなかった。

とりあえず、お祓いに行った方がいいことと知り合いに聞いてみるって言葉を残し奴は逃げるように帰って行った。
予想通りとしか言いようがなかったが、奴の顔の広さだけに期待した。

臭いとこに居たくない気持ちからその日はカプセルホテルに泊まった。
今夜も出たら終わりかもしれないと思ったのが本音。

翌日、とりあえず近所の寺に行く。さすがに、会社どころじゃなかった。

お坊さんに訳を説明すると「専門じゃないから分からないですね~。しばらくゆっくりしてはいかがでしょう。きっと気のせいですよ」なんて呑気な答えが返ってきた。
世の中こんなもんだ。
その日は都内では有名な寺や神社を何軒か回ったがどこも大して変わらなかった。

疲れはてた俺は、埼玉の実家を頼った。
正確には、母方の祖母がお世話になっているS先生なる尼僧に相談したかった。っつーかその人意外でまともに取り合ってくれそうな人が思い浮かばなかった。

ここでS先生なる人を紹介する。


母は長崎県出身で当然祖母も長崎にいる。
祖母は、戦争経験からか熱心な仏教徒だ。 S先生はその祖母が週一度通っている自宅兼寺の住職さんだ。
俺も何度か会ったことがある。
俺は詳しくはないが、宗派の名前は教科書に乗ってるくらいだから似非者の霊能者などとは比較にならないほどしっかりと仏様に仕えてきた方なのだ。

人柄は温厚、落ち着いた優しい話し方をする。
俺が中学に上がる頃親父が土地を買い家を建てることになった。 地鎮祭とでも言うんだっけ? 兎に角その土地をお祓いした。

その一週間後に長崎の祖母から「土地が良くないからS先生がお祓いに行く」という内容の電話があった。当然、母親的にも「もう終わってるのに何で?」ってこ
とでそれを言ったらしい。 そしたら祖母から「でもS先生がまだ残ってるって言うたったい」って。

つまり、俺が知る限り唯一頼れる人物である可能性が高いのがS先生だった。


日も暮れてきて、埼玉の実家があるバス停に着いた頃には夜9時を回る少し前だった。
都内と違い、工場ばかりの町なので夜9時でも人気は少ない。バス停から実家までの約20分を足早に歩いた。人気の無い暗い道に街灯が規則的に並んでいる。
内心、一昨日の事がフラッシュバックしてきてかなり怯えてたが、幸いにも奴は現れなかった。

が、夜になり涼しくなったからか俺は自分の身体の異変に気が付いた。
どうも首の付け根辺りが熱い。 伝わりにくいかと思うが、例えるなら首に紐を巻き付けられて左右にずらされているような感じだ。
首に手をやって寒気がした。熱い。首だけ熱い。 しかもヒリヒリしはじめた。どうも発疹のようなモノがあるようだった。

歩いてられなくなり、実家まで全力で走った。

息を切らせながら実家の玄関を開けると母が電話を切るところだった。
そして俺の顔を見るなりこう言ったんだ。

「あぁ、あんた。長崎のお婆ちゃんから電話来て心配だって。S先生があんたが良くない事になってるからこっちおいでって言われたて。あんたなんかしたの?」

「あらやだ。あんた首の回りどうしたの!!?」

答える前に玄関の鏡を見た。奴が来るかもとか考えなかったな…、何故か。

首の回り、付け根の部分は縄でも巻かれているかのように見事に赤い線が出来ていた。
近づいてみると、細かな発疹がびっしり浮き上がっていた。

さすがに小刻みに身体が震えてきた。
何も考えずに、母にも一言も返事をせずに階段を駈け上がり、母の部屋の小さな仏像の前で南無阿弥陀仏を繰り返した。
そうする他、何も出来なかった。

心配して親父が「どうした!!」と怒鳴りながら走って来た。 母は異常を察知して祖母に電話している。母の声が聞こえた。 泣き声だ。

逃げ場はないと、恐ろしい事になってしまっているとこの時やっと理解した…。
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Posted at 2011/06/02 01:27:10

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