2011年05月04日
30 :本当にあった怖い名無し :2010/07/22(木) 01:22:38 ID:Py3Z2MhG0
おおいさんの話
おおいさんってのが何者なのかわからんけど、俺の地元のコンビニバイトの間では
かなり有名。
おおいさんって名乗った客が着たら目を合わすなっていう先輩からの指示を受けて
コンビニでバイトをしていた俺はそれを数日間は覚えていたものの忘れてしまってた。
3ヶ月ぐらいたって結構慣れてきたときに後輩が入ってきた。
後輩に仕事を教えて結構楽できるようになった。
その後輩と二人で夜勤に入った日にバックで俺はタバコを吸いながら廃棄予定の弁当を食べてた。
その時に防犯カメラの映像をみると3人の中学生ぐらいのガキが立ち読みしてるのみで後輩はレジの前で注意深くそいつらの動きを監視してた。万引きを防ぐ為に。
俺も3つある切り替えボタンを操作しながら店内の様子を見てた。
すると後輩がいきなりレジの前で誰もいないのにペコペコしてる。
何をしてるのか不思議に思っているとバックに居る店員を呼ぶブザーを押した。
瞬時に俺は「あ、万引きしたな。」と察してバックから出て行くと、レジの前におじさんが立っていた。
531 :本当にあった怖い名無し :2010/07/22(木) 01:23:23 ID:Py3Z2MhG0
万引きの合図の後に来た客かな。と軽く考えつつ、「いらっしゃいませー」と大きな声で言うと、客がいきなり「こんにちはー、おおいさんです。」と言い出した。
何言ってんだ?とは思うものの後輩が手招きをしてくる。
近くまで行くと「おおいさん。出ましたね。店長が言ってた人ですよ。目をあわすなって。」と言われて急に思い出した。
幸いおおいさんは俺が後輩に呼ばれるまで後ろを向いてたので顔は見なかったが、おおいさんは「えっとねー、マイルドセブンとー、あとー、このガムとー、から揚げ頂戴ー」と言って来た。
レジ打ちを後輩がしてる間に俺はタバコを取って、から揚げをとって袋づめした。
するとおおいさんは「あとねー、どっちかの命ちょーうだーい」と冗談で言って来た。
こわ!と思いつつ「申し訳ございません、当店では取り扱っておりません。」と頭を下げて
冗談を受け流すように言った。すると「あそこの3人のうちの一人でいいよー。いのちちょうーだーい。」
と言い出した。厨房3人は聞こえてないのか雑誌を読みながらガヤガヤしてた。
532 :本当にあった怖い名無し :2010/07/22(木) 01:24:07 ID:Py3Z2MhG0
俺と後輩はどうしていいのか分からずに、困ったなぁ。とお互いを見ながら「申し訳ございません、彼らは商品ではございませんので。」と言うとおおいさんは笑いながら
「ははは、じゃぁ、全部もーらーおっと。」と言ってお金と変な針金細工を三つ置いていった。
次の日、店長と俺より前に入ったパートのおばちゃんにその話をしたら、「なんてことを。おおいさん、何か置いてった?」というので預かり品としておいた針金細工を持ってきた。
これはおおいさんが次来たら返しなさいということなのでそれをバックに持っていって分かりやすい位置に置いていた。
それから次の夜勤の日。
バックから涙目で後輩が出てきた。何事かと聞くと、針金細工がウネウネと動いているという。
そんなバカな話あるかwと見に行くと3つともまるでミミズが這うかのように動いていた。
533 :本当にあった怖い名無し :2010/07/22(木) 01:25:55 ID:Py3Z2MhG0
それは数日、しかも夜のみ動いた。他の夜勤の先輩達もそれを気持ち悪がった。
数日後に一つのウネウネがピクピクと動きを弱めだした。
その日、近くの交差点でバイクと車が衝突事故を起こし中学生が一人死亡した。
ニュースにもなったのだが、車の運転手は暴走行為をしていたバイクの前に誰かが立ったのでバイクが急ブレイキをかけてこちらに突っ込んできたと言っていた。
次の日の夜、先輩と店長が夜勤の日、おおいさんがきた。
それをきっかけに細工3つを返して、「もうしわけございませんが・・・・・・。」と説明し返した。
その時の先輩の話では、おおいさんは少年の首を持って入ってきたらしい。
店長もそれを見てびびっていたらしい。店長に言われてバックに針金細工を取りに行った先輩はカメラに移る少年の体のみをみたらしい。体はレジの前の下を何かを探すように撫でていたらしい。
そして、カメラには店長以外には移ってなかったらしい。
他のコンビニで働いてる友人や、2時までやってるレンタルビデオ店でバイトしてる友人もおおいさんの話を知っていた。
どこのコンビニとかでもこういう話ってあるのかね
534 :本当にあった怖い名無し :2010/07/22(木) 01:30:11 ID:bvpYZzRK0
怖い話書き込むなよ
535 :本当にあった怖い名無し :2010/07/22(木) 01:34:53 ID:EDO/Hmjd0
>>530
乙。久しぶりにびびった。
>>534
つスレタイ
536 :本当にあった怖い名無し :2010/07/22(木) 01:56:02 ID:6UNmT21aO
乙!>>530
なぜか「おおいさん」と読んだとこカラ寒気が‥
その人、今でも居るの?
つか‥に ん げ ん なの?
537 :本当にあった怖い名無し :2010/07/22(木) 02:03:13 ID:Py3Z2MhG0
>>534
おいw
>>535
読んでくれてありがとうね。
>>536
今でも居ると思うよ。コンビニの店長とかは今でも行った時に
挨拶したりバックで話たりするし、おおいさんの話もするしね。
「この前きてさー、」とか。
他にもおおいさんの話聞いた事ある人いるのかな。
誰も顔見たこと無いから顔は判らないんだけど、後ろ姿はふつうのおっさんなんだよなぁ。
この話聞いた友人は「俺ならみるねw」とかいうけど、絶対見れないと思う。
普通に声が高くて気さくな感じなんだけど、背筋から這い上がる怖さなのよね。
「おおいさんでーす。」って言われた瞬間の声とか思い起こすと怖すぎるんだよね。
寒々しいというかなんというか。
見れないようになってるのか、顔は見れないんだよね。
店長が言うには
「俺は一回防犯カメラでおおいさんをビデオに録画した事あるけど、顔は見れなかった。昼間来てたんだけど、回りの人は気づいてないんだよなぁ」
と言ってったよ。怖すぎ。おおいさんってなんだよ・・・。名前の由来も自分で言ってるだけってので意味があるのかないのか・・・。
538 :本当にあった怖い名無し :2010/07/22(木) 02:07:34 ID:Vm28FbbcO
>>530明日深夜にセブンのバイトが入ってる俺は見るべきじゃなかった
539 :本当にあった怖い名無し :2010/07/22(木) 02:17:35 ID:Py3Z2MhG0
>>538
コンビニバイトしてたらわかると思うけど、客来たからって全員の顔見ないよね。
いらっしゃいませーって言うぐらいで。だから大丈夫。
「おおいさんでーす。」って言われたらとにかく目を(まぁ、顔をだね。)見なければいいらしいから忙しい振りしてさっさとレジ打ちして幾らですって言いながら頭下げとけばいいと思う。
最初、おおいさんが来るまではヤクザか何かの取立てかと思ってたんだけどなぁ。
とりあえず、明日はがんばれ。
では、これにて寝ますね。何度もレスしてしまってごめんよ。
知ってる人居たら何がしか書いててくれれば明日にでも見ときます。(無ければ無視してくださいね)
ではでは、おやすみなさい
Posted at 2011/05/04 07:45:48 | |
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オカルト | パソコン/インターネット
2011年05月03日
※感受性の高い人は呪いを受ける恐れアリ、要注意
1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 16:40:44.58 ID:8Bp+h5fP0
これを誰かに話すのははじめてなんだが、暇な奴は聞いてくれ。
3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 16:42:28.07 ID:8Bp+h5fP0
あらかじめ断っておくけど、相当に長い上にヘタクソな文だと思う。
エロもない。
そして多分レスもしない。すまない、あまり時間が無いんだ。
ネタや釣りだと思われてもかまわない。
俺が吐き出したいだけというオナヌースレだ。
ただ出来るだけ多くの人の目に触れてほしい。
早速話をはじめよう。
俺が小学5年の頃の話だ。
6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 16:43:27.71 ID:8Bp+h5fP0
東京で生まれ育った一人っ子の俺は、ほぼ毎年夏休みを利用して1ヶ月程母方の祖父母家へ行っていた。
両親共働きの鍵っ子だったので、祖父母家に行くのはたいてい俺一人だったが、初孫だった俺を祖父母はいつも笑顔で歓迎してくれた。
山あいにある小さな集落で、集落の北端は切り立った山になってて、その山のすぐ下を県道が走ってる。
県道沿いに商店が数軒並んでて、その中に祖父母家があった。
山を背にすると猫の額程の平地があり、真ん中に川が流れてて、川を渡って数分歩くとすぐ山になる。
山に挟まれた県道と川がしばらく坂を上っていくと、険しい峠になっていて、この集落は峠までの道で最後の集落になってる。
この峠は名前も何だか不気味だったこともあって、昔ながらの怪談話をよく大人たちに聞かされたものだった。
そんな寒村の小さな集落、全部合わせて50人も住んでないような場所だから、遊び仲間になる子供も5~6人ぐらいしか居なかった。
8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 16:44:49.37 ID:8Bp+h5fP0
よく遊んでいたのが
子供たちの年長者であるA(中1)
Aの弟のB(小6)
仲間内で唯一俺より年下だった魚屋のC(小4)
川で泳いだりカブトムシを取りに行ったり、東京のコンクリートジャングルで生まれ育った俺にとって、ファミコンが無くても楽しい田舎での暮らしは新鮮で天国のようだった。
10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 16:45:40.13 ID:8Bp+h5fP0
小5の夏休み。
俺は例年通り新幹線とローカル線、さらにバスを乗り継ぎ6~7時間掛けて祖父母家に行った。
翌日から遊び仲間たちに挨拶回りをして、早速あちこち走り回って遊びまくった。
集落の大人たちから「行ってはいけない」と言われていた集落南端の山中にあるお稲荷さんで肝試しもした。
カンカン照りの昼間だけど、鬱蒼とした森の中で、北向きなせいもあって薄暗くて怖かったな。
11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 16:46:44.08 ID:8Bp+h5fP0
それとは別にもう1ヶ所「行ってはいけない」と言われてた場所がある。
場所、と言うか、俺が聞いてたのは漠然としたエリアで、県道伝いに峠方面に行くと、県道沿いに製材工場と墓地がある。
その墓地から先には絶対に行くな、と。
今でこそ県道は道幅が拡張されたり、トンネルがいくつもできたりしてるらしいが、当時は集落から数キロ先の峠まで、道幅も狭くて交通量も多かったので危ないからだと説明されていた。
確かに両親と車で行ったとき、車で峠を越えたことがあったけど、崖にへばりつくような道で、車線内に収まりきらない大型トラックがセンターラインを跨ぎながらビュンビュン走ってたのを覚えている。
13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 16:47:13.21 ID:8Bp+h5fP0
肝試しの翌日、昨日の肝試しはたいしたこと無かったなと、皆で強がりながら話しているとき、Bがニヤニヤしながら話はじめた。
B「峠の方に行った墓の先、鎖がしてある道あるじゃん?あの先にすっげぇ不気味な家があるらしいよ!」
A「家?鎖の奥に行ったことあるけどそんなの無かったぞ」
C「えぇ?A君行ったことあるの!?あの鎖の先は絶対行っちゃいけないって…」
A「おう、内緒だぞw」
14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 16:48:11.49 ID:8Bp+h5fP0
どうやら本当に行ってはいけない場所というのは、鎖のある道小道だったようだ。
A「あの道の先って、川にぶつかって行き止まりだぞ。」
B「それがな、昔はあの先に橋があったらしいんだよ。でも俺たちが生まれた頃に洪水で流されたんだって。」
B「で、あの道とは別に、川の手前から斜めに入ってく旧道があるらしいんだよ。そこに古い橋がまだ残ってるって話だぜ。」
B「旧道は藪だらけだし、周りは林だからあの道から橋も見えないけどな。」
A「誰に聞いたんだ…?」
B「□□(別地域)の奴に。いわくつきの家らしいよ。」
A「面白そうだな。」
B「だろ?今から行ってみようぜ!」
AB兄弟はノリノリだったが、年少者で臆病なCは尻込みしていた。
16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 16:49:45.13 ID:8Bp+h5fP0
B「Cはビビリだなwお前夜小便行けなくて寝小便が直らないらしいなw」
C「そんなことないよ!」
B「やーいビビリwおい、Cはビビリだから置いてこうぜw」
C「俺も行くよ!」
俺たち4人はわいわい騒ぎながら県道を峠方向に歩いていった。
17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 16:50:09.64 ID:8Bp+h5fP0
集落から歩いて10分。
製材所や牛舎を抜けると、山側に大きな墓地がある。
そこからさらに5分程歩くと、Bが言う「鎖の道」が右手にあった。
車に乗ってたらまず気付かないであろう、幅2m程藪が薄くなっているところを覗くと、5m先に小さな鉄柱が2本あり、ダランとした鎖が道を塞いでいる。
鎖を跨ぎ、轍が消えかけ苔と雑草だらけの砂利道を少し歩くと、道は徐々に右へとカーブしていく。
鬱蒼とした木々に囲まれて薄暗いカーブを曲がっていくと、緑のトンネルの先からひときわ明るい光がさしこんでいた。
そこで川にぶつかり、道は途切れた。
今居る道の対岸にも、森の中にポツンと緑のトンネルのような道が見える。
対岸まではせいぜい10~15mぐらい。川幅ギリギリまで木々が生えてるため左右の見通しは利かない。
足元には橋台の跡と思われるコンクリートの塊があった。
18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 16:50:40.22 ID:8Bp+h5fP0
A「やっぱ行き止まりじゃねーか」
B「まぁ待ってよ。ほら、コレ橋の跡でしょ?あっち(対岸)にも道があるし。」
A「ほんとだ」
B「戻ろうぜ。旧道の目印も聞いてあるからさ。」
そこから引き返してカーブを曲がっていくと、カーブの付け根あたりでBが道の脇を指差した。
B「ほらこの石。これが旧道の分岐だ」
人の頭ぐらいの大きさの、平べったい石が2つ並んで落ちていた。
ひとつは中心がすこし窪んでいて、B曰く昔はここに地蔵があったんだとか。
19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 16:51:18.03 ID:8Bp+h5fP0
県道方面から見てカーブの入り口を左側、濃い藪が広がってるなかで確かに藪が薄い一本のラインが見える。
藪の中は緩い土がヌタヌタと不快な感触だが、このライン上は心なしか踏み固められているように思えた。
藪を掻き分け、笹で手を切りながら進んでいくと、川に出た。
B「ほれ、橋だw」
Bがニヤケながら指差したのは、古びた吊り橋だった。
A「橋ってこれかよw行けるか?これw」
B「ホラ、結構丈夫だし行けるだろw」
まずはBが先陣を切って吊り橋を渡りはじめた。
ギギギギと嫌な音はするけど、見た目よりは丈夫そうだ。
Cは泣きそうな顔をしていた。
20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 16:51:59.66
ID:8Bp+h5fP0
いっぺんに吊り橋を渡って橋が落ちたら洒落にならないので、一人ずつ順番に対岸まで渡ることになった。
一番ノリノリのBが渡り終えると、次にA、そして俺が渡り終えて最後に残ったCを呼ぶが、モジモジしてなかなか渡ろうとしない。
B「おいC!何怖がってんだよ!大丈夫だよ俺らが渡れたんだから一番チビなお前が渡っても橋が落ちることはねーよ!w」
対岸からあーだこーだとけしかけて、5分近く掛かってようやくCも渡ってきた。
涙で顔をグショグショにしたCの頭を、笑いながらBがグシャグシャと撫でていた。
21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 16:52:42.33 ID:8Bp+h5fP0
橋までの道と同じような藪が少し薄いだけという、獣道にも劣る旧道を2~3分程歩くと、右手から苔と雑草だらけの砂利道が合流してきた。
流された橋の先にあった車道だろう。
そこから100m程だろうか、クネクネとS字カーブを曲がっていくと、広場のような場所に出て2軒の家があった。
元々は他にも数軒家があった形跡があり、奥にはすぐ山肌が迫っていた。
家があったと思われる場所は空き地になってる為、鬱蒼とした森の中でかなり広いスカスカな空間が不気味だった。
2軒の家は平屋建てで、道を挟んで向かい合うように建っている。
どちらも明らかに廃屋で、左手の家には小さな物置があった。
22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 16:53:31.48 ID:8Bp+h5fP0
広場の入り口には風化して顔の凹凸がなくなりつつある古い地蔵があったが、何故か赤茶けていた。
AB兄弟はすげーすげーと興奮してたが、俺とCは怖くなってしまい、黙り込んでいた。
Cはキョロキョロしながら怯えている。
どちらの家も玄関の引き戸や窓は木の板を×印の形に打ち付けて封鎖されていた。
B「どっかから入れないかな」
AB兄弟は家の周りをグルグル眺め回していた。
とても帰ろうなんて言える雰囲気ではないが、Cは小声で「もう帰りたい…」と呟いていた。
物置がある家の裏手からBがオーイ!と声をあげた。
皆でBの声のする方に言ってみると、裏手のドアは鍵が閉めてあるだけで、木の板は打ち付けられていなかった。
23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 16:54:11.07 ID:8Bp+h5fP0
B「兄貴、一緒にコイツを引っ張ってくれよ」
Aはニヤリと笑ってBと二人でドアノブを引っ張りはじめた。
C「ダメだよ、壊れちゃうよ!」
B「誰も住んでないんだから、いいだろw」
せーの!と掛け声をかけながらAB兄弟は力いっぱいドアノブを引っ張った。
何度目かのせーの!でバコン!カシャン!という音と共にドアが勢い良く開いた。
AB兄弟は勢い余って二人とも地面にぶっ飛んだ。
Aの左肘に出来た擦り傷が痛々しい。
ドアの向こうはかなり暗かったので、懐中電灯を持ってこなかったことを後悔した。
まずBが、次にAが勝手口から土足のまま入っていく。
B「くせー、なんだこりゃーw」
A「カビくせーなーw」
すっかり怯えきってるCと顔を見合わせたけど、俺は恐怖より好奇心が勝っていたので、AB兄弟のあとに続いて家に入った。
それを見たCが鼻声で「待ってよ!」と言いながらドタドタと家に入る。
25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 16:54:50.40 ID:8Bp+h5fP0
勝手口を入るとそこは台所になっていた。
土間を改築したのか、台所部分は土の床が広がっている。
とにかくかび臭く、歩くたびに土っぽい誇りがぶわっと舞うようだった。
台所には何も無く、奥に入ると畳の部屋があった。
台所と畳部屋の境目あたりの畳は特に損傷が酷く、黒っぽく変色しグチャグチャに腐っていた。
その上にある鴨居は何かでガリガリ削ったような跡がついていた。
部屋には壁に立てかけられた大きな鏡があり、鏡と反対の壁には昭和40年代のカレンダーがぶら下がっていて、当時ですら20年近くも誰も住んでいなかったようだ。
カレンダーの下には幅1m、高さ50cm、奥行き50cmぐらいの木製の重厚な葛篭のようなものがあり、蓋の部分には黄色く変色した和紙の封筒のようなものが貼り付けてあった。
26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 16:55:37.37 ID:8Bp+h5fP0
C「もう帰ろうよ、怖いよ…」
B「弱虫だなぁCはw」
A「折角ここまで来たんだから、なっ!」
ABは笑いながら葛篭を開けようとしていたが、しっかりと閉じられていてビクともしないようだった。
数分葛篭と格闘したABだったが一向に開く気配が無いので一旦諦め、室内の散策を続行することにした。
葛篭の部屋からは細くて暗い廊下が伸びており、汲み取り式の和式便所と狭苦しい風呂が並んでいて、特に風呂はグレーがかった黒い液体が固まったようなものがあって汚かった。
27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 16:56:07.92 ID:8Bp+h5fP0
そして便所と風呂から廊下を挟んで反対側に、もう一部屋和室があった。
和室には全身を写せる鏡と、その鏡の反対側の壁に小さな木箱が置かれていて、木箱にはさっきの葛篭と同じく和紙の封筒のようなものが貼り付けてあった。
A「うわ、まただよ。なんなんだ?これ」
B「中身、見てみようぜ」
Bはまず木箱が開くのか試してみたが、開かなかった。
そしてビリッと和紙の封筒を剥がして、中に入っている紙を取り出した。
B「なんて書いてあるんだ?これ」
A「達筆過ぎて読めないな…」
そこにはミミズが這ったような文字が黒々と一行だけ書いてあり、左下には何かをこすったような赤黒いシミが付いていた。
28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 16:57:02.06 ID:8Bp+h5fP0
B「あっちの紙も同じようなもんなのかな?」
AとBがドタドタと先ほどの葛篭の場所へ移動する後ろを、俺とCもついて行った。
A「ちょっと違うけど、似たようなもんだな。」
葛篭の文字も書いてある文字こそ違いそうだが、一行だけ書かれた文字の左下に赤黒いシミが付いている。
首をかしげながらさらに家を調べる為廊下を歩き、小箱の部屋を通り過ぎるとすぐ玄関に辿り着いた。
C「わっ!」
B「なんだよ?」
C「あそこに!人が!」
Cは顔を伏せて震えていた。
見てみると、鏡越しに人のような姿が見える。
恐る恐る玄関に行ってみると、玄関横の壁にも全身を映せる大きな鏡があり、その正面にガラスの箱に入った日本人形が飾られていた。
廊下からは壁の裏なので人形は死角になっていたのだ。
29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 16:57:35.01 ID:8Bp+h5fP0
B「鏡に映った人形じゃねーかw」
C「…。」
B「ほんと、Cは怖がりだなwww」
Cはベソをかきながら真っ赤になっていたが、この状況だ。
突然鏡に人形が映ってるのを見たら怖がりのCじゃなくてもビビるだろう。
俺も少し肝を冷やした。
そして、この日本人形が入ったガラスの箱にも、和紙の封筒がありその中に一行の文字と赤黒いシミがあった。
それにしても、家財道具など一切無いのに、箱や葛篭、日本人形があり、そして鏡が置いてある。
ただでさえ薄気味悪い場所なのに、その状況は輪をかけて不気味だった。
30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 16:58:36.65 ID:8Bp+h5fP0
B「何もねーなー、もう一軒の方行ってみるか!」
A「そーだなー。」
裏口に向かって廊下を歩いていく時、何気なしに玄関を振り返ってみた。
さっき鏡越しに人形が見えた場所だったが、おかしい。
そうだ、おかしい、見えるわけが無い。
この位置から人形は壁の死角になってて、俺たちは斜め前から鏡を見てる。
鏡は人形に向かって正面に向いてるわけだから、鏡に人形は映らない。
今も、人形ではなく何も無い靴棚が見えてるだけだ。
俺は鏡から目が離せなくなっていた。
その時、前を歩いていたCが声を上げた。
C「開いてる!」
和室にあった小箱の蓋が開いて、蓋は箱に立てかけられていた。
31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 16:59:20.58 ID:8Bp+h5fP0
A「え?何で?」
B「ちょ、誰だよ開けたのw」
AB兄弟はヘラヘラしていたが、額には脂汗がにじんでいた。
A「おいB、隣の葛篭見て来い」
C「何で、Bが悪戯したの?何で開いてるの!」
B「あ、開いてる!こっちも!開いてるよ!」
A「なんだよそれ!何で開いてんだよ!?」
今でも何でこんなことしたのか分からないが、AB兄弟が叫んだのを聞いて急いで玄関に向かった。
ガラスの箱に人形は無かった。
人形は…玄関に立っていた。
俺は叫び声を上げた、つもりだったが、声がかすれてゼーゼー音がするだけだった。
口の中がカラカラで、ぎこちなくみんながいる方に歩いて行くと、AとBがもみあってる声が聞こえた。
32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 16:59:57.32 ID:8Bp+h5fP0
A「B!やめとけ!やばいって!」
B「畜生!こんなのたいしたことねえよ!離せよ兄貴!」
A「おいやめとけ!早くココ出るぞ!おい手伝え!」
AはBを羽交い絞めにして俺に手を貸せと声を上げた。
その時、AB兄弟の後ろに立てかけてあった鏡が突然倒れた。
AB兄弟にぶつかりはしなかったが、他の部屋の鏡も倒れたようで、あちこちからガシャンと大きな音がした。
鏡の裏には…黒々とした墨汁で書かれた小さな文字がびっしりと書かれていた。
鏡が倒れたことに驚いたAがBの拘束を緩めてしまったのだろう。
33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 17:01:02.01 ID:8Bp+h5fP0
Bは「ウオォォォォォ」
と叫び声を上げ激しく暴れ、Aを吹っ飛ばして葛篭にしがみ付いた。
B「ウオオオオォォォォォォォォォ!」
A「おい!B!おい!おっ…」
A「うぎゃああああああああ!!!!」
Bの肩越しに葛篭を見たAが突然叫び声をあげ、ペタンと尻を突いたまま、手と足をバタバタ動かしながら後ずさりした。
B「fそいあlzpwくぇrc」
もはやBが叫んでいる言葉が分からなかった。
一部聞き取れたのは、繰り返しBの口から発せられた「○○(人名)」だけだった。
34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 17:01:36.53 ID:8Bp+h5fP0
腰を抜かしてたAが叫びながら勝手口から逃げ出した。
パニック状態だった俺とCも、Aの後を追った。
廃屋の中からは相変わらずBの何語かも分からない怒号が聞こえていた。
Aは叫びながらもう1軒の廃屋の戸をバンバンバンバン叩いていた。
俺とCはAにBを助けて逃げようと必死で声を掛け続けたが、Aは涙と涎を垂らしながら、バンバン戸を叩き続けた。
B「おい4くぉ30fbklq:zぢ」
Bは相変わらず葛篭の部屋で叫んでいる。
×印に打ち込まれた木の板の隙間から、Bが葛篭から何かを取り出しては暴れている姿がチラチラと見える。
そして、Bの居る廃屋の玄関には、明らかにBでは無い人影が、Bの居る部屋の方に向かってゆっくりゆっくり移動してるのが見えた。
35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 17:02:24.20 ID:8Bp+h5fP0
バンバンバンバンバンバン
カタカタカタカタガタガタガタガタガシャンガシャンガシャンガシャンガシャン
Aが戸を叩いてるもう1軒の廃屋は、Aがバンバン叩いているのとは別の振動と音がしはじめていた。
そしてAも、B同様「○○!」とある人名を叫んでいた。
Bのいる部屋を見ると、Bのそばに誰かが居た。
顔が無い。いや、顔ははっきりと見た。
でも、印象にまるで残らない、のっぺらぼうのようだった。
ただ、目が合っている、俺のことを見ていることだけはわかった。
目なんてあったのか無かったのかすらもよくわからない顔。
俺はそいつを見ながら失禁していた。
8
36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 17:03:08.62 ID:Bp+h5fP0
限界だった。
俺はCの手を引き頭にもやが掛かったような状態で廃屋を背に走り、次に記憶に残ってるのは空を見ながら製材所あたりの県道を集落に向けてフラフラ歩いているところだ。
泣きじゃくるCの手を引き、フラフラと。
集落を出たのは昼前だった。
あの廃屋への往復や廃屋内の散策を含めても、せいぜい1時間半程度だったろうと思ったが、太陽は沈み山々を夜の帳が包もうとしている頃だった。
集落に着いた頃には空は濃い藍色になっていて、こんな時間まで戻らない子供を心配していた集落の大人たちに怒られた。
失禁したズボンやパンツは、すっかり乾いていたように記憶している。
37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 17:03:42.77 ID:8Bp+h5fP0
周りの大人たちは当然仲の良かったAB兄弟が帰ってきてない事にすぐに気付き、俺たちを問い詰めた。
俺もCも呆然自失となってたのでうまく説明できなかった。
4人で探検をしたこと。
墓の向こうの鎖の道へ行ったこと。
そこに廃屋があったこと。
廃屋で妙な現象が起こったこと。
AとBがおかしくなったこと。
俺とCだけで逃げ帰ってきたこと。
俺がとぎれとぎれに話をすると、大人たちは静かになった。
青い顔をして押し黙る大人たちの中で一人だけ、真っ赤な顔で俺たちをにらむ人がいた。
38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 17:05:03.48 ID:8Bp+h5fP0
AB兄弟の母親だった。
AB母は叫びながら俺を何発か平手打ちした。
そしてCに飛び掛ろうとしたところを、我に返った大人たちに抑えられた。
AB母は口から泡を吹きながら俺とCを罵倒し、叫んでいた。
AB父はひざから崩れ落ち、小声で「何てことを…」と呟いた。
その時、□□(別地域)集落にある神社の神主がカブに乗って現れた。
神主は事情を聞いていたわけではなかったようだが、俺とCを見て厳しい顔で言った。
神主「嫌なモノを感じて来てみたが…お前さんたち、何をした?」
激しく責められ咎められているような厳しい視線に突き刺されるような痛さを感じたが、同時に何か「助かった」というような安堵感もあった。
それでもまだ、頭の中がモヤモヤしていて、どこか現実感が無かった。
39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 17:05:52.53 ID:8Bp+h5fP0
もうまともに喋れなかった俺たちに代わり、大人たちが神主に説明すると、神主はすぐに大人に何かを指示し、俺とCを連れて裏山のお稲荷さんまで走った。
俺とCは背中に指で「ハッ!ハッ!」と文字を書かれ、頭から塩と酒、そして酢を掛けられた。
神主「飲め!」
と言われ、まず酒を、そして酢を飲まされた。
そして神主が「ぬおおお!」と叫びながら俺とCの背中を力いっぱい叩くと、俺もCも嘔吐した。
嘔吐しながら神主が持っている蝋燭を見ると、蝋燭の火が渦を巻いていた。
胃の中身が何も無くなるぐらい、延々と吐き続け、服も吐瀉物にまみれた。
もう吐くものがなくなると、頭の中のモヤモヤも晴れた。
集落に戻り水銀灯の光を浴びると、俺とCの服についた吐瀉物の異様さに気が付いた。
黒かった。真っ黒ではなかったが、ねずみ色掛かった黒だった。
40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 17:06:20.31 ID:8Bp+h5fP0
それを見てまたえずいたが、もう胃の中に吐くものが残っていないようで、ゲーゲー言うだけで何も出てこなかった。
その足で、□□集落の神社へ、俺とCは連れて行かれた。
服も下着も剥ぎ取られ、境内の井戸の水を頭から掛けられ、着物を着させられた。
そして着物の上からまた塩と酒、酢をまぶされてから本殿に通された。
41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 17:06:55.67 ID:8Bp+h5fP0
神主「今お前らのとこと□□集落の青年団がAとBを探しに行っている。」
神主「AとBのことは…忘れるんだ。」
神主「知らなかった事とは言え、お前たちは大変なことをしてしまった。」
神主「あそこで何を見た?」
神主「封印してあったものは、見てしまったか?」
神主「俺も実際には見ていない。先代の頃の災いだ。だが何があるかは知っている。何が起こったのかも知っている。」
神主「大きな葛篭があったろう。あれは禍々しいものだ。」
神主「鏡が3枚あったろう。それは全て、隣家の反対を向いていたはずだ。」
神主「札が貼ってあったあれな、強すぎて祓えないんだ。」
神主「だからな、札で押さえ込んで、鏡で力を反射させて、効力が弱まるまでああしていたんだ。」
神主「あの鏡の先にはな、井戸があってな。そこで溢れ出た禍々しい力を浄化していたんだ。」
42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 17:07:38.95 ID:8Bp+h5fP0
神主「うちの神社が代々面倒見るってことで、年に一度は様子を見に行ってたんだがな。」
神主「前回行ったのは春先だったが、まだ強すぎて、運び出すことも出来ない状態だ。」
神主「俺は明日、あの家自体を封印してくる。」
神主「だが完全に封印は出来ないだろう」
神主「あれはな、平たく言うと呪術のようなもんだ。」
神主「人を呪い殺す為のものだ。それが災いをもたらした。」
神主「誰に教わったのだか定かではないが、恐ろしいほどに強い呪術でな。」
神主「お前らが忍び込んだ向かいの家はな、○○と言うんだが、家族が相次いで怪死して全滅した。」
神主「他にも数軒家があったが、死人こそ出てないが事故に遭うものや体調を崩す者が多くなってな。」
43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 17:08:32.13 ID:8Bp+h5fP0
神主「お前らが忍び込んだ家には昔△△という人間が住んで居た。」
神主「△△は若い頃は快活で人の良い青年だったようだが、ある時向いに住む○○と諍いを起こしてな。それからおかしくなっちまったんだ。」
神主「他の家とも度々トラブルを起こしていたんだが、特に○○家を心底憎んでたようだ。」
神主「周囲の家は、ポツリポツリと引っ越していった。」
神主「原因不明の事故や病人がドンドン出て、それが△△のせいじゃないかと噂がたってな。」
神主「結局、○○と△△の家だけが残った。昭和47年の話だ。」
神主「その頃から○○家の者は毎月のように厄災に見舞われ、一年後には5人家族全員が亡くなった。」
神主「△△が呪い殺したんだと近所では噂した。ますます△△に関わる者はいなくなった。」
神主「そして翌年、今度は△△の家族が一晩で全滅した。」
神主「あの家は△△と奥さんの二人暮しだった。」
神主「△△は家で首を括り、奥さんは理由はわからんが風呂釜を炊き続けて、熱湯でな…。」
44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 17:09:36.63 ID:8Bp+h5fP0
神主「それだけじゃない。」
神主「東京に働きに出ていた息子と娘も、同じ日に事故と自殺で亡くなってる。」
神主「△△家族が死んで、捜査に来た警察関係者の中にも、自殺や事故で命を落としたり、病に倒れた人間が居るらしいが、このあたりはどこまで本当かわからんがな。」
神主「△△が使った呪術は、使った人間の手に負えるものじゃないんだよ。」
神主「当時先代の神主、俺の父親だが、とても祓うことは出来ないと嘆いてた。」
神主「△△一家が全滅して、あの集落は無人になった。」
神主「あの二軒はな、禍々しい気が強すぎて、取り壊しもできない程だった。」
神主「そして先代の神主は、まず災いの元になったものを封印し霊力を弱め、十分弱めることができてから祓うことにした。」
神主「祓えるのはまだまだ何十年も先だろう」
45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 17:10:03.63 ID:8Bp+h5fP0
神主「そして、溢れ出た呪術の力は、お前たちに災いをもたらすだろう。」
神主「おおかたさっき吐き出させたが、これでは済まん。」
神主「あの家の呪術の力と、Bのこともあるからな。」
神主「呪術の強さはともかく、お前たちを見逃しはせんだろうな、Bのこともあるから…。」
神主「塩と酒と酢、これは如何なるときも肌身離さず持っていろ。」
神主「それとこれだ。」
神主「この瓶の水が煮えるように熱くなったら、お前の周りに災いが降りかかる時だ。」
神主「その時は塩を体にふりかけ、酒を少し飲み、酢で口をゆすげ。」
神主「向こう20年、いや30年か。それぐらいは続くと思っていい。」
46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 17:10:29.53 ID:8Bp+h5fP0
神主「今夜はゆっくり休め。」
神主「C、もう近寄る気はないだろうが、あそこには二度と行くな。」
神主「あとでお前の両親にも言って聞かせる。出来ることなら引っ越せとな。」
神主「AとBの名も口にするな。声に出すな。」
神主「お前は東京モンだ、もうこの集落には来るな。」
神主「お前ら二人は今後会ってはならん。特に二人きりで会うなどもってのほかだ。」
神主「この話は禁忌だ。集落の者や関係者は誰しもがこの話を避ける。」
神主「お前らも今日以降、この話はするな。」
その日は神社に泊まり、翌日、俺は東京に帰った。
47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 17:11:04.35 ID:8Bp+h5fP0
Bはあの場所で死んでいたそうだ。
Aは外で狂っていたらしい。
そして、Bの遺体を廃屋から連れて帰った青年団の中で、1人が翌日事故で死亡。
2人が精神を病んで病院送りになったそうだ。
Bの死因はハッキリしていないが、外傷も無く病死ということでカタがついたそうだ。
あの家を警察に捜索されるわけにはいかない。
神主や町の有力者たちを巻き込み、事件にしなかったのだろう。
そしてAB母はあの事件以来精神を病んでしまい半年後に自殺。
AB父はAB母の自殺後すぐに心筋梗塞か何か、よくある心臓疾患で急死したそうだ。
48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 17:11:28.82 ID:8Bp+h5fP0
あの年の秋、これは元々決まっていたことだが、祖父母家は隣町に引っ越した。
隣町とは言っても、40~50kmは離れている。
これであの集落との縁も切れた。
C一家も翌年には県内の別地域へと引っ越して行ったそうだ。
49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 17:16:09.90 ID:8Bp+h5fP0
そしてこれは一昨日の話だ。
夜7時過ぎ、新宿で乗り換えの為ホームを歩いてる時、向かいのホームから視線を感じ、見てみると一人の小柄なサラリーマンがこっちを見ていた。
18年振りだというのにひと目でわかった。
Cだ。
Cも俺に気付いていたようで、目が合うと怯んだような顔をして、 スタスタと逃げるように歩き始めた。
人ごみをかきわけ俺は走った。
俺「C!」
Cの腕を掴むと、怯えたような顔で俺を見た。
C「あぁ、やっぱり…。」
観念したCと二人、出来るだけ賑やかな場所へと思い、歌舞伎町の居酒屋チェーンに入った。
後日談はこの時Cから聞いた。
51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 17:16:36.25 ID:8Bp+h5fP0I
俺は急遽3日程有給を取った。
この忙しい時にと上司には散々どやされたが、無理矢理もぎ取ってきた。
今日は身の回りの準備をしてからコレを一気に書いた。
心の準備みたいなもんだ。
Cは辞表を提出してきたそうだ。
何もそこまで…と思ったが、無理も無い。
俺とCは明日あの集落に行く。
本来ならAも連れて行きたいところだが、内陸だったので先日の地震では大きな被害は出てない地域だと思うが、道路状況はわからないのでスムーズに現地入りできるかが心配だ。
通常なら高速を飛ばせば3~4時間の距離だ。
52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 17:17:28.43 ID:8Bp+h5fP0
俺はここ最近、ずっとBに呼ばれていた。
Bの夢を頻繁に見るようになったのは3ヶ月程前から。
それが徐々に増えていき、毎晩になった。
そして、この1ヶ月程はどこに居てもBの視線を感じるようになった。
人ごみの中、夜道の電柱の影、マンションの窓の外。
いつもBが見ている。
俺が視線を感じて振り向くと、影がサッと隠れる。
Bが呼んでいる。
あの家に行けば、何かがある。
恐ろしいけど行かなければならない。
Cも同じことを考えていたらしいが、Cはこのまま逃げたかったようだ。
だが俺と出会ってしまい逃げることはできないと覚悟を決めたようだった。
53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 17:18:27.97 ID:8Bp+h5fP0
逃げられるわけがないんだ。
大学3年の時、神主からもらった瓶詰めの水、あれが破裂した。
ジャケットの胸ポケットに入れていたので、ガラス片で出来た傷がいまだにミミズ腫れのように残っている。
すぐ祖母に電話をし、そのことを話すと、あの神主一家が事故で亡くなったらしく、後継の息子たちも亡くなってしまったので神主一家の家系も絶えることになるだろうと、静かに話していた。
そして、「お前も気をつけろ」と。
俺を護ってくれた神主が死に、神主が持たせてくれた大切な水が無くなってしまったことは、俺にとっては死刑宣告のようなものだった。
54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 17:18:53.69 ID:8Bp+h5fP0
そしてその翌日、祖父が死に、数日して後を追うように祖母が死んだ。
両親も死んだ。
必ず、大事な人の死の直前に、俺は嫌な夢を見た。
翌日か翌々日には、誰かが急に死ぬ。
そして、嫌な夢の内容は誰かが死んだ後に、Bの夢だったと思い出すのだ。
55:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 17:19:25.25 ID:8Bp+h5fP0
ヶ月前、親友が急死した。
死の直前、親友から電話が掛かってきた。
久しぶりに話をした親友は精神を病んで居た。
そして、親友の口から、Bの名前が出た。
あの事件以降、あの話は誰にもしていない。
Bの名前など知るはずもない親友は、Bが怖い、Bがやってくると怯えていた。
詳しい話を聞く間もなく、電話は切れ、その直後親友は電車に飛び込んだ。
これで俺の近しい人間は、一人を除いて誰も居なくなった。
会社では友人など作らないことに決めている。
俺と親しくなると、災いが降りかかり呪術によって死に至る。
56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 17:19:56.40 ID:8Bp+h5fP0
Cの家族も、全滅していた。
やはりあの瓶詰めの水は破裂したそうだ。
だがCはその時まで何も無かったので、
もう大丈夫だろうとタカをくくっていたらしい。
しかし、Cの家族は全滅してしまった。
そして、Cが一度抑えきれずにこの話をしてしまった大学時代の友人は、話をした翌日に自殺をしたらしい。
57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 17:21:26.68 ID:8Bp+h5fP0
俺とCが何故生きているのか。
簡単なことだ。
あの家に行くまで、俺たちの周りの誰かが死に続けるんだ。
何が起こるかはわからない。
でも、このまま俺たちが生き続けるわけにはいかない。
58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 17:23:03.74 ID:8Bp+h5fP0
長くなったが、まともに読んでる人間はいないだろう。
目に止めてしまったことがきっかけになって△△の呪術が災いをもたらす結果になってしまったらそれは申し訳ないと思う。
俺は俺の子を宿した妻を守りたい。
俺とCが犠牲になり、誰かに話すことで呪術の災いが分散され、弱まるのだとしたら、これは意味のあることだと思いスレをたてた。
以上で俺の話は終わり。
59: 忍法帖【Lv=6,xxxP】 :2011/04/09(土) 17:23:14.34 ID:hLm4Lb5U0
俺はこのスレ見ちゃっていいの?
60: 忍法帖【Lv=6,xxxP】 :2011/04/09(土) 17:27:01.65 ID:hLm4Lb5U0
俺終わったな
61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 17:27:15.37
ID:1Wc8elqe0
で今夜その家に行くわけね?
63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 17:28:48.58 ID:8Bp+h5fP0
>>61
明日いってくる。
62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 17:27:22.45 ID:8Bp+h5fP0
わからない。
見ず知らずの他人だから、大きく影響が出ることはないだろうと思う。
64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 17:30:32.83 ID:8Bp+h5fP0
頭痛がするので横になる。
嫌な気分だ。
65: 忍法帖【Lv=6,xxxP】 :2011/04/09(土) 17:32:13.88 ID:hLm4Lb5U0
>>64死ぬなよ
74: 忍法帖【Lv=6,xxxP】 :2011/04/09(土) 17:58:23.18 ID:hLm4Lb5U0
釣り宣言してくれ
76:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 18:17:07.45 ID:8Bp+h5fP0
釣りでした
と言えれば楽なんだけどな。
みんなすまんかった
80:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 18:19:52.57 ID:8Bp+h5fP0
つりではないんだ
釣りだったらどんなに良いか
怖い
Posted at 2011/05/03 07:40:54 | |
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オカルト | 日記
2011年05月01日
912 小箱 1 2005/06/06(月) 12:57:48 ID:lJdBivui0
俺、暇なときにまとめサイト見てる者です。
俺自身霊感とかまったくなくて、ここに書き込むようなことはないだろうなぁって思ってたんですが、先月あったホットなお話を書き込もうかと思いここに来た次第。
一応話の主役の許可は取って書き込んでます。
ここなら多くの人が信じてくれそうなので。
長文かも。(文才もなく長文カキコもほとんどしたこと無いので読みにくいかも)
冒頭述べたように、俺自身にはまったくもって霊感などは存在してません。
なのでこれ、ホントに霊とか絡んでる話かは俺には判別不可。
皆さんに判別してほしい。
会話の内容も、覚えてるものを書いているのでかなり乱文かもしれません。
で、本題。
この話は、霊感の強い友達の話。
その友達は中学生の時からの付き合いで、30手前になった今でもけっこう頻繁に遊んだり、飲みに行くような間柄。
そいつん家は俺らの住んでるところでもけっこう大きめの神社の神主さんの仕事を代々やってて、普段は普通の仕事してるんだけど、正月とか神事がある時とか、ケコーン式とかあると、あの神主スタイルで拝むっていうのかな?
そういった副業(本業かも)をやってるようなお家。
普段は神社の近くにある住居にすんでます。
で、その日も飲みに行こうかってことで、とりあえず俺の家に集合することになったんです。
先にそいつと、そいつの彼女が到着して、ゲームしながらもう一人の女の子を待ってたんです。
その神社の子をM、遅れてくる子をS、俺のことをAとしますね。Mの彼女はKで。
913 小箱 2 2005/06/06(月) 12:58:15 ID:lJdBivui0
しばらくゲームしながら待ってたら、Sちゃんから電話がかかってきたんです。
Sちゃん「ごめんちょっと遅れるね、面白いものが納屋から見つかって、家族で夢中になってた~」
「Aってさ、クイズとかパズル得意だったよね?面白いものもって行くね!」
「もうちょっと待ってて~~~ 」
ってな感じの内容でした。
で、40分くらいしたころかな、Sちゃんがやってきたんです。
その瞬間、というかSちゃんの車が俺ん家の敷地に入った瞬間かな?
Mが「やべぇ。これやべぇ。やべ・・・・ どうしよ・・ 父ちゃん今日留守だよ」
って言ったんです。
俺「ん?Mどうしたが?また出たんか?」
K「大丈夫!?またなん?」
M「出たってレベルのもんじゃねぇかも・・・・ はは・・ Aやべぇよこれ、Sちゃん・・まじかよ」
Mは普段は霊感あるとかオバケみるとか神社の仕事とか、あまり話題には出さないんですが、たまにこうやって怯えてるんですよ。
俺もSもKも、そのことは知ってるんですがMが突っ込んだ話されるのを嫌がるので普段はあまり話題にしません。
Sちゃんが俺の部屋まで上がってきました。
Mは顔面蒼白ってかんじで、
M「Sちゃんよ・・・・ 何持ってきたん?出してみ・・・」
S「え?え?もしかして私やばいの持ってきちゃった・・・のか・・な?」
M「うん・・」
S「これ・・・来週家の納屋を解体するんで掃除してたら出てきたん」
そういってSちゃんは木箱を出したんです。
20㌢四方ほどの木箱でした。電話でパズルって言ってたのはこのことだろう、小さなテトリスのブロックみたいな木が組み合わさって箱になってたと思う。
914 小箱 3 2005/06/06(月) 12:59:09 ID:lJdBivui0
M「それ以上触んなや!触んなや!!」
その瞬間、Mはトイレに猛ダッシュ「おぅえぇええ。ぅぇえぇうぇええええ」
嘔吐の声が聞えてきました。
Kがトイレに行ってMの背中をさすってやってるようでした。(良い彼女だ・・w)
一通り吐き終えたMが戻ってきました。
Mが携帯を取り出し電話をかけました。
M「とうちゃん・・・・コトリバコ・・・ コトリバコ友達が持ってきた」
M「俺怖い。じいちゃと違って俺じゃ、じいちゃみたくできんわ・・」
M泣いてました。とうちゃんに電話かけて泣いてる29歳・・・、それほど恐ろしいことなんでしょう。俺も泣きそうでした。
M「うん付いちょらん、箱だけしか見えん。」
M「跡はあるけどのこっちょらんかもしらん」
M「うん、少しはいっちょる、友達のお腹のとこ」
M「シッポウの形だと思う・・・シッポウだろ?中に三角ある。シッポウ」
M「間違いないと思う、だって分からんが!俺は違うけん!」
(なにやら専門用語色々でてたけど、繰り返していってたのはコトリバコ、シッポウ、もっと色々言ってたけど忘れました、ごめん)
M「分かったやる。やる。ミスったら祓ってや、とおちゃん頼むけんね」
Mここで電話を切りました。
最後にMは2分ほど思いっきり大泣きして、しゃくりあげながら「よし」
と正座になり、自分の膝のあたりをパシっと叩きました。
もう泣いてませんでした。なにか決意したようで。
915 本当にあった怖い名無し 2005/06/06(月) 13:04:02 ID:ZG1MS4t70
山口県?
916 小箱 4 2005/06/06(月) 13:04:52 ID:lJdBivui0
M「A・・カッターか包丁貸してごせや」
(「ごせ」ってのはうちらの方言で、~してくれとかの語尾ね)
俺「お、おい、何するん!?」
M「誰か殺そうっちゅうじゃない、Sちゃん祓わないけん」
M「Sちゃん、俺みて怯えるなっちゅうのが無理な話かもしらんが、怯えるな!」
M「KもAも怯えるな!とにかく怯えるな!怯えるな!!負けるか!負けるかよ!!」
M「俺が居る!怯えるな!怯えるな!」
M「なめんな!俺だってやってやら!じいちゃんやってやら!見てろよ糞!糞ぉおおおおお!」
Mは自分の怯えを吹き飛ばすかのように咆哮をあげていました。
Sちゃん半泣きです・・・怯えきってました。
俺もKも泣きそうです。ほんとにちびりそうだった・・・
S「分かった、分かった、がんばっでみる」
俺もSもKもなにやら分からないけど、分かった分かったって言ってました。
M「A包丁かカッター持ってきてごせや」
俺「お、おぅ・・」包丁をMに手渡しました。
M「A俺の内腿、思いっきしツネってごせや!おもいっきし!」
もう、わけ分からないけど、Mの言うとおりにやるしかありません。
M「がぁあああああがあぐいうううあああ・・・・・”!!!」
Mの内腿をツネり上げる俺。
俺に腿をつねり上げられながら、Mは自分の指先と手のひらを包丁で切りつけました。
たぶん、その痛みを消すためにツネらせたのかな?
M「Sちゃん口開けぇ!」
MはSちゃんの口の中に、自分の血だらけの指を突っ込みました。
M「Sちゃん飲みぃ、まずくても飲みぃ」
S「あぐ;kl:;っぉあr」
Sちゃん大泣きです。言葉出てなかったです。
M「◎△*の天井、ノリオ? シンメイイワト アケマシタ、カシコミカシコミモマモウス」
なにやら祝詞か呪文か分かりませんが、5回~6回ほど繰り返しました。
呪文というより浪曲みたいな感じでした。
917 小箱 5 2005/06/06(月) 13:05:27 ID:lJdBivui0
そしてMがSちゃんの口から指を抜くとすぐ、SちゃんがMの血の混じったゲロを吐きました。
S「うぇええええええええええおええわええええええええ」
M「出た!出た!おし!!大丈夫!Sちゃんは大丈夫!」
M「次・・・!」
M「じいちゃんみててごせや!」
Mは血まみれの手を、Sちゃんの持ってきた木箱の上にかぶせました。
M「コトリバココトリバコ ◎△*??Й・・・」
M「いけん・・いけん・・やっちょけばよかった」
Mがまた泣きそうな顔になりました。
M「A!っとおちゃんに電話してごせや」
言われたとおりにMの携帯でMのとおちゃんに電話をし、Mの耳元にあてました。
M「とおちゃん、ごめん忘れた、一緒に呼んでくれ(詠んでくれかな?)」
Mは携帯を耳にあて、右手を小箱添えて、また呪文みたいなものを唱えてました。やっぱり唄ってるみたいな感じでした。
M「終わった。終わった・・・・おわ・・・ったぁ・・うぅえぇえええ」
Mはまた号泣してました。大の大人が泣き崩れたんですよ。
Kによしよしされながら、20分くらい大泣きしてました。
俺とSとKも号泣で、4人でわんわん泣いてました。
その間も、Mは小箱から決して手を離さなかったような気がします。
(号泣してたんであまり覚えてませんがw)
すこし落ち着いてから、Mは手と箱を一緒に縛れる位のタオルかなにかないか?
って聞いてきたので。薄手のバスタオルでMの手と木箱を縛り付けました。
M「さて、ドコに飲みに行く?」
一同「は?」
M「って冗談じゃw 今日はさすがに無理だけん、A送ってくれよ」
(こいつどういう神経してるんだろ・・・ ほんと強い奴だなぁ)
918 小箱 5 2005/06/06(月) 13:05:47 ID:lJdBivui0
その日はSもMもKもなんだかへとへとで、俺が送っていくことになりました。
(飲みだったんで、もともと俺が飲まずに送る予定だったんですよ!いやホントにw)
で、それから8日ほどMは仕事を休んだようです。
そして昨日Mと会い、そのときのことを聞いてみたんですが。
M「あ~っとなぁ。Sちゃんところは言い方悪いかもしらんが、◎山にある部落でな」
M「ああいうところには、ああいったものがあるもんなんよ」
M「あれはとおちゃんが帰ってきてから安置しといた」
M「まぁあんまり知らんほうがええよ。」
なにやら言いたくない様子でした。
それ以上は、いくら聞こうとしても教えてくれない_| ̄|○
ただ最後に
M「あの中に入っちょるのはな、怨念そのものってやつなんよ」
M「まぁ入ってる物は、けっこうな数の人差し指の先とへその緒だけどな・・・」
M「差別は絶対いけんってことだ、人の恨みってのはこわいで、あんなもの作りよるからなぁ」
M「アレが出てきたらな、俺のじいちゃんが処理してたんだ」
M「じいちゃんの代であらかた片付けた思ってたんだけど、まさか俺がやることになるなんてなぁ」
M「俺はふらふらしてて、あんまり家のことやっちょらんけぇ、まじビビリだったよw」
M「ちょっと俺も勉強するわ まぁ才能ないらしいがw」
M「それとな、部落云々とか話したけど、差別とかお前すんなや・・Sちゃんとも今までどおりな」
M「そんな時代じゃないしな~ あほくせぇろ」
俺「あたりめぇじゃんw」
俺「それよりさ、この楽しい話誰かに話してもええの?」
M「お前好きだなぁ 幽霊すら見えんくせにw」
俺「見えんからこそ好きなんよ」
M「ええよ別に、話したからって取り付くわけじゃないし」
M「どうせ誰も信じねぇよ、うそつき呼ばわりされるだけだぞ、俺はとぼけるしw」
919 小箱 7 2005/06/06(月) 13:09:18 ID:lJdBivui0
と、いうわけで
ここに書き込ませてもらった次第です。
長文失礼しました~!
まさか奴もこれだけの人数に話してるとは思わねぇだろうな~ パソコンオンチだしw
それと最後にひとつ
この箱ってね、まとめサイトに同じような箱の話ありましたよね?
木箱開けたら爪と髪が入ってて、昭和天皇がどうとかって紙切れが入ってたって話。
昨日Mの話で中身をチラっと言ってたのを思い出して、ふと・・・そういった呪物の作り方があるのかな?
まぁなんだ、午前中フルに使ってまとめたから疲れたよ_| ̄|○
それと>>915 山口じゃないよ 近いけどねw 10月を神有月とか言っちゃう地方
43 :小箱 912 :sage :2005/06/06(月) 22:35:54 (p)ID:lJdBivui0(8)
おまたせしました。
いやはや、なんだか大事になってますね、単独スレまでたってるとは。
俺の住んでるとことはど田舎で、地域限定されて見物客?とか来られたらさすがに俺も怖いので、あまり地域は追求しないでください。
部落差別は少なくなったといいますが、俺は見えにくくなっただけだと思っています。
そういった一部の人たちが新たな差別を生む可能性も怖いので。
ただ、皆さんの推察どおり島根県です。(ばればれですかねw)
(俺のおしゃべり癖を多少後悔・・・・だってね、俺も情報欲しいんよ・・ここなら集まりそうじゃん。)
さすがに大事になっており、やばいかなって思ったのでさっきMとSに電話してこの経緯を伝えました。
Mいわく「別にここがどこか分かったって詳細なんかわかりゃしないよ、安心しろビビリ」
とのことです。
電話ついでにというか、昨日Mに聞きそびれた事を質問してみました。
1.あの場にいたS以外の人間、つまり俺とKは大丈夫なのか
2.また、俺の家に来る前に、件の小箱で遊んでたという家族は大丈夫なのか
3.頼むよ!まじアレなんだったの!?気になって毎夜6時間しか寝られないよ!
以上3点です。
以下Mの回答。
1.2.の回答
アレは子供と子供を生める女にしか影響なし。
Sの父と弟は問題外、母は・・・閉経してるんじゃないか?
Sのばあちゃんもな。もちろんA(俺)も大丈夫。
Kについては危ないかなと思ったけど、触れた時間が短かったため問題なしだろう。
いざとなったらとおちゃんがいるし大丈夫。
(あの日は旅行でMの母と外出してたそうです)
とのこと。
44 :小箱 912 :sage :2005/06/06(月) 22:36:18 (p)ID:lJdBivui0(8)
3.実はM自身も詳細は知らないらしい。ただコトリバコは「子取り箱」だそうです。
*本当かどうかは不明です、俺を何とか反らそうとウソついたのかもしれないですが・・・
昨日の会話の口ぶりからして、知らないはずが無いと思ってます。
ただ、そこまでして隠すほどのことだってことでしょうか。なおさら怖いけど気になります。
また単独スレの>>31さんの言われる「狐酉」がどうかはその時点ではきいてなかったので不明です。
(電話のあとで気づいたため)
次、Sちゃんとの会話ですが要約すると、あの後、業者が納屋を解体しにきたのですが、そのときお隣のおじいさんと一騒動あったそうで、そのときの内容を明日3人に話しておきたいと。(M,俺,K)
で、S曰く、自分も恐怖より好奇心が勝ってるということ。当事者として何があったのか、アレはほんとに何だったのかをせめて知りたいということでした。(さすがだぜSちゃん!)
で、今Mに話したらOKということで・・・ちょっと考え込んでましたが。
明日M,S,K,A4者会談開催してきます。Kは来るか分からないけど。
Mのお父さんに話を聞ければ一番いいのでしょうが、さすがにMが渋ってるのにお父さんに直談判って訳にはいかないでしょうね・・・もし聞くことが出来れば聞いてみます。
ここまで来たら全部知りたいなぁと思ってます。書き込んでみてよかった。だいぶ焦ったけどw
でも、友達なくすようなことはしたくないので、M,S,Kの誰からかストップかかったらカキコは止めますね。現時点では好奇心にかき消されてますが罪悪感もあるので。
~全貌~
308 :小箱 ◆/7qG64DDfc :sage :2005/06/08(水) 22:05:48
(p)ID:0GDcLRRy0(43)
昨日の経緯を書きます。嫌になるくらい長文です。
載せようかどうかかなり迷ったんですが、4人で相談しそれぞれ思うところもあり、掲載することにしました。
最後にお願いもあります。
かなり長い話だったので、まとめも時間がかかりまた、俺自身かなり衝撃的なことを偶然聞かされたので 混乱してます。
また、5時間近く話しをしてたので会話の細部は記憶を頼りにかなり補完して、会話らしくしているということも了承してください。
あと、主要な発言しか書いてません。伏せてる部分も多々あります。
(一応MとSに見てもらい、修正いくつかしてからアップしてます)
文章ぐだぐだかもしれませんがご勘弁を。
*文中、「部落」とか「集落」という言い方してますが実際の話の中ではそう読んでいません。
あくまで便宜上の言い方です。一応ひどい言葉らしいので伏字みたいなものと思ってくださいね。
310 :小箱 ◆/7qG64DDfc :sage :2005/06/08(水) 22:06:27
(p)ID:0GDcLRRy0(43)
6日夜の時点では当事者4人、俺の家でSの話を聞くという予定だったのですがSがSの家族、そして納屋の解体の時に一騒動あったという隣家のおじいさんも交えて話がしたいとのことで、Sの家に行くことになりました。
M,S,K,A(俺) それと、Sの父は「S父」、母を「S母」、Sの祖母を「S婆」、Sのおじいさんを「S爺」隣のおじいさんをJとしましょうか。
タイプたいぎいので。(S弟は仕事のため不在)
話の内容は以下のようなものです。
それと、方言で書くのはなるべくやめます。JとS婆の話、ほとんど異国語なのでw
311 :小箱 ◆/7qG64DDfc :sage :2005/06/08(水) 22:06:42
(p)ID:0GDcLRRy0(43)
◎まず、Sが事件の後、納屋の解体業者が来た時の話を。
俺の家での出来事の2日後になります。
5月23日、頼んでいた業者がきて解体用の機械を敷地に入れ作業に入ろうかというときS父に隣家のJが話しかけてきたそうです。
S父がおじいさんに納屋を解体することを伝えるとJは抗議してきたそうです。
S父ともめてたそうで、その声を聞いたSが「もしかしたらあの箱のことを知っているのかも」と思い、Jに聞いてみようと外にでたそうです。
この時点でSは家族にあの日のことは話してなかったそうです。
「納屋を壊すな!」というJに対し「反対する理由はあの箱のことかなのか」「あの箱はいったい何なのか」という様なことを聞くと、Jは非常に、非常に驚いた顔をし、「箱を見つけたのか」「あの箱はどうした?」「お前は大丈夫か?」とあわてた様子で聞いてきたそうで、Sが事件の経緯を話すとJは自分の責任だ、自分の責任だと謝ったそうです。
そして、「聞いておかんかったからこんなことになった」 「話しておかんかったからこんなことになった」「近いうちにお宅の家族に話さないけんことがある」と言い、帰って行ったそうです。
そしてSはポカンとしてるS父に事件のことを話したそうです。
そしてJの話を聞いてから、俺らに話そうと思ってたのですが、Jが話しに来る素振りを見せずイライラしてたところに、昨夜俺から電話があったと言うわけです。
そして、昨日俺の電話を受け、Mも来るなら今日しかないと思い、その「話さないといけないこと」を今日話して欲しいということでJを父と一緒に説得して来ていただいたそうです。
312 :小箱 ◆/7qG64DDfc :sage :2005/06/08(水) 22:07:02
(p)ID:0GDcLRRy0(43)
◎次に、Mの話
S父がJにお話いただけますか?と言うと俺とKが居ることで話していいものか悩んでいると(部外者ですもんね)、
と、このあたりで
M「先に話させてもらっていいですか?
そういってMが話し始めました。
M「Jさん・・・・ 本来、あの箱は今あなたの家にあるはずでは?」
M「今の時代、呪いと言っても大概はホラ話と思われるかもしれないが、この箱については別。俺は祖父、父から何度も聞かされてたし。実際、祖父と父があれを処理するのを何度か見てきた。」
M「箱の話をするときの二人は真剣そのものだった。」
M「管理簿もちゃんとある。それに事故とはいえ箱でここの人が死んだこともありましたよね。」
M「今回俺が箱に関わったってことと、父が少し不審に思うことがあるということで改めて昨夜、父と管理簿を見たんです。」
M「そうしたら、今のシッポウの場所はJさんの家になってた。M「そうなると話がおかしい。父は「やっぱり」と言ってました。 」
M「俺の家の方からは接触しないという約束ですが、今回ばかりは話が別だろうと思って来ました。」
M「俺の父が行くといったのですが、今回祓ったのは俺なので俺が今日来ました。」
Jさん、そしてその他一同は黙って聞いてました。MとJにしか分からない内容なので。
313 :小箱 ◆/7qG64DDfc :sage :2005/06/08(水) 22:07:21
(p)ID:0GDcLRRy0(43)
M「それでですね。Jさん。あなたの家に箱があったのなら、Sのお父さんが箱のことを知らないのは仕方がないし、なんとか納得はできます。」
M「Sのおじいさんは◎△(以下T家としますね)さんから引き継いで、すぐに亡くなられてますよね。」
(Sのおじいさんは俺らが知り合った時、つまり厨房の時にはすでにお亡くなりだそうです。)
M「管理簿では、T家⇒Sの家⇒J家の移動が1年以内になってました。」
M「Sのおじいさんがお父さんに伝える時間が無かったのだろうと理解はできるんです。それに約束の年数からいって、Sのお父さんに役回りが来ることはもう考えにくい。あなたかT家で最後になる可能性が高いですし。」
M「でも、今回箱が出てきたのはSの家だった。これはおかしいですよね。」
M「俺、家のことはあまりやってなかったので、管理簿をまじまじと見たことなんてなかったんですが、昨夜父と管理簿をみて正直驚きましたよ。」
M「Sの話をさっき聞くまでは、もしかしたら何か手違いがあって、あなたも箱のことを知らなかったのかもしれないと考えてたのですが、あなたは知っていますよね?」
M「知っていたのに引き継いでいない。そしてSの家にあるのを知ってて黙っていた。」
M「俺、今回のこと、無事に祓えたんであとは詮索されてもとぼければ済むかなって思ってたんですよ。何かの手違いでSの家の人みんなが知らなかっただけで結果オーライというか・・・ 正直焦りまくったし、ビビリまくったけど・・・」
M「今日だって、昨日父と管理簿見てなかったらここには来てなかったと思います。本来の約束なら、俺の家からこっちに来ることは禁止ですからね。」
M「だから今日俺が来たってことは伏せておいて欲しい。でも、そういうわけには行かなくなったみたいです。」
314 :小箱 ◆/7qG64DDfc :sage :2005/06/08(水) 22:07:39
(p)ID:0GDcLRRy0(43)
M「俺は怒ってますよ。俺の父もね。ただ、顔も知らない先祖の約束を守り続けないといけないって言うのは、相当酷な話だというのも分かります。逃げ出したいって気持ちも。俺だってそうでしたから。」
M「俺だってあの日、箱を見ただけで逃げ出したかった。わずかな時間のことだったのに、本気で逃げようかと思った。アレを下手すれば十数年、下手すれば何十年保管するなんてどれだけ怖いのか。」
M「でも、もしこういったことがここ全体で起きてるのだとしたら、残りの箱の処理に関しても問題が起きます。」
M「Sはたまたま、本当にたまたま箱に近づかなかったっていうだけで、たまたま、本当に偶然あの日俺と会うことになってたってだけで・・・もしかしたらSは死んでたかもしれない。そして、もしかしたら他の箱で被害がでているかもしれない。」
M「だから、なぜこういうことになってたのか話していただけませんか?」
M「それとこいつ(Kのこと)はその場に居た「女」です。もちろん子供を生める体です。部外者ではないです。被害者です。」
M「それとこいつは(俺のことです)、部外者かもしれませんが、そうでもないかもしれません。こいつの名前は◎○です。ここらじゃそうそうある苗字じゃないですよね?◎○です。」
俺はなんのことやら分からなかったです。ただJさんが俺の方をみて「あぁ・・そうかぁ・・・」って・・・。
長文すいません。あと半分くらい続きます。
315 :小箱 ◆/7qG64DDfc :sage :2005/06/08(水) 22:07:54
(p)ID:0GDcLRRy0(43)
◎Jさんの話しに行きますね
(一部S父母の通訳付きです)
J「まず、箱のことを説明したほうがいいですかな。チッポウ(シッポウかと思ってましたがチッポウらしい)はSの家、J家、そして斜め向いにあったT家の3家で管理してきたものです。」
J「3家に割り当てられた箱です。そしてあの箱は3家持ち回りで保管し、家主の死後、次の役回りの家の家主が葬儀後、前任者の跡取りから受け取り、受取った家主がまた死ぬまで保管し、また次へ、次へと繰り返す。受取った家主は、跡取りに箱のことを伝える。跡取りが居ない場合は、跡取りが出来た後伝える。どうしても跡取りに恵まれなかった場合、次の持ち回りの家に渡す。他の班でも同じです。3家だったり4世帯だったりしますが。」
J「そして他の班が持っている箱については、お互い話題にしないこと。回す理由は、箱の中身を薄めるためです。」
J「箱を受取った家主は、決して箱に女子供を近づけてはいけない。そして、箱を管理していない家は、管理している家を監視する。」
J「また、Mの家から札をもらい、箱に張ってある古い札と貼り替える。約束の年数を保管し、箱の中身が薄まった後Mの家に届け処理してもらう。M神社(仮にそう呼びますね)と昔にそういう約束をしたらしい。」
M「それで、俺の家は昔の約束どおり持ち込まれた箱を処理・・・・ 供養してたんだ。ここにある全ての箱と、箱の現在の保管者の管理簿つけて。」
316 :小箱 ◆/7qG64DDfc :sage :2005/06/08(水) 22:08:19
(p)ID:0GDcLRRy0(43)
J「そうです。本来なら、私がS爺が亡くなったときに箱を引き継ぐはずでした。でも、本当に怖かったんです、申し訳ない許して欲しい。」
J「Tの父親が死に(Sの家の前任者です)、引き継いだS爺も立て続けに死に、男には影響ないと分かっていても怖かった。 そんな状態で、いつS父が箱を持ってくるのか怯えてたんです。」
J「でも、葬儀後、日が経ってもS父がこない。それでT(S家の前任者の跡取り)と相談したんです。」
J「もしかしたらS父は何も知らないのかもしらない、箱から逃げられるかもしれないと。」
J「そしてまず、S父に箱のことをそれとなく聞き、何も知らされていないことを確認しました。そして納屋の監視は続け、S家に箱を置いたままにしておくこと、Tは札の貼り替えをした後、しばらくして引っ越すこと(松江に行ったらしいです)、そうすれば、他班からは「あそこは終わったんだな」と思ってもらえるかもしれないから。」
J「引き継ぐはずだった私がS家の監視を続けること、そして、約束の年が来たらJが納屋から持ち出しM神社に届けること、そして・・・・ 本当に、本当に申し訳ない、それまでに箱にSやSの母が近づいて、死んでしまったとしても箱のことはSの家は知らない、他班の箱のことは触れることは禁止だからばれることは無いだろうと、Tと相談したんです。本当に申し訳ない。」
J「だから、他班の箱のことは分からない。こんなことは無いと思う、申し訳ない 。」
Jさんは土下座して何度も謝ってました。
S父さんは、死んだS爺さんに納屋には近づくなとは言われていたそうです。
また、実際気味の悪い納谷で、あえて近づこうとは思ってなかったようです。Sも同様に。
317 :小箱 ◆/7qG64DDfc :sage :2005/06/08(水) 22:08:35
(p)ID:0GDcLRRy0(43)
それで、今回どうせなら取り壊そうという話になり、中の整理をしていてそのときにSが箱を見つけてしまったという経緯でした。
S父さん、S母さん、S婆さん、信じられないという感じでしたが、ただS婆さんだけがなにやら納得したような感じで、S婆「納屋はだから近づかせてもらえなかったのか」という風なことをおっしゃってました。
319 :小箱 ◆/7qG64DDfc :sage :2005/06/08(水) 22:10:17
(p)ID:0GDcLRRy0(43)
Mの話がまた続きます。
M「なるほど、そういうことでしたか・・・ 」
M「引継ぎはしなかったとはいえ、監視しなければならず、結局は箱から逃げることは出来なかったんですね。 結局苦しんだと。」
M「決まりの年までたしかあと19年でしたよね? ・・・引き継いでいたとしても結局は俺が祓うことになってたのかなw 」
M「S父さん、S母さん、S婆さん、S・・・現実味の無い話で、まだ何が何だか分からないと思う。でもこれは現実で、このご時世にアホみたいに思うかもしらんが、現実で、でも、Jさんを怒らないであげてほしい。 」
M「あの箱が何か知ってるもんにとっちゃ、それほど逃げたいもんだけん。まぁ、もう箱はないんだけん安心だが? 」
M「面白い話が聞けて楽しかったと思ってJさんを許してやって欲しい。」
Jさんうつむいて、うなだれて、見ててなんだか痛々しかったです。
320 :小箱 ◆/7qG64DDfc :sage :2005/06/08(水) 22:10:45
(p)ID:0GDcLRRy0(43)
M「それと、たぶんみんなあの箱の中身が何かを知りたいだと思う。ここまで話したら、もう最後まで聞いてほしい。俺も全部は知らんけど、知ってることを話す。」
M「ここはもう箱終わったけん、問題ないと思うし。」
M「正直、残りの箱はあと二つ、たぶん俺が祓わんといけんもんだけん、俺の決意ってのもある。」
M「それと、S父さんは本来知っておかんといけん話だけん。それとAは、たぶん今話とかんとしつこいけんなぁw 」
M「あの箱はな、子取り箱っていって間引かれた子供の身体を入れた箱でな、作られたのは1860年代後半~80年代前半頃。 この部落(俺らの言葉では部落といいませんが、差別用語です)はこのあたりでも特にひどい差別、迫害を受けた地域なんよ。で、余りにもひどい迫害だったもんで、間引きもけっこう行われていた。」
M「△▼(地域名です)の管轄にあったんだが、特に△▼からの直接の迫害がひどかったらしい。」
M「で、働き手が欲しいから子供は作るが、まともな給料がなく生活が苦しいから子供を間引くと・・・ これは一応わかるよな?」
321 :小箱 ◆/7qG64DDfc :sage :2005/06/08(水) 22:11:08
(p)ID:0GDcLRRy0(43)
M「で、1860年代後半かな?隠岐の島で反乱があったのはしっちょるか?その反乱は1年ほどで平定されたらしいんだけど、そのときの反乱を起こした側の一人が、この部落に逃れてきた。島帰りってやつだな・・・。」
M「反乱の理由とかは学校で少し習ったろ?隠岐がすごい裕福な土地だったってこととかも。」
M「まぁ、それはいいや。で、その島帰りの人間、名前がな・・・ ◎○って言うんだよ。 」
(俺の苗字と同じでした。なんだか訳わかんね・・・)
◎○⇒以下AAとしますね。
M「AAは反乱が平定されて、こっちに連れてこられた時に隙を見て逃げ出してきたそうだ、話によるとだけどな。 この部落まで逃げてきたと。」
M「部落の人らは、余計な厄介ごとを抱えると、さらに迫害を受けると思ってAAを殺そうとしたんだって。 で、AAが「命を助けてくれたら、お前たちに武器をやる」というようなことを言ったそうだ。」
M「その武器って言うのがな、小箱だ。小箱の作り方。部落の人はその武器がどのようなものかを聞き、相談した結果、条件を飲むことにしたんだ。」
322 :小箱 ◆/7qG64DDfc :sage :2005/06/08(水) 22:11:25
(p)ID:0GDcLRRy0(43)
M「AAはもう一つ条件を出してきた。武器(小箱)の作り方を教えるが、最初に作る箱は自分に譲って欲しいということ。飲めるなら教える、どうしてもダメなら殺せと。部落の人はそれを飲んだ。」
M「そしてAAは箱の作り方を教えた・・・作り方を聞いてからやめてもいい、そして殺してくれてもいいともAAは言ったそうだよ。」
M「それだけ禍々しいものだけん、この小箱ってのは、AAも思うところがあったのかもな。ただ、「やり遂げたら自分も命を絶つが、それでもやらなければならないことがある」そうAAは言ってたそうだ。」
*箱の作り方、全部載せるとさすがにやばそうなので?いくつか省きますね。
323 :小箱 ◆/7qG64DDfc :sage :2005/06/08(水) 22:11:38
(p)ID:0GDcLRRy0(43)
M「それで、その方法がな、最初に複雑に木の組み合わさった木箱をつくること。これはちょっとやそっとじゃ木箱を開けられないようにするための細工らしい。これが一番難しい作業らしい。お前らもちょっと見ただろ?あのパズルみたいな箱、アレを作るんだ。」
M「次に、その木箱の中を、雌の畜生の血で満たして、1週間待つ。そして、血が乾ききらないうちに蓋をする。」
M「次に、中身を作るんだが、これが子取り箱の由来だと思う。想像通りだと思うが。間引いた子供の体の一部を入れるんだ。生まれた直後の子は、臍の緒と人差し指の先、第一間接くらいまでの。そして、ハラワタから絞った血を。」
M「7つまでの子は、人差し指の先と、その子のハラワタから絞った血を。」
M「10までの子は、人差し指の先を。」
M「そして蓋をする。閉じ込めた子供の数、歳の数で箱の名前が変わる。一人でイッポウ、二人でニホウ、三人でサンポウ、四人でシッポウ、五人でゴホウ、六人でロッポウ、七人でチッポウ。それ以上は絶対にダメだとAAは念を押したそうだ。」
M「そして、それぞれの箱に、目印として印をつける。イッポウは△、ニホウは■といった具合に。」
M「ただ、自分の持っていく箱、ハッカイだけは7つまでの子を、八人をくれと、そして、ハッカイとは別に、女1人と子供を1人くれと。」
M「ハッカイは最初の1個以外は決して作るな とも言ったそうだ。」
324 :小箱 ◆/7qG64DDfc :sage :2005/06/08(水) 22:11:53
(p)ID:0GDcLRRy0(43)
M「普通、そんな話まで聞いて、実行なんか出来ないよな。そんな胡散臭い人間の話、ましてやそんな最悪の話。いくら生活苦しくても、自分の子供を殺すのでさえ耐え切れない辛さなのに、さらに殺した子供の死体にそんな仕打ち・・・・。」
M「でもな、ここの先祖はそれを飲んだんだ、やったんだよ。どういった動機、心境だったのかは全部はわからないけど、それだけものすごい迫害だったんだろうね。子供を犠牲にしても、武器を手にしないといけないほどに、すごい・・・。」
M「そして、最初の小箱を作ったんだと。各家、相談に相談を重ねて、どの子を殺すかっていう最悪の相談そして実行されたんだ。」
M「そして・・・ハッカイが出来上がった。」
M「AAはこの箱がどれほどのもので、どういう効果なのかを説明した。要望にあった子供と女を使ってね。」
M「その子供と女の名前は、□■と$*(伏せますね)、そして、犠牲になった8人の子供の名前は _______(伏せますね) 。聞いたことあるろ?」
(俺らは知ってる名前です。でもいえません、ほんとにごめんなさい)
325 :小箱 ◆/7qG64DDfc :sage :2005/06/08(水) 22:13:00
(p)ID:0GDcLRRy0(43)
M「で、効果はAに言ってたようなものだ。女と子供を取り殺す。それも苦しみぬく形で。」
M「何故か、徐々に内臓が千切れるんだ、触れるどころか周囲にいるだけでね。」
M「そして、その効果を目の当たりにした住民は、続けて箱を作ることにした。」
M「住民が自分たちのために最初に作った箱はチッポウだった。俺が祓った奴だな。7人の子供の・・箱・・・。」
M「わずか2週間足らずの間に、15人の子供と、女1人が殺されたんだよ。今の時代じゃないだろ?・・・ ひどいよな・・・・。」
M「そして、出来上がった箱を、△▼の庄屋に上納したんだ。普通に住民からの気持ち、誠意の印という名目で。庄屋の家は・・・ ひどい有様だったらしい。女子供、血反吐を吐いて苦しみぬいて死んだそうだ。」
326 :小箱 ◆/7qG64DDfc :sage :2005/06/08(水) 22:13:22
(p)ID:0GDcLRRy0(43)
M「そしてな、住民は△▼のお偉方達、△▼以外の周囲地域にも伝えたそうだ。今後一切部落に関わらないこと、放って置いて欲しいこと。今までの怨みを許すことは出来ないが、ほうっておいてくれれば何もしないということ。」
M「守ってくれるのなら、△▼へ仕事に出ている部落の者も、今後△▼に行くこともしないということ、そして、もしこのことに仕返しをすれば、この呪いを再び振りまくということ。」
M「庄屋に送った箱は、直ちに部落に返すこと。なぜ放置するのか、その理由は広めないこと、ただ放置することだけを徹底すること。」
M「そして・・・ この箱はこれからも作り続けること、既に箱は7つ存在していること。7つあるっていうのは、これはハッタリだったんだろうなと思う。そう思いたい・・・。」
M「言い方は失礼なんだけど、読み書きすら出来なかった当時の住民に、これだけのことが思いつくはずは無いと思うんだが・・・ AAの知恵だったんだろうか。」
M「△▼含め、周りの地域は全てこの条件を了承したらしい。」
M「この事件は、その一時期は周辺に噂としてでも広まったのだろうかな。すぐさま部落への干渉が一切止んだそうだ。」
327 :小箱 ◆/7qG64DDfc :sage :2005/06/08(水) 22:13:47
(p)ID:0GDcLRRy0(43)
M「で、この部落の大人たちは、それでも作り続けたんだよ。この箱をね。すでにAAはどこかに行ってたらしいんだが箱の管理の仕方を残していったそうだ。」
M「女子供を絶対に近づけないこと。必ず箱は暗く湿った場所に安置すること。そして箱の中身は、年を経るごとに次第に弱くなっていくということ。もし必要なくなった、もしくは手に余るようなら、○を祭る神社に処理を頼むこと。寺ではダメ、必ず処分は○を祭る神社であること。」
M「そして、住民たちは13年に渡って箱を作り続けたそうだ。」
M「ただ、最初の箱以外は、どうしても間引きを行わなければならない時にだけ、間引いた子の身体を作り置いておいた箱に入れた、ということらしい。」
M「子供たちを殺すとき、大人たちは△▼を怨め、△▼を憎め、というようなことを言いながら殺したらしい。殺す罪悪感から少しでも逃れたいから、△▼に反らそうとしてたんだろうな。」
M「箱を作り続けて13年目、16個目の箱が出来上がっていた。イッポウ6つ、ニホウ2つ、ゴホウ5つ、チッポウ3つ。」
M「単純に計算しても、56人の子供・・・、作成に失敗した箱もあったという話だから、もっと多かったんだろうな。」
328 :小箱 ◆/7qG64DDfc :sage :2005/06/08(水) 22:14:00
(p)ID:0GDcLRRy0(43)
M「そして、13年目に事件が起きた。その時、全ての箱は1箇所に保管されてたんだが・・・、監視を立ててね。そして事件が起きた。」
M「11歳になる一人の男の子が監視の目を盗んで箱を持ち出してしまった。最悪なのが、それがチッポウだったってこと。箱の強さは、イッポウ<ニホウというふうに数が増えれば強くなる。」
M「しかも出来上がって間もないチッポウ、箱の外観は分かるよな・・・ Sが楽しく遊んだっていうように非常に子供の興味を引くであろう作りだ。」
M「面白そうなおもちゃを手に入れた男の子は家に持ち帰り・・・、その日のうちに、その子を含め家中の子供と女が死んだ。」
M「住民たちは、初めて箱の恐怖を、この武器が油断すれば自分たちにも牙をむくということを改めて痛感した。そして一度牙をむけば、止めるまもなく望まぬ死人がでる。確実に。」
M「そして恐怖に恐怖した住民は箱を処分することを決めたそうだ。」
329 :小箱 ◆/7qG64DDfc :sage :2005/06/08(水) 22:14:15
(p)ID:0GDcLRRy0(43)
M「それからは大体分かるよな。代表者5人が俺の家に来たんだわな。そして、俺の先祖に処理を頼んだ。」
M「しかし箱の力が強すぎると感じた俺の先祖は箱の薄め方を提案したんだ。それはJさんの言った通りの方法。そして、決して約束の年数を経ない箱を持ち込まないこと。神社側からは決して部落に接触しないこと。前の管理者が死んだ後、必ず報告をすること。
M「箱ごとの年数は、恐らく俺の先祖が大方の目安・・・、箱の強さによって110年とか、チッポウなら140年ほど、箱の管理から逃げ出せないよう、そのルールを作ったんだ。」
M「で、班毎に分かれたあと、一人の代表者を決め各班にその代表者が届けた。そしてどの箱をどの班に届けたかを俺の神社に伝え、俺の祖先が控えた後・・・・ その人は殺される・・・。」
M「これでどの箱をどの班がどれだけの年数保管するのかは分からない。そして、班内以外の者同士が箱の話をするのをタブーとしたそうだ。」
M「なぜ全体で管理することにしなかったのかは、恐らくだが、これは俺のじいちゃんが言ってたんだが全体で責任を背負って責任が薄まるよりも少ない人数で負担を大きくすることで逃げられないようにしたんじゃないかな?」
M「で、約束の年数を保管した後、持ち込まれた箱を処理したと。じいちゃんの運の悪いところは、約束の年数ってのが、じいちゃんとおれのひいじいさんの代に、もろ重なってたってことだ。」
M「箱ごとの約束の年数っていうのは、法則とかさっぱり不明で他の箱はじいさんの代で全部処分できたんだがチッポウだけはやたら長くて、俺の代なんだよなぁ・・・まだ先だと思って何もやってなかったけど真面目にせにゃ・・・。」
330 :小箱 ◆/7qG64DDfc :sage :2005/06/08(水) 22:15:10
(p)ID:0GDcLRRy0(43)
M「これで全部だ。箱に関すること。俺が知ってること。そして、俺が祓ったチッポウは、最初に作られたチッポウだってこと。」
それと、Mはさっき電話で
M「箱の年数はどうやって決めたのかは分からない。 俺の先祖が箱について何かしら知ってたのかも知れないし、AAという人物からそういう話があったらそうしてくれと頼まれていたのかもしれない。」
と言ってました。
以上が昨日の夜の出来事です。
もうね、三文小説のネタにでもなりそうなお話で
現実に箱事件を目の当たりにした俺も、何がなにやらで混乱してます。
331 :小箱 ◆/7qG64DDfc :sage :2005/06/08(水) 22:15:22
(p)ID:0GDcLRRy0(43)
これ、ホントは掲載するのどうしようか、本気で迷いました。
明らかにタブーなことだろうと思うし、部落の人にとっては絶対外に漏れては困ることでしょうし・・・。
ただ、箱は残りふたつってMが言ってました。チッポウが2。
これは責任持ってMが処理するって言ってたのと、俺ら4人、話を聞いても謎な部分が多すぎて皆さんの力を借りたいって思ったから掲載することにしたんです。
冒頭で言ってた、お願いしたいことって言うのがそれなんです。
この話読んだ後、なにかこれに関する情報があったら教えていただけませんか?
詳しい地域とか明かせないし、みんなの名前も怖いから教えられないんですが俺達の個人的な欲で、知りたいんです。
Mの話を聞いても、MとMのとおちゃんにも不明なことは多いらしくまた、Sとその家族、Kも出来うる限り知りたいと。
Mも今の時代なら分からない部分が少しは埋まるかもと。
オカルトチックな話で、信憑性もかな~~~り薄いことだろうと思います。
俺も箱を実際見とらんかったら信じてないと思うしw
332 :小箱 ◆/7qG64DDfc :sage :2005/06/08(水) 22:15:40
(p)ID:0GDcLRRy0(43)
AAが誰なのか、もともとは何処から来たのか?
AAha箱の作り方を何処から知ったのか。
また、AAなる人物はどういう理由で隠岐に居たのかとかハッカイとかいう最初の箱はドコに行ったの?とかAAはその後どうなったの?とかハッカイ使ってAAは何をしたの?とか隠岐は京都付近の政治犯が送られて来たってのは習ったんでしってますがこの箱の作り方が、京周辺にあるものなのか?とか。
これは俺のルーツ知れるかなぁっていう個人的な欲も含まれています。
父母が生きてた時、父方の先祖は隠岐から来たってのは聞いてたんですが詳しいところは不明なんで、俺がAAと関わりあるのかは不明なんです。
妹どもももちろん知ってるわけないし、母方のばあちゃんに聞いてもわかるわけねぇし・・・。
歴史に詳しい方、ハッカイとか言う言葉が出てくる郷土史、昔話など、情報でてこないですかね?
333 :小箱 ◆/7qG64DDfc :sage :2005/06/08(水) 22:15:56
(p)ID:0GDcLRRy0(43)
箱の呼び名の由来も不明ですし。
ただ、俺の想像なんですが、イッポウ、ニホウとかは「一封」、「二封」~~で、ハッカイって言うのは「八開」なのかなとも。
俺らの名前、特に俺自身の苗字を明かせない、地域の名前とか肝心な部分を伏せてるとか、こんな状態でお願いするのはお願いになってないし失礼だとは思いますが、何か情報があったらぜひお願いします。
俺自身も、図書館等で郷土史など調べてみるつもりです。
何か分かったらまたここに書き込むつもりです。
よろしくお願いします。
334 :小箱 ◆/7qG64DDfc :sage :2005/06/08(水) 22:16:28
(p)ID:0GDcLRRy0(43)
それと最後に。
最後のMの話なんですが、俺自身の思うところや感想をMの言葉を借りて勝手に盛り込んでる文章になってるかもしれません。
Mは「こんなかっこつけぇな話し方しねぇよ!」って言ってましたしw
ただ、それほど強烈に心に食い込む話だったんです。
何も思わず、何も語らずってこと俺には出来ないです。
でしゃばりかもしれませんが、お許しください。
「2重カキコですか?」「連続投稿ですか?」って怒られるほどの長文ですが目を通していただけたこと、お礼を申し上げます。
サンクスコ
Posted at 2011/05/01 22:21:40 | |
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オカルト | パソコン/インターネット
2011年04月30日
この怖い話を携帯で見るもう20年以上前、少年時代の話である
俺は名は寅、友達は雄二と弘樹と仮名をつけておく
あれは小学校六年生の夏休み
俺達は近所の公園で毎日のように集まり、遊んでいた
夕焼け空が真っ赤に染まりだした頃
「そろそろ帰ろうか」と弘樹が言い出す
片親で家に帰っても一人ぼっちの雄二は
「もう少し遊ぼうや」と俺達2人を引き止める
門限に厳しい弘樹は
「ごめんな、また明日遊ぼうや!」と言い帰って行く
弘樹の姿が見えなくなると、決まって雄二は
「あいつ毎回付き合い悪いのー」と愚痴りだす
すっかり暗くなった公園には俺と雄二の2人きり
雄二の話に適当に相槌を打つも、早く帰らねば俺も親に叱られる
そんな俺の挙動が伝わったのか、雄二は少しイラついた顔をして
「寅も帰りたいんやろ?かえればいいやんか」と言い放つ
少しムッとしたが、何時ものことだと自転車にまたがろうとすると
「俺、こないだ廃屋みつけつたんよねぇ」雄二が言う
どうせまた引き止めようと興味を引こうとしてるんだと思い
俺はあえて聞こえないふりをし、自転車を走らせようとすると
「俺今夜、廃屋に探検しに行ってくるわ~」とさっきよりも大きな声で言った
廃屋、探検、興味はあったが、親に怒られたくなかったので
「雄二、お前もはよ家帰れよ~」と言って、家へ帰った
どうせ一人で行く勇気もない癖にとその時は思ってた
家へ帰り、風呂に入り、晩飯を済ませた頃だった、ジリリリリンと電話がなる
もしもし、と電話に出ると雄二の母親からであった
「あんたんとこにうちの雄二いっとらんかね!?」
乱暴な言い方に軽くムカッときたが
「雄二君ならまだ公園であそんでるかも」と言うとガチャっと電話を切られた
雄二の母親にはムッときたが、雄二が帰宅してないと聞き少し心配だった
雄二は少し悪ガキで、夜遅くまで遊んでいる事が多く、悪い連中と付き合いがあ
ると噂されていた
夜も十時をまわり、床に就くと遊び疲れか、すぐに眠ってしまった
翌朝早朝、母親が血相を変えてたたき起こしに来た
「雄二のお母さんから電話がかかって、昨日から家に帰ってないってさ!ここに
いるんじゃないかって怒鳴り散らすんよ~」
またかよ、と思ったが一晩も家に帰らないのは初めてだし
本当に昨日言っていた廃屋へ探検しにいって何かあったんじゃないかと心配にな
ってきた
弘樹に電話をして、事の経緯を話すと、弘樹の家にも同じ様な電話がかかったら
しい
取り合えずいつもの公園で待ち合わせをして、落ち合った
「雄二とはもう付き合うなって母ちゃんに言われて大変だったよ」
弘樹が疲れた顔で言う
「あいつの母ちゃん変わってるよな」と俺が言うと
弘樹が
「まあ、それも解る気がするわ・・」と意味深な事を言った
「???解る気がるって??」俺が聞くと
「あ。なんでもないよ、それより雄二の行きそうな場所探さんと」
そして俺達はよく三人で遊んだ場所をぐるぐる回ったが
雄二は見つからなかった
一旦公園へ戻り、水を飲み休憩していると
公園の横を雄二の母親が車で通りかかった
俺達に気がついたのか車のスピードを落としゆっくり通り過ぎていく
雄二が帰ってこなかったせいか、充血した眼でギロっと俺達を睨みつけ去ってい
った
心なしか口元がぶつぶつ何かを言っているようにも見えた
「おっかねぇな・・」弘樹が言った
「・・・・はは・・」
「そういえば寅さぁ昨日俺が先に帰った後、雄二なんか言ってなかったんか?」
「ああああああ!!」
アホな俺は廃屋の話を弘樹に言われ思い出した
昨日の会話を弘樹に伝えると
「廃屋かぁ・・多分あそこにあるやつやないかなぁ・・」
弘樹は何か知っている風だった
「弘樹、場所わかるんか?わかるんなら行って見ようや」そう俺が言うと
「う~ん・・あんまし行きたくない~・・」
と弘樹がごねる
煮え切らない弘樹に業を煮やして
「お前、雄二が心配やないんか?はよ行くぞ!」
嫌がる弘樹に案内させ、自転車を漕ぐ事1時間
道路も途中から舗装されてなく、砂利道に変わった
「この集落の先にあるんやけど・・・」
たどり着いた場所は川沿いの小さな集落だった
「ここって・・・もしかして○○地区ってとこ??」
「・・・そうそう」
弘樹が嫌がった理由がわかった
ここは絶対に近づいてはいけないと親達にいつも言われている地区だった
集落の家屋は半分以上朽ち果てたようなものばかり
歩いている人の身なりも煤け汚れていた
数人の老人がこちらに気がつくと足を止めてこちらを凝視してくる
その眼はどれも荒んで、憎しみさえ感じられるほど強い視線
よく見ると、日本の物ではない小さくボロボロな国旗が風に揺れていた
「弘樹・・例の廃屋ってのはこの地区の中にあるんか?」
「いや、確かこの地区の少し先の山の中だったはず」と小さく答えた
「そこへ行くにはこの集落の中通らんと行けんのか?」
「・・・・うん」
50メートル先では数人の住民が俺達の事をじっと見ている
恐ろしかったが、友達も心配だ
俺達は腹を決め、怪しまれない程度の速度で自転車を走らせる
なるべく視線をあわせないよう進んでいく
少し進んでいくと、数人の老人が地べたに横になっていた
自転車で進む俺達に気がつくと、上体をむくっと起こして、俺達の事を見ている
見ない振りをしながら先へ進む
集落を抜けた辺りで、弘樹の自転車が急に止まった
そして転がり落ちるように道の端へ走りだした
「おい、弘樹どうしたんか!?何してるん!?」
声をかけると弘樹は急に道の端でげーげーと嘔吐した
「大丈夫か??具合が悪くなったんか??」背中をさすりながら声をかける
すると弘樹が
「寅・・・あそこ・・」
弘樹が涙目で指を差す
弘樹の指差した場所には、たくさんの頭のない鶏が木に吊るされていた
食べる為に血抜きをしているのか、地面には真っ赤な血の水溜りが出来ていた
それを見た俺も思わず嘔吐してしまった
慌ててその場を離れ、少し休憩しようと
山に入り人目につかない木陰に自転車を隠し腰を下ろした
「弘樹よぉ・・廃屋がここにあったとしてもよ、雄二の奴一人でこんな場所これ
るかな?」と言うと
弘樹は少し俯き、小さな声で
「これるよ」と言った
「う~ん、俺なら絶対無理やな。うん、無理だ」
「寅よぉ、お前、知らんのか?」不意に弘樹が言う
「ん?何を?」そう聞き返した時だった
数人の男が集落のあった方向から山へ入ってくるのが見えた
「やばい、寅、隠れよう!」
俺達は木陰に身を低くし、様子を伺った
大きなズタ袋を老人が数人で担ぎ、山を上がっていく
老人達はニヤニヤしながら俺達にはわからない言葉で会話している
「あいつらなんて言ってるんだ??」
「それより寅、あいつら廃屋の方へ行っとるかも・・・」
仕方なく俺達はびくびくしつつも
老人達と距離をとって後をつけた
しばらく進むとバラック小屋のような建物が見えてきた
「寅、あれが例の廃屋だよ」弘樹が言う
「そういえばずっと気になっとったんやけどさ
弘樹はなんでここ知ってるん?」俺がそう聞くと
「ん?ああ、お前とは六年になってから仲良うなったよな
俺は雄二とは三年の頃から友達での
いっぺんだけ来た事があるんよ」
「はは、お前等俺の知らんとこで色々冒険しとるねぇ」
「冒険っちゅうかの、雄二のだな・・・・・う~ん、やっぱやめとくわ」
「何々??気になるやんか、教えれよ!」
「そのうちわかる事やけん、気にすんな」
そんな会話をしていると、男達は廃屋の中へ入っていった
弘樹に促されゆっくりと廃屋へ近づいていく
物音を立てないように廃屋の裏手にまわった
裏手にまわると、廃屋の中からの声が聞こえてくる
日本語ではない言葉で
大勢の男達が怒号のような声を上げ騒がしい
「寅、こっちに窓がある」
先に進んだ弘樹が手招きしている
近づき煤けたガラス越しに中の様子が少しだけ見える
さっき見かけた老人がいる
部屋の中央へ向き拳を振り上げ何か言っている
「くそぉ、弘樹、肝心な所が見えん・・・」
「う~ん、何をしとるんやろうか・・
もうちょっと中の様子が見える場所探すけん、寅はここにおってくれ」
そう言って弘樹は身をかがめ廃屋の別の窓を探しに進んだ
時折廃屋の中から大きな声がドッと上がるたびにドキっとする
しばらく覗いていると
「あっ!」と弘樹の声が聞こえた
一瞬廃屋の中が静かになったが
気付かれなかったのか、またざわざと騒ぎ出した
俺は弘樹の声がした場所へゆっくりと近づく
弘樹は尻餅をつきガクガクと振るえており、涙を流していた
中にいる連中に気付かれない様に小さな声で
「弘樹、どうしたんか?大丈夫か?」と尋ねると
弘樹はぶんぶんと首を横に振り声を殺し泣いている
震える弘樹の肩をぽんと叩き、廃屋を覗いてみる
先程と同じ様に煤けた硝子窓があり
中を覗いてみると何かを取り囲むように男達が座っていた
どの男達も部屋の中央を見て騒いでいる
ゲラゲラ笑っているものもいれば、怒鳴り散らすように怒号を上げているものも
いる
不気味な光景に鳥肌がぶわっと立った
男達の視線の先には、丸くか困れた柵があり
その中から、羽毛の様なものが舞い上がっている
柵の中がよく見えなかったので
足元にあった切株に乗り
背伸びをしてみると
そこには雄二がいた
衣服は脱がされ、口と両腕両足を縛られ
顔には殴られた後があった
木の杭のようなものにくくられており
身動きがとれない状況になっていて雄二の周りには鶏のようだが鶏より遥かに大
きな鳥が暴れていた
よくみると大きな鳥は脚に短い刃物が縛ってあり
雄二は脇腹の辺りから出血し、痙攣していた
あまりのショックと恐怖に身動きが取れずガタガタ震えていると
正気を取り戻したのか弘樹が俺の手をぐっと引っ張った
「逃げよう」
弘樹に促され、震える身体を奮い立たせ
その場から離れた
自転車を隠してある場所まで戻り
少しでも早くこの場を去ろうと俺達は突走った
途中、例の集落を通ったが
皆廃屋へ行っているのか
もぬけの殻だった様子
地元まではどんなに飛ばしても1時間近くかかるが
田舎の為、駐在所も少なく、俺達は必死に自転車を走らせた
やっとの思いで地元へ帰り、俺達は見てきた事をぐしゃぐしゃに泣きながら親達
に話した
母親は「あんた達、あそこへ行ったんか!?あんた達死にたいんか!?」と涙を
流しながら怒鳴った
父親が警察へ通報し、少しすると、数台のパトカーが家の前を走っていく
その中の一台に雄二の母親が乗っているのが見えた
通り過ぎる瞬間、雄二の母親は俺と弘樹をじっと睨みつけていた
氷の様に冷たい眼で
目の前を通り過ぎても振り返り睨み続けていた
その目は、あの集落で見た目つきにそっくりだった
弘樹を父親の車で送り
「また明日な」と声をかけると
弘樹は少しだけ笑って見せた
弘樹を無事に送り届け家へ帰ると
親戚やばあちゃんまで来て俺は叱られた
そして父親が俺に言った
「寅、お前はまだ子供で難しい事はわからんと思うが聞いてくれ」
俺は黙って頷いた
「今日お前達が言った場所はな、日本であって日本じゃねーんだ
道路も舗装されとらん、電柱も立ってねぇ
住んどるもんをみたか?みんなまともな格好はしとらんかったやろう?
そんな土地に頑なにいつまでん住んじょる
そして”こっち側”の人間を遠ざけとるんや
あの地区にはわしらとは全く違う文化や風習があるんよ
あの地区の連中からすりゃ、わしらは敵に見えるようや
わしらはいつだって”こっち側”へ迎え入れる準備はしとる
学校へもちゃんと通えるし、仕事だってある
あの地区から”こっち側”へ来て普通に生活しとるもんもたくさんおるんよ
お前の友達の雄二んとこもそうや
ただ中には出て行ったもんは裏切り者なんて捻くれた感情をもつもんもあそこに
はおる
きっと雄二は小さい頃から遊んどった場所やけん
安心して遊んでたつもりなんやろうけど
一部の捻くれもんに眼をつけられてしもうたんやろうな
んで今回、雄二が酷い目にあったのは
お前達のせいだと雄二の母ちゃんは言いよる
お前達が遊んでやらんから、余所者扱いするから
あそこへ行ってしまったと思い込んどるんよ
考え方が変わっとるっちゅうか、被害妄想っちゅうかの
捻くれとるんじゃの
まぁ寅も弘樹も気にせんでもいい事や
ただ、子供だけであの土地へ行くことはもう許さんぞ」
それだけ言うと父親は仏間で横になり寝てしまった
俺も昼間の疲れからか布団に入った瞬間寝てしまった
翌日、弘樹といつもの公園で待ち合わせた
昨日の事はお互い言わず、なんとなく一日公園にいた
夕焼け空が真っ赤に染まる頃
俺達は帰路へついた
そして夏休みが終り新学期になり、雄二が転校した事を知った
先生に行き先を聞いたが、家庭の事情だからと教えてもらえなかった
そして、いつの間にか十年の時が経ち
大人になった俺達はあの土地へ行ってみた
そこにはあの朽ち果てた集落はなく
県道が走り、廃屋のあった山にはトンネルが通り街へ出る主要道路として使われ
ている
あの集落の住人達は、一体何処へいったのだろう
あの日見た荒んだ目は今でもどこかで”こっち側”を睨みつけているのだろうか
・・・
長文駄文、失礼しました
読んで頂きありがとうございました
Posted at 2011/04/30 08:51:04 | |
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オカルト | パソコン/インターネット
2011年04月27日
860 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:2001/02/28(水) 20:59
僕はいつも学校に行くためにバスに乗ってるんですけど、そのバスは右に曲がったそのいつも乗ってるバスで、ある日おかしな事があったんです。
だって、いつものような、おばあさんもがいるから、最後まで行ったんです。痛いから。
それで、そこまでは別に良かったんですけど、めちゃくちゃ大きい紙袋の紙じゃない版みたいなのがあって、ボールみたいなのもあって、シルクハットをかぶってる人もいっぱいいたんです。
おかしいですよね?普通の道を通ってるのに。
それでもバスはずうっと普通に進んでたんですけど、ある道を左に曲がった所で、いきなり急ブレーキをしたんですよ。
それで、本当に急にキー---って止まったんで、中に乗ってた人が、バランスを崩してこけそうになったんです。
僕は席に座ってたんで大丈夫だったんですけど。
でも、本当におかしい事は、学校に行く直前に起こったんです。
そのバスはいつも、大きな公園の横を通って行くんですけど、その頃、ちょうどそのいつもの道は工事してたんで、ちょっと遠回りして、トンネルがある方の道から行ってたんです。
それで、そのトンネルのちょうど真中ぐらいまで通ったところで、そのバスが”ガチャ”とか言いながら止まったんです。
僕はもちろんおかしいな、と思いました。
で、気づくと、バスは既に学校前のバス停に着いてました。
僕は、あれ?おかしいなぁ?とか思いながらバスを降りて、その日も普通に学校に行きました。
そのバスに乗ってた人はもうみんな死んだんですけど。
861 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:2001/02/28(水) 21:30
>>860
あなたの文章、とても恐いです。
意味が全然わかりません。
このスレで一番こわい・・・・・・・。
3年後に投稿された、とある書き込み。↓
503 名前:1/3 ◆zxEvCWYvb6 投稿日:03/12/15 16:24
友人から聞いた話です。
彼は神奈川のある高校にバスで通っていたんですけど、そのバスによく乗ってくる奇妙なおばあさんがいたそうです。
別に見た目が奇妙とか、気が狂っているとか、そういう奇妙さじゃなくてなんというか、不気味な気配が漂っているけど何が変なのかはわからない、そんな感じのおばあさんだったそうです。見た目は良家の未亡人風というか(「ジョジョの奇妙な冒険」という漫画の第二部に出てくるジョジョのばあちゃんみたいな感じだといっていました)毅然とした感じの寡黙なタイプで、でもこの世の人ではないような、そんな
おばあさんだったそうです。
彼は霊感があるわけでもなく、それまでに怪談めいた体験をしたわけでもないのですが、このおばあさんがバスに乗ってくると、いつも「これから何かあるんじゃないか」という言い知れぬ恐怖感に襲われたと以前からよく言っていました。
504 名前:2/3 ◆zxEvCWYvb6 投稿日:03/12/15 16:26
冬のある日、いつものようにバスで高校に行く途中、おばあさんが乗ってくると既にバスに乗っていた乗客の一人がおばあさんに話しかけました。
話しかけたのは帽子をかぶってシルバーシートに座った、老紳士といった感じの人で、その人の連れらしい、同じような恰好の40代くらいの男性が二人大きな鞄を持ってそばに立っていました。
老紳士とおばあさんが何を話したのかは友人には聞こえませんでしたが、ふたことみこと会話を交わしていたようです。
そして突然老紳士のほうが「それだけはさせません!!」とバスの中で大きな声をあげました。見ていた友人だけでなく、周りの人たちも何があったのかとそっちを一斉に振り向きましたがそのときには老紳士の連れの人が鞄から何か丸いボールのようなものを取り出していました。それがなんなのかはわからなかったそうですがとっさに友人は、自爆テロでバスが爆破されるというようなニュースを思い出し
まさかそういうような恐ろしいことが起きるのかと思いましたがしばらくは何も起きず、老紳士とおばあさんはにらみ合いをしたまま黙っていたそうです。
そのまま何分か何秒かはわかりませんが、バスの中で気まずい沈黙が流れていたところ突然バスが急ブレーキをかけました。
運転手さんがアナウンスで「急ブレーキで大変ご迷惑様です。この先緊急工事ですので迂回いたします」みたいなことを言って、いつもと違う道に入りました。
しばらく行くと急に外が暗くなって、「あれ、トンネルかな?」と思ったところでふと記憶が途切れ、気がつくと病院のベッドだったそうです。
505 名前:3/3 ◆zxEvCWYvb6 投稿日:03/12/15 16:27
実は友人は、道で倒れているのを通行人に通報され、友人は意識のないまま病院に運ばれたようなのですが、友人が入院したのは小さな病院でバスに乗っていたほかの客が入院したらしい様子もなく、結局バスはどうなったのか、僕にも友人にもよくわからないままでした。
翌日の新聞でそれらしい事故が載っていないか探したのですがとくに見当たらず、それっきりになってしまい、無理に探すのはあきらめました。
というのも、実は意識のもどった友人は脳に障害が残ったのかちょっと何を言ってるかわからないような感じになっていて、この事故のエピソードも二日に分けて根気よく聞きだして判ったものを僕がまとめたもので、本人の口から聞いただけでは何がなんだかわからずじまいでした。
直後にいったんは退院して、あちこちにこの話をして彼なりに詳細を確かめようとしたみたいですが、「インターネットでも相手にされなかった」というようなことを言っていました。
(このとき彼と話をした人、この板にはいないかなぁ。交通関係の掲示板とかかな)
その後また日に日に具合は悪くなり、去年の夏くらいに亡くなりました。
僕が大学で、オカルト好きの別の友人にこの話をしたらおばあさんが悪霊とかで老紳士のほうは拝み屋の類だったんじゃないかと言ってましたがそれもまた考えすぎな気もします。
516 名前: ◆zxEvCWYvb6 投稿日:03/12/15 23:25
さっき帰ってきた。
まぁ>>507の言うとおりで、看護婦にきくってのは思いつかなかったが家族には当時にも状況を聞こうとしたよ。本人があの状態(何言ってるか不明)じゃ。
でもな、兄弟同然に育った幼馴染とか言うならともかく高校になってから知り合った連れで、親の顔見たのはその病院で初めてだぜ?
それでしかも、今にも消え入りそうなちっこい弱そうなオバチャン(そいつの母親)が泣きはらした真っ赤な目でオロオロしてるんだぜ?
さすがに根掘り葉掘りは聞けませんでしたよ、悪い気がして。
で、「警察にも連絡してるから、事件や事故だったらあとで何か学校に連絡が行くでしょう」って話を聞くのが精一杯でしたよ。
学校に刑事が来たりした様子がないところを見ると、警察の出した結論は「そいつが登校中に昏倒→意識錯乱、というだけで事件性はなし、言ってることは全部でたらめで混乱してるだけ」ってあたりなんでしょう。
ま、俺が刑事でも普通はそう考えるな。
532 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/12/16 01:30
思い出せない・・・学校にいくバスに乗ってて、おばあさんが出てきて、落ちがないような怪談・・・絶対見た気がするんだけどデジャブかな・・・
533 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/12/16 02:53
>>532
これか?
http://kowai.sub.jp/3/860.htm
(現在404。2001/02/28の書き込み>>860と同内容)
>>503の友人が書き込んだのかもな。
534 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/12/16 02:57
>>533
なんか、すげーに似てるな。
話と。
一体何が見えたんだろうね?
少なくとも、そのURLの話はまったく理解不能だが。
535 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/12/16 02:59
>>533
それかも。
うわー、そう考えると>>530の友人自身が書いたってのもありそうだがそれはさすがにできすぎだろ。偶然の一致であってほしい。
536 名前:535 投稿日:03/12/16 03:02
それ2001年だから時間的にはありうるよな、と思って
2001 バス 事故 で検索かけたら
http://www.asahi-net.or.jp/~wh4k-bnb/dosa/2001/20010203.html(リンク切れ)
これ湘南高校って書いてるけど>>503も神奈川って書いてあるよな・・・。
Posted at 2011/04/27 21:40:05 | |
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