
すっかり雪が降るシーズンになりましたね⛄

新潟には昨年末に今季最初の本格的な寒波が来て、山間部を中心に一気に積雪が増えました(写真は12/30に撮影)。まあ、現地の方曰く「まだまだこの程度」な積もり方だそうですが(^^;
雪が積もったということで、職場では昨季のドカ雪が話題に。関連して皆さんのクルマの駆動方式も話に挙がりました。
「あのくらいの雪になると流石に太刀打ちできなくとも、やっぱ4WDは雪に強いよなぁ」という見解に。
そういえば「4WD」と一口に言っても、色んな種類があったなぁと思い出し、ざっくりと調べ、それぞれのメリット、デメリットをまとめてみました。
※厳密に言うと1車種ごとに機構が変わってくるくらい様々なパターンがあり、大型車なども含めるとキリがありません(笑)なのでここでは乗用車に絞って良く採用されているものをざっくりと
3つに分けてみます。
1-A スタンバイ・オンデマンド式
乗用車でよく採用されている方式。
FF車ベースの場合、通常時はFF状態で走行し、前輪と後輪の回転差を検知すると自動で後輪も回転させ4WD走行に切り替わる。回転差の検知にはビスカスカップリングという部品が使われることが多い。
「街乗り四駆」「なんちゃって四駆」などとも。
【採用車種例】
ミニバン、コンパクト、軽などと幅広い乗用車(含ハスラー)

【メリット】
・他方式と比べて機構がシンプルなため、低コスト、軽量化が図れる。
・ドライバー側での2WD↔4WDのモード切り替え操作が不要。
【デメリット】
・常に4WDで走る訳ではないので、走破性では他方式と比べると劣る。
・乾燥舗装路→アイスバーンに切り替わるような場面などでは、後輪が"暴走"しクルマが意図せぬ挙動を起こす可能性が他方式より高い。
1-B スタンバイ・オンデマンド式(別動力式)
スタンバイ・オンデマンド式の動力源が異なる派生方式。
通常の駆動とは別の動力源を備え、前後輪間の回転差を検知したら別動力源から残りの車輪にも駆動力を伝えて4WDにする方式。
今後の"電動化"によって普及するとも見られている方式。
【採用車種例】
日産やマツダのe-4WDモデル

トヨタのハイブリッド車4WDモデル(E-FOUR)
2 フルタイム式
常に4輪に駆動力が伝わる状態で走行する方式。
【採用車種例】
SUBARUの水平対向エンジン搭載車
(レヴォーグ フォレスター インプレッサ等)

【メリット】
・ドライバー側での2WD↔4WDのモード切り替え操作が不要。
・常に四輪に駆動力が伝わっているため、安定性は抜群。
【デメリット】
・常に四輪に駆動力が伝わっているため、燃費は悪い。
3 パートタイム式
運転席に2WD↔4WDの切替スイッチがあり、状況に応じてドライバーが駆動方式を切り替える方式。
【採用車種例】
デリカD:5

ジムニー

軽トラ、軽バン
【メリット】
・4WDモード時の四輪への駆動力伝達効率が高く、悪路走破性に優れる。
【デメリット】
・2WD↔4WDのモード切り替え操作が必要。
・乾燥舗装路で4WDのまま走ってしまうと、駆動箇所へダメージを与えてしまうため2WDへ戻す等配慮が必要。
「ドライバーでの切り替え操作が不要」ということからか、スタンバイ・オンデマンド式や別動力式も"フルタイム式"と記載されることがありますが、機構は全く異なり、その特性も大きく変わってきます。
実際に4WD車を運転する際は、「その車種がどういった機構を採用しているのか」までを知ることで、悪路を走行するときの配慮が変わってくるのではないかと思います。
私が乗っているハスラーは走破性には劣るスタンバイ・オンデマンド式ですが、普段遣いの分には何ら問題無く使えています。2WDならスタックするであろう、除雪される直前の新雪の道に一度はまっても、ほとんどの場合で脱出できます。
4WDを巡ってよくある誤解が「悪路に強い」ということから「滑らない」と思われてしまうことですが、滑らないなんてことはありません。
↓滑る時は滑ります
フルタイム式、パートタイム式ならまだ
滑り始める限界値が上がるかもしれませんが、
タイヤの性能を超える横方向の力がかかったら、もう容赦無くスリップしはじめます。
そして一度スリップしたらあとはもう駆動方式はほぼ関係なく、タイヤが再び路面を掴むまでそのまま慣性に任せるままです。。。
ましてやスタンバイ・オンデマンド式になると、前記の通り
後輪の"暴走"によって2WDでは起こり得なかったスリップ事故になるリスクも出てくる訳です。
スタンバイ・オンデマンド式が要因で起きてしまったと見られる事故例の動画がありました(0:45~)↓
あくまでも4WDは「
はまっても脱出しやすい」程度に考えておくのが良いんじゃないかなぁと、個人的には思っています。
色んな所でも言われていますが、「4WDだから」と過信せず、雪道走行は「急」のつく操作をしないよう
・普段より長めの車間距離を取ったり
・普段以上のKY(危険予知)をしながら運転
するのが重要ですね。
同じKYでも空気読めないような運転はしてはいけませんね
雪道と4WDの特性を今一度再確認し、再び来るであろう寒波にも、事故ゼロで乗り切ろうと思う次第でございます。皆様も、どうぞご安全に🖐
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Posted at
2022/01/11 22:08:20