気軽に乗れるオープンカーで、チョッとしたスポーツ走行も楽しめる。そんな枠の中にピタリと当てはまるロードスターですが、乗り出した当初からココだけはアレンジしたいと決めていたひとつに、後ろからの巻き込む風を抑えたいという事があります。
この対策品として純正のエアロボードを取り付けたところ、かなり効果がありましたが、まだ足りずに更に改善したいと思っていました。
というのも、日頃から走るフィールドの標高は600~1000m越え、しかも日中よりも早朝や夕方を好んでドライブします。肩の辺りまでは暖房に浸かり、そこから上を風が撫でてゆく…そんなオープンエアーを楽しむために、ひと工夫してみました。
まず、エアロボード以上の高さのシールドを作る必要があります。そこでファッションバーを取り付けますが、同時にボディ剛性を高められる製品(レーシングビート)を入手してみました。
装着して実走してみると、明らかに揺れが少なくなりました。ビシッと腰が据わり、左右のブレが減少して安定感が増しているのが分かります。
取り付けの際には、少し加工する必要がありましたが、シートベルトアンカーを含めた4点での固定に加え、径が大きくゴツイ印象すらありますが頑丈なフレームを得たことで、剛性アップには十分に功を奏しました。
シールドの材料ですが、手頃なアクリル板を使用。厚みは5㎜としました。カットはジグソーが一般的のようですが、歯の摩擦熱で溶けてしまい、動かなくなるようでしたので、丸のこを使い、チップソー歯で行いました。のこ歯ですが、回転方向とは逆にして使うと欠けが起きないと思います。大まかにR切断後は、サンダーで地味に削っては仮合わせを繰り返して、上手く沿うようになったら切り口をペーパーヤスリで整えました。
ファッションバーへ取り付けの固定方法は、色々と調べましたが、コの字の樹脂3本使い、強力両面テープを貼り付け、上部から嵌め込みとしました。NAの幌ですので、ファスナーの上げ下ろしの際には簡単に取り外しが出来る仕様としましたが、なんとか上手く製作できました。
各地で早咲の桜や梅など、春の便りが聞かれますが、この辺りの山沿いでは、まだまだ雪交じりになることが日常です。それでも、明るい空と陽の光や、斜面にほっこり顔を出した ふきのとうからは、春の訪れを感じることができます。
自作ディフレクターですが、一言で表現すれば、露天風呂を連想させるほどの効果がありました。私の身長は170cmなのですが、ほんの少し髪をなびかせながら風が通り過ぎるといった感じになり、暖房の気流も乱されることなく車内に漂っています。
(写真は窓が全開ですが…笑)
こうして観るとロードスターのサイドラインの曲線はとても綺麗ですね。
明け方に降った雪が日中には融けて、夕暮れを向かえる戸隠山の岩肌が
より美しく望めます。
走りに関する各部のリフレッシュ整備が終わりました。
我車は、走行距離6万㎞でして、大きな衝撃等は無いように見受けられることから、どうにか発売当時の乗り心地に近い状態を再現できたのかな…と思っています。
ここまで来るには、親しい友や元オーナーの助言を受けることが出来て、本当に励みになりました。また、いざという時には、近くに在住する整備に詳しい仲間に頼れる…
この安心感も大きなものでした。
30年前に産声を発したロードスター。その世界的ヒットは窮地にあえぐP社のお手本となったり、オープンカーブームの先駆けとなったことは知られてますが、その思想も然る事ながら、全てが丁度良いバランスで成り立っているクルマだと実感します。
ひとたび走らせれば、人馬一体と相まって、クルマと語り、身近な自然に誘うロードスター。アニバーサリーの節目に当たって、我が車の誕生とも言えそうでして、この重なりはとても嬉しく思います。
Posted at 2019/03/11 11:09:19 | |
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