テンションコードの修理です。(作業編)
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
  中級 |
作業時間 |
3時間以内 |
1
GW真っ最中の今日、札幌もようやく天気が回復し、気温も20℃と、いい季節になってきました!
ちょうど、2日にイギリスの個人ショップに注文していたテンションコードセットが届きました。
配送会社はDHLですが、日本のレターパックと同じ様な大きさの荷物でしたが、送料が69£です。(日本円で13,000円くらい)高っ!
2
早速、中を確認すると、このような内容のセットとなっています。
テンションコードの先端には圧着端子がついていて、長さを間違えないように、色が塗ってあります。
あとは、リベットや、専用金具ですね。
3日の今日は、天気がいいので早速、既存のコードと取替えたいと思います。
3
当車の作業ポジションです。
バッテリー外しも無し、マニュアル操作も無しで作業するそうです。
この位置でルーフを止めると、「ピン、ピン、ピン」と15秒ほど音が鳴って、このポジションから動かなくなります。
ルーフの停止位置が、これ以上前に倒れてると、数十秒後に勝手にクローズしますし、後ろに倒れてると勝手にオープンしてしまいます。
このポジションからが作業スタートです。
あ!窓は前後とも全開にしておいてくださいね。
と、購入したイギリス人からサポートがありました。(笑)
4
まずは今回の故障についてのまとめです。
⚪︎ルーフの開閉機構に問題はない。油圧ユニット等も問題はない。
⚪︎ルーフの開閉に合わせて、テンションコードが緩んだり伸びたりして、ルーフライニングが元の場所に戻る仕組みとなっているが、テンションコードが切れた事で、リアピラーに当たる部分のパーツがうまく折りたたまれず、開閉機構のアームに挟まる様になり、ルーフが完全に畳まれなくなった。
と言う内容(現象)です。
まずは赤丸で囲んだ部分が応急処置で修理した部分です。
最初は直ったかに見えたのですが、あくまで応急処置だったので、またすぐに不具合が出る様になりました。
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この部分は、元々のパーツが壊れて、代用品で補修した箇所です。
この金具にもコードの通るオーリングが付いていたのですが、コードの破損と共に弾け飛んで、この有り様です。
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本来の部品です。付属のリベットで固定します。
これで元の形に戻りました。!
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一番の問題箇所です。
コードが引っ張られて、コードを収める部分が完全に破壊されており、応急処置として瞬間接着剤で固定していましたが、コードに直接、接着剤をつけたことで、柔軟性が無くなりガチガチになってしまいました。
その反省から、新しく真鍮のチューブを切ってコード納めを作って、そのパーツだけを接着剤で固定しました。
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こんな感じで、接着剤を使い真鍮チューブを固定したら、上からゴリラテープを貼っておきます。
コードも通って元の場所に収まりました。
どうなる事かと思いましたが、上手く処理できました。
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前期型のA205のルーフ部には6本のコードがあるのですが、私の車は後期型のため、矢印のコードがマイナーチェンジで省かれて、5本で動作する様になっています。
買ったお店のイギリス人に聞くと、「5本じゃダメだ、銀色に塗られたコードを使って6本にせよ。これで最大の効果が得られるんだ!」と力説するので、「メルセデスでは要らないって言ってやめたのに、本当かよ?」と思いながら、このコードを言われた通りに新設しました。
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詳細は省きますが、イギリス人の言う通りのルートを通って、オレンジ⚪︎の箇所にコードをリベット止めしました。
私の車体ではオレンジ⚪︎の部分には元々1本しかコードが無いのですが、これがダメになっていたので交換1本+新設1本。
赤⚪︎の2本を交換して、計3本交換、1本新設で作業は終了です。
全部交換しようと思いましたが、問題ない箇所は今後、様子を見て交換する予定です。
既存のリベットの撤去は、ドリルで頭をはねて交換し、コードを通す場所も間違えられないので、何度も確認しながら作業したので、片側だけで3時間近くかかっています。
この手のDIYは、さすがに初めてやりました。(笑)
今回の作業はそれほど難しいものではありませんでした。
ただ、ドリルの切粉がルーフの機構部に入らない様に養生したりと、そう言う細かい部分に神経と時間を使いました。
おかげ様で、先日までオープンにできない状態が続いていましたが、この修理で全く問題なく動作する様になりました。👏👏👏
やれやれ、手間がかかりますな〜
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今回、作業するにあたり海外のサイトやSNS関係をかなり念入りに調べました。
なかなか情報が無かった(出てこなかった)のですが、facebookで海外の「メルセデスコンバーチブル&クーペ オーナーズクラブ」と言うグループがあって、ここでは私同様の事象が頻発している様で、「修理っていくら?」「どこで修理が一番なの?ディーラー?」なんて情報が飛び交っていました。
海外フォーラムも色々覗きましたが、そこまで辿り着けませんでしたね。
先のグループの会話の中で、今回、私が購入したメンテナンスキットの型番がわかりましたので、備忘録としてアップしておきます。
「A2057780500」です!
私はイギリス人のおっさんが、どこからか部品をかき集めて、パックして売ってるのかなと思っていましたが、メルセデスの純正補修部品として存在する様ですね。
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日本でこのメンテナンスキットが購入できるかはわかりませんが、ebayでは同じものが出品されており、金額は送料込みで約17,000円と言ったところです。
安っ!私なんて43,000円で買ってますから、26,000円位安いですね。
まあ、購入したイギリス人は非常に親切で、6本目のコードの通し方をビデオで送ってくれたし、他にも知りたい事があれば何でも言って!とサポートしてくれる分だと思えば安いものです。
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今回、交換したコードです。
このコードが諸悪の元で、このコードは外皮と内皮に分かれているタイプで、私同様の症状が出ている車体のほとんどが外皮が破れ、内皮が露出(白いコード)し、白いコードも経年で切れると言うパターンですね。
新しいコードは改良品で若干太くなったのと、単芯のコードに変更されています。
海外サイトでは前期のA205はメルセデス側でも設計ミスを認めており、修理代を半分負担するとかしないとか、、、、そんな話題で盛り上がっているフォーラムもありましたね。
コードが切れる事で、他の金属パーツにも影響が出て、写真のアイレットはひん曲がって動かなくなっていました。(今回、この金具も交換しました。)
同じ様な写真で、大変失礼しました。
今回は備忘録として、また、同じ様な症状でお困りの方の参考になればと思いアップします。(Cクラ&Eクラス)
最後までお読み頂きありがとうございました。
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