
今回紹介するのはマリーンズの親会社のお菓子…じゃなくて三菱の方のトッポのカタログです。
この三菱トッポは2008年に登場……となっていますが、、、、、、、
実質的には10年前の1998年登場、というべきでしょう。
え?って思うかもしれませんが、どういうことなのかといいますと、、、
コレ、実は1998年に軽自動車の規格改正で登場したトッポBJのボディを再利用して、そこに当時最新のekワゴンの顔面・プラットフォームを合体させたというキメラのようなクルマなのです…
まあ当時の2代目ekワゴンは2006年登場なのでまだ普通にいいですが…
何でこんなことになったのかと言いますと、セミトールワゴンのekワゴンがそこそこ売れたことやライバルと比べて古くなって販売低迷したこともあって2004年でトールワゴンのトッポBJは生産中止になったのですが、当時の軽自動車市場はワゴンR・ムーブ・ライフ・ステラといったトールワゴンが主流でした。
それに比べて三菱のekワゴンはやや背が低く立体駐車場に入るというメリットこそあるものの販売面でライバルより不利な状況が続きました。
このため三菱もトールワゴンを用意することになるのですが、やはり例のリコール隠し事件により業績が悪化していたため他社のように新規に開発する余裕がなかったのです。
まあ今もですが…
苦肉の策としてまさかの10年前に登場し、4年も前に生産終了したトールワゴンのボディを再利用することになってしまったのです。
ちなみに1998年はまだリコール隠しが判明する前(事件になったのは2000年)なのでまだ余裕があって三菱が元気だった頃になります…
もちろん、こんな焼き直しの車なのでそこまで売れたとは言えない状況でしたけどね…
その後リーマンショックなどによりさらに業績が悪化して自社でトッポどころかekワゴンをモデルチェンジする余裕すらなくなったことから、日産とタッグを組んでNMKVを設立したことでようやくekワゴンをモデルチェンジし、さらにタントやN-BOXに対抗出来るスーパートールワゴンとしてekスペースを加わりました。これによって従来の旧型ekワゴン・トッポ・i・パジェロミニは打ち切りとなりました。結果的にトッポBJのボディは15年使ったことになります・・・
当時のCMです。合成感が丸出しで車同様にいかにもお金がかかっていない感じですね…

コンセプトのページです。エコカー減税50%対象でしたがライバルは75%対象の車種が多かったのでここでも設計の古さによる環境性での遅れが目立ちましたね…

コンセプトのページです。室内高はクラストップの1430㎜を達成していますが、コレには訳があって、、
実はフロアの高さがベースになったミニカと共通なのです…
普通なら室内高の高さに合わせてフロアを底上げしてデッドスペースを無くし、さらに視界も向上させて運転しやすくし、さらに安定性も向上させるのですが、三菱は背の低い軽ハッチバックのミニカにそのまま背の高いトールワゴンのボディを載せたためにこうなってしまったのです…
現在の三菱のスーパートールワゴンのekスペースの場合1400mmですのでほぼ同等で僅かに上回る程にまで室内高はとても高いのです。もちろん前述の事情のため元々の全高はekスペースよりも低いんですけどね…
これは前身のミニカトッポからの伝統でしたが、実はダイハツのムーヴも初代のみトッポ同様にミラに背の高いボディを載せた造りとなっていました。
トッポBJになってからは車名からミニカの名前こそ取れて差別化されましたが、同じく1998年の規格改正でモデルチェンジした他社のワゴンR・ムーヴ・ライフ・プレオはちゃんとフロア高を高くしたのに対し、トッポBJは造り自体はミニカトッポと変わらずだったためクラストップの室内高を実現しながらも走行安定性・運転のしやすさなどで遅れをとっていました…

コンセプトのページです。バックドアは横開きとなっています。ムーヴの代名詞でもありましたトッポでも歴代モデルは全て横開きとなっていました。ちょっと開けたい時には便利ですよね。

イメージ画像です。

インテリアのページです。前述した通りインパネはekワゴンと全く同じです。センターメーターとインパネシフトを採用しています。

インテリアのページです。シートも基本的にはekワゴンと同じです。フロントはベンチシートでアームレストを装備し、リアシートはリクライニングも可能となっています。シートアレンジも豊富でフラットな状態に出来ます。

ローデストのページです。軽自動車では標準系とエアロ系の2種類を設定することが多いですがトッポのエアロ系はデリカと同じローデストの名称が使われていました。
専用のフロントグリル・エアロパーツ・アルミホイールを装備していますがインテリアはパネルを変更したのみで他は標準系と変わらないのでライバルと比べて物足りなさを感じます・・・

実用性のページです。収納が非常に多いのも特徴で置き場所に困ることは無さそうですね!またシートバックにはディーラーオプションのフックやポケットを装着出来るシートバックユーティリティも装備しています。

実用性と快適性のページです。ETACSというシステムを搭載しており、電格ミラーにヘッドライトのオートカットやセキュリティアラームなど電装品がこの当時のライバルと比べても充実してますね!ここは流石三菱らしいところです…
同じグループに電機メーカーの三菱電機を抱えてる影響で三菱って電装品には強いメーカーなんですよね…昔のディアマンテやギャラン、デボネアとかは本当に恐ろしいぐらい充実していました…

走行性能と安全性のページです。3G83型というエンジンでNAとターボの2種類を用意しています。このエンジンは1987年にミニカの3気筒化により登場したものなので当時でも設計はかなり古いものでしたね…そのためエコカー減税も50%止まりとなっていました…
本革巻ステアリングをM以外に装備しているのは中々充実していますね!安全装備に関してはこの当時の平均的なものとなっています。

ナビ・オーディオとオプションのページです。今回はオプションカタログを持っていないので紹介出来ないです…
メーカーオプションでSSDナビを設定しています。当時の軽自動車のナビにしては結構いい気がしますね。またオーディオはパネルと一体化したものと通常の1DINサイズのものの2種類を用意しています。

標準系のグレード一覧です。標準のM、充実したG、ターボエンジン搭載のTの3種類となっています。

ローデストのグレード一覧とカラーバリエーションです。Gとターボエンジン搭載のTの2種類となっています。ボディカラーは少し暗めの色が多いですね。

主要装備・主要諸元です。

福祉車両と特別仕様車のページです。通常の助手席回転シート車の他に背の高さを活かして車椅子仕様車も用意していました。

裏表紙です。

特別仕様車のマーブルエディションのカタログです。

ママさん向け特別仕様車…といったところでチャイルドシートやポケット、カーテンも装備しています。ただ標準車にないカーテンを装備しているのでこれは車中泊にも使えそうですね。

裏表紙です。
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Posted at
2020/02/06 19:12:40