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2020年04月25日

日産 NB500シビリアン/いすゞ 新型ジャーニー



日産自動車ではマイクロバスのシビリアンを21年ぶりにフルモデルチェンジし、名称も新たにNB500シビリアンと改名して発売する。
NBとはNissanBusの略で、同社の商用車ではバンをNV、トラックをNTとしてきたのに続くものなる。海外では今後基本的には単にNB500の名称で販売されることとなる。
この新型シビリアンは長年に渡り同車のOEM供給をしてきたいすゞとの共同開発によるものである。ただし開発は日産主導で行われた。なお改名した日産とは異なりいすゞにおいては従来通りジャーニーとして販売される。型式はW42型となる。

今回の新型シビリアンは長年に渡りクラストップシェアを誇るコースター・リエッセⅡの打倒を目標に開発され、あらゆる面で最大のライバルとなるコースターを上回りクラストップとなることを目指した。
日産の先進的で上質なデザインと安全装備、いすゞのディーゼル技術やシャシー性能をハイブリッドを組み合わせ、ハイブリッドやCNG車も揃えた充実のバリエーションでコースターに挑むこととなる。
生産はこれまで通り京都府のオートワークス京都で生産される。これにちなみ古都・京都で生産されるマイクロバスであることをアピールすべく「京ブランド」をキャッチコピーとして使用する。

エクステリアデザインは日産の最新のデザインコンセプトである「Vモーション」を採用し、フロントグリルはVラインの入った力強いものとし、サイドビューは直線的でありながら流れるようなフォルムとしている。リアフェンダーには静止しているときでも動きを感じさせるダブルウェストラインを採用している。
大型観光バスをイメージさせる堂々としたフォルムを継承しながらも、Vモーションに基づいたデザインとなったことで全体的に従来のW41型と比べてさらに角ばった直線的なフォルムとなった。

これによりバスのボディ強度の世界的な安全基準であるECE基準(欧州統一車両法規)・R-66(バスの上部構造の強化に関する統一法規、ロールオーバー性能)に適合した高剛性ボディとなった上、さらに室内空間も従来より拡大されている。また全幅は従来通りだが全高・全長は拡大されている。

なおドアハンドルは客用ドア・運転席ドア共にNV350キャラバンやNV200バネットと共通のものとなる。またテールゲートリッドもNV350キャラバンから流用されているが、テールランプのみいすゞの海外向けピックアップである新型D-MAXから流用されている。





姉妹車のジャーニーではこれまで同様のエンブレム類など最低限の変更のみならず、さらにフロントグリルも異なっているのが特徴で、ジャーニーの場合はオリジナルのいすゞの共通デザインコンセプトである6ホールのグリルデザインとなっている。
また車名エンブレムの配置もシビリアンとは異なる他、シビリアンで最上級グレードのスーパーリムジンに装備される本革巻ステアリングが装備されないといった細かい違いがある。
これにより同社の大型観光バスであるガーラとフロントデザインを共通化させており、観光バス会社などにおいていすゞというメーカーのバスとしてのデザインの統一感を発揮させている。


インテリアはゲストルームとしてのくつろぎを重視し、より上質な空間となり、近年のセレナやデイズなどで導入されているプレミアムインテリアとよく似た雰囲気のハイグレード志向なインテリアとなっている。なお写真は最上級グレードのスーパーリムジンの例である。
角ばった直線的なフォルムとなったことで室内空間は大きく拡大されている。最大の特徴として上級グレードのスーパーリムジンとGLに設定されている間接照明が挙げられる。
この間接照明は荷棚の奥からぼんやりと明かりを照らすのが特徴で通路上の照明とも合わせたイルミネーション機能も備えており、夜のムードを高めることが可能となっている。このような装備は大型観光バスでは既に実用化されていたもののマイクロバスでは初採用となる。

シートは安全性向上のためにより大型化されて3点式シートベルトが全車標準装備となった。リクライニングの角度も拡大された上に無段階での調整も可能となっている。グレードにより合皮・トリコット・ビニールレザーの3種類を設定する。
また後部にはSX以上のグレードでテーブル、ポケットの装備が可能な他、さらにGLにはオプション、スーパーリムジンには標準装備という形でフットレストも装備している他、個別モニターもオプションで装備可能としている。

補助席はNV350キャラバンのマイクロバス仕様と共通のものとなる。背もたれの上下可能機能を備える。
運転席シートは休憩時に使えるフルリクライニング機構を装備しており、ヘッドレストを外すことで後部の座席とフルフラットになるのが特徴である。さらに前後可動式の大型アームレストコンソールを装備している。

コックピットも機能的かつ上質な雰囲気のものに生まれ変わった。上級グレードではピアノブラックパネルを装備している。またDINスペースを豊富に用意し、オーディオ・ナビ・エアコン・マイク・カラオケ・音声合成装置など様々な機器を自由自在に装備出来るようになっている。
運転席の窓は従来通りのスライド式と新設定のパワーウィンドウを設定している。なおこのパワーウィンドウはワンタッチのオート式となっている。

また上級グレードには窓の下のパネルにモケットが貼られ、さらに荷棚の下にも貼られており、落ち着きと上質感のある空間となっている。さらにスーパーリムジンにはエアコンの吹き出し口にメッキが装備され、その隣に個別の読書灯も装備されている。
エントランス周りも従来の鉄パイプの仕切りだけの無機質なものから一変し、樹脂製の仕切りでしっかりと区切られた空間となっている。またステップも樹脂製となっており雨の日でも滑りにくいものとなった。
さらに上級グレードでは手すりの間接照明やフロアカーペットまで装備しており観光バスのエントランスとしての非日常感・高級感を演出出来るようになっている。

メカニズムは一新された上にディーゼルエンジンが復活した。さらにディーゼルハイブリッド車も追加で登場したことから4つのパワードレーンを持つこととなりライバルと比べてもかなり充実したバリエーションとなっている。
それぞれディーゼルエンジンは直4・3.0LのZD30HDTi型と直4・4.6LのGH5型、ディーゼルハイブリッドエンジンは直4・3.0LハイブリッドのZD30HDTi型、ガソリンエンジンは日産製・V8・5.6LのVK56VD型となる。

新開発ディーゼルエンジンのZD30HDTi型・ディーゼルハイブリッドエンジンのS-ハイブリッドのZD30HDTi型はメモリとセンサーを持つ新世代インジェクターの採用をはじめ、後処理装置にDPD+尿素SCRを採用したことにより、平成28年排出ガス規制に適合しながら燃費性能を向上させている。
またハイブリッドシステムはエクストレイルなどで実績のある回生協調ブレーキシステムを採用し、さらに発進直後のモーター走行領域とエンジンとモーターによる圧倒的なフル加速性能を使い分けることでトップクラスの燃費性能を実現した。
さらに高出力車用としてUDトラックス製でコンドルと共通のGH5型の設定がある。

VK56VD型は海外向けのY62パトロールやインフィニティQX80などに搭載されてきたエンジンである。旧態化していた従来のガソリンエンジンであるTB45型に代わって設定されたものでマイクロバスでは初となるV8エンジンでもある上に元々高級乗用車用であることからクラストップとなるパワーを達成させている。


トランスミッションはガソリンエンジン車には愛知機械工業製の商用車向け新開発AMTと5速MTを設定する。コンピュータ制御によりシフトレバーのアップダウン操作のみでの変速を実現し、シーケンシャルシフトならではのスムースで小気味よい変速が可能となっている。
なお、これらの新世代メカニズムはこの新型シビリアンでの初採用以降、今後はアトラス/キャブスターの新型NT500の新型においても採用することが決定している。

プラットフォームはアトラス/キャブスターとNT500で使用されている日産・LDTプラットフォームを採用し、大幅な軽量化を実現した。
サスペンションはエアサスを廃止したコースターとは異なり引き続き設定されている。またこのエアサスは電子制御方式で細かな設定変更も可能としている。なおもちろんオーソドックスなリーフサスもこれまで通り設定されている。
また4WD車も復活し、これはアトラスをベースにしたパートタイム4WDとしている。これもグレード問わずディーゼルエンジン搭載車のみの設定となるがトランスミッションはAMTと5速MTが設定されている。

日産の先進技術である「NISSAN INTELLIGENT MOBILITY」を採用し、安全装備としてインテリジェント エマージェンシーブレーキ・踏み間違い衝突防止アシスト・インテリジェント LI・インテリジェント BSI・踏み間違い衝突防止アシスト・ヒルスタートアシスト・標識検知機能・車両接近通報装置 ・フロント&バックソナーをDX・幼児車以外に標準装備としている。
また従来は運転席エアバッグすらオプションであったものの、新型ではABS・SRSデュアルエアバッグシステム・VDCについては全車標準装備としている。

さらに同一車線自動運転技術のプロパイロットと駐車支援技術のインテリジェントパーキングアシストをクラス初採用し、最上級グレードのスーパーリムジンには標準装備、それ以外にオプション設定としている。ただしジャーニーでは全車オプション設定となる。

ボディカラーは以下の通りとなる。


・ブリリアントホワイトパール(3P)


・ブリリアントシルバー(M)




・インペリアルゴールド(PM)




・インペリアルアンバー(P)


・ラディアントレッド(M)


・ブルーイッシュグリーン(M)


・ライトパープル(M)


・ライトベージュ


・ライトブルー


・ライトイエロー




・ホワイト


・ブリリアントホワイトパール(3P)/インペリアルゴールド(PM)


・ホワイト/ライトパープル(M)


・ブリリアントシルバー(M)/ライトパープル(M)

グレードは以下の通りとなる。()内はジャーニーでのグレード名。
また最上級グレードのスーパーリムジン/スーパーカスタムが久しぶりに復活した。




・スーパーリムジン(スーパーカスタム)
最上級グレードで、固定窓、補助席無しの大型合成皮革シート、1000㎜のワイドシートピッチ、最後部回転対座シート、リアシートテーブル、リアシートポケット、大型アームレスト、フロアカーペット、本革巻ステアリングなどを装備する。
なおインパネはディーラーオプションのシンセサイザーカラオケを装備した例である。




・GL(カスタム)
上級グレードで、アラウンドビューモニター、大型合成皮革シート、間接照明、半モケット張りパネル、タッチパネル式コントロールシステム、フロントパネルブラックアウト、カラードドアハンドルなどを装備する。





・SV(DX G)
上級モケットシート、間接照明、UVカットガラス、スイング式オートドア、カップホルダー、オートエアコンなどを装備する。なお通常の直接照明もオプションで用意する。またサスペンションはエアサスとリーフサスの両方を用意する。




・SX(DX S)
ファブリックシート、直接照明、シルバーサッシュ、リーフサスなどを装備する。




・DX(DX E)
ビニールレザーシート、折戸、AM/FMラジオなどを装備する。




・幼児車(幼児車)
専用ローバックビニールレザーシート、シート嵩上げ、添乗員用シート、3段ステップ、後部ドアなどを装備する。

・福祉車両
日産ではハートフルサルーン、いすゞではフレンドリージャーニーと称する。ドアが専用の3枚折戸となり後部にバックドアと車椅子用のリフトを装備する。

*室内格納式昇降リフター
バックドア下部にリフトを収納出来るようにしたもので、省スペース化と客室空間の拡大を実現している。

*床下格納式昇降リフター
室内にリフトを収納するもので、リーズナブルな価格を実現している。



:追記
メカニズム面を修正しました。カーコラにおいてはアトラスが全て自社製ってことを考えるとそっちのメカニズム使った方が良いでしょうし…
ブログ一覧 | カーコラ 日産 | クルマ
Posted at 2020/04/25 21:25:19

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