
今回紹介するカタログはホンダのオデッセイの4代目となるRB4型の後期です。
この4代目オデッセイは2008年に5年ぶりのフルモデルチェンジで登場しましたが、先代がヒットしたためにほぼキープコンセプトとなっており、代わりに中身の熟成を図りました。
先代同様にステーションワゴン並みに低い全高とスポーティな走りが特徴となっており、またスポーティグレードのアブソルートも設定しています。
当時のCMです。あの
ジョージ・クルーニーがイメージキャラクターに使われていました。ハリウッドスターをCMに使う程にかなり力が入っていますし、何より往年の80年代~バブル期のイケイケだったホンダ車のCMを彷彿させます。その頃のCMように大人っぽく上品なCMですしいい雰囲気ですね…
今のホンダ車のCMも他社よりはオシャレですが往年のような上品さはあまり無い気がします…
しかし、時代が悪かったのでしょう…当初は新型車効果でそこそこ売れましたがロールーフミニバンの市場衰退はこのクラスの王者であったオデッセイも例外では無かったのです。
元々ミニバンというか6人以上の大人数が乗れる車は基本的にワンボックスのような箱型の車種ばかりで勿論運転感覚も乗用車と違うものであるため特殊な存在と見られていました。一応プレーリーやシャリオのような例外もありましたが中途半端な存在とされていました。
そこにセダンやワゴンといった乗用車の雰囲気をそのままぶち込んで上質に仕上げたオデッセイは大ヒットしてRVで遅れをとっていたホンダを救った1台となります。他社も似たようなミニバンを出すようになりガイア、グランディス、プレサージュといった対抗馬を送りこみました。
それから10数年が経過してもはやミニバンはセダンに代わってファミリーカーの定番になるまで普及し、背の高い箱型のミニバンは実用性も高いことから特殊な存在では無くもはや普通の存在になっていきました。
するとセダンやワゴンと同じ感覚にするために背を低く、それが故に実用性も劣るロールーフミニバンはつなぎの存在に過ぎず需要が減ってしまったのです…翌2009年にはグランディス、プレサージュ、イプサムも生産終了している程ですし…
その後2013年に同じく販売不振に陥っていたエリシオンと統合してモデルチェンジしましたが、この2車種を統合したことにより現行のオデッセイは、
背はエリシオンより低いが今までのオデッセイよりも高く、また売れ筋ミニバンの定番であるスライドドアも付けているという両者を折衷したような車になってしまいました…
かつての普通の乗用車のような感覚のミニバンというキャラクターは消滅してしまったので、この4代目が最後のオデッセイらしいオデッセイと言えますね…案の定、現行のオデッセイは中途半端な存在と見られてしまったためか販売状況は芳しくないまま現在に至ります…

コンセプトのページです。デザインは先代とかなり似ていますね…少しシャープにはなったかと思うので熟成されていて完成度は高いと思います。

インテリアのイメージ画像です。今見てもかなりのクオリティで高級感が漂いますね。

コンセプトのページです。

コンセプトのページです。オデッセイ最大の特徴でもある背の低いボディと低重心構造についてアピールしています。アコードとプラットフォームを共通化しているが故にただでさえ低かった全高が先代からはプラットフォームを刷新してさらに低くなりました。
このモデルでも持ち前の背の低さは受け継がれていますが次世代モデルはまた背が高くなってしまう訳です…

メカニズムのページです。エンジンは全車に直4・2.4LのK24A型を搭載しますがアブソルートのみスペックが異なり高出力化されているためハイオクエンジン指定となります。

メカニズムのページです。トランスミッションはアブソルート全車と4WD車が5速AT、アブソルート以外の2WD車はCVTとなっています。

環境性能のページです。オデッセイでは初となるエンジン・CVT・エアコンの制御を燃費重視にするECONボタンを装備しています。

インパネのページです。こちらも先代同様に水平基調のものとなっています。ピラーを細くすることで開放感を向上させています。

インテリアのページです。7席全てに優しさがあふれていると書いてありますが3列目はさぞかし狭いことでしょう…この手のロールーフミニバンなら仕方ないことですが…

シートアレンジと収納のページです。1列目と2列目をフルフラットにすることも出来ます。

アブソルートのページです。走り重視のスポーティグレードで、この時期はプレリュード、NSX、インテグラ、S2000といったホンダの代名詞でもあったスポーツカーが相次いで生産中止になった中で実用性重視のミニバンを充実させていったことからホンダファンにとって寂しい時期となっていました。
一方で、このアブソルートは高い走行性能を持つグレードであったことでそれらのスポーツカーから乗り換えるユーザーも多かったと言われています。

アブソルートのページです。専用チューンのエンジンと5速AT、パドルシフトの組み合わせとなっています。

アブソルートのページです。専用インテリアを装備し1列目には専用のスポーツシートも装備しています。

ナビのページです。コマンダーによる操作が可能でCDやDVDの再生やリモコンまで装備しています。

安全装備のページです。自動ブレーキであるCMBSを既に装備しこの時代ではかなり先進的なものとなっています。またモーションアダプティブEPSというシステムを装備しており、方向に応じてステアリングの重さを調整してくれます。
例えば車線がずれた時に切るべき方向には軽くし、逆の方向には重くするというものになっています。これはかなりのスグレモノですね…

装備のページです。ACC(アダクティブクルーズコントロール)は前走の車に合わせて車速を維持するクルーズコントロールシステムで今では軽自動車を含めたほとんどのホンダ車にありますがこの時点ではかなり珍しかったと思います。
エアコンは各列ごとに吹き出し口を装備しています。またミニバンでは定番のリアモニターはメーカーオプションの物の場合天井から出てくるタイプで、専用のヘッドフォンやリモコンも設定しています。

グレード一覧です。MXは売れ筋となるグレードで、インターナビやスマートキー、そしてどんな高級車でもディーラーオプションになることがほとんどのフロアマットまでまさかの標準装備となっています、、、
なのにアルミホイールじゃなくてホイールキャップだったりしますが…

さらにエアロパーツやアルミホイールなどを追加してスポーティに仕上げたMXエアロパッケージも設定しています。

グレード一覧です。
売れなかったにもかかわらず7グレードも設定しておりさらに全タイプに2WDと4WDの両方を設定するなど非常に充実したグレード展開となっています。最廉価グレードのM・Sではスマートキーすら装備していません。

グレード一覧とカラーバリエーションです。自分ならMXでオーロラローズウッドパール、インテリアはグレージュにしたいところですね。

主要装備・主要諸元です。

環境仕様です。

裏表紙です。

ここからはオプションカタログに入ります。

イメージ画像です。

エアロパーツです。モデューロの大型エアロバンパーを設定していますが装着車を見た記憶が無いですね…

外装部品です。アルミホイールだけで9種類も設定しておりさらに後述の無限扱いのも含めれば11種類となります。純正でこれだけの種類を揃えているのは珍しいのではないでしょうか。ましてやミニバンではかなり珍しいと思います。

安全装備と実用装備です。電動格納ミラーはオプションとなっています。

インテリアパーツです。このメタル調パネルはスポーティで上品な雰囲気にしてくれそうなので是非とも付けたいですね。またイルミネーションもスピーカーやピラーに至るまで豊富に設定しています。

インテリアパーツです。シートバックにフックを装備してテーブル・ポケット・ゴミ箱を装着出来ます。ホンダ車ではよく見られるオプションですがこういったかゆいところに手が届く装備は流石ホンダらしいところです。

ナビのページです。上級車クラスの車種ですがメーカーオプションのナビのみならずディーラーオプションのナビも設定しています。ただせっかくならメーカーオプションの豪華なナビを付けたいところではありますよね…

ナビ一覧です。

ナビオプションです。

ナビオプションとオーディオ一覧です。しかしこのオデッセイで1DINのオーディオ装着した人なんていたのでしょうか…いくら何でも貧弱過ぎる気がしますし…
そもそもこの手のミニバンなら既にナビ装着が当たり前だったとは思いますし…

チャイルドシートやルーフキャリアなどです。

裏表紙です。

価格表です。

無限扱いのパーツカタログです。中の人があまり詳しくないのでここから詳細は省略します…すみません…
なお途中で大きな見開きのページとなっている箇所がございますのでそこは拡大してアップしています。