旧ブログからの移行記事で2015年に制作したものです。

1996年、ホンダは初となる自社製1BOXバンと小型トラックを開発。ステップバン・ステップトラックの名称で発売した。
それまで同社は商用車のラインナップ拡充のため、1993年に提携したいすゞ自動車からファーゴのOEM供給を受けて1995年までモトラバンの名で販売していたが、OEM車であったことから販売台数は少なかった。その後継車種として長らくホンダのラインナップに欠落していた1BOXタイプの市場を開拓すべく、車名も新たにステップシリーズとして発売し、ステップワゴン・ステップバン・ステップトラックの3車種が発売した。ステップバンの名称は70年代以来久々の復活となったが商用バンであること以外に関連性は全く無い。
こうして発売されたステップバンはFFであるために床が低く、荷室が広いことや、コスト削減による低価格もあって、バンはボンゴ・ライトエースなどと並ぶこのクラスの代表車種となった。
一方ステップトラックは専用設計が多くなりバンより価格がやや高くなったことやトラック化で逆にスペースの狭くなったことから販売はバン程好調ではなかった。
なおステップトラックはMRを採用している。これはアクティトラックと構造が類似しているが設計は別となっている。こうしたトラックとバンで駆動方式が違うのは欧州車ではよく見られるが、国産車では非常に珍しい。
トラック国産基本的な設計はステップワゴンと共通だが、後部のドアは専用品を使用している。

内装は基本的にステップワゴンと似ているが、商用向けのため内装のパネルがかなり減らされた上にビニール張りの簡素な物になり、シートもより簡素な構造の物となった。
グレードはトラック・バンともにが「GL」「EL」の2種であったが、1999年よりバンは「VL」、「GL」、「EL」の3種類となり、2005年には「VL」が廃止された。ボンゴ・ライトエースと同クラスであるため、500kg積みが基本だが、ロングボディ車や10人乗りマイクロバス仕様も存在する。
バリエーションは以下の通り。
トラック
2.0EL 2WD
2.0EL 2WD ロング
2.0EL 4WD
2.0EL 4WD ロング
2.0GL 2WD
2.0GL 2WD ロング
2.0GL 4WD
2.0GL 4WD ロング
バン
2.0EL 2WD
2.0EL 2WD ハイルーフ
2.0EL 2WD ロング
2.0EL 2WD ロング ハイルーフ
2.0EL 4WD
2.0EL 4WD ハイルーフ
2.0EL 4WD ロング
2.0EL 4WD ロング ハイルーフ
2.0GL 2WD
2.0GL 2WD ハイルーフ
2.0GL 2WD ロング
2.0GL 2WD ロング ハイルーフ
2.0GL 4WD
2.0GL 4WD ハイルーフ
2.0GL 4WD ロング
2.0GL 4WD ロング ハイルーフ
2.4EL 2WD 10人乗りバス ハイルーフ
2.4GL 2WD 10人乗りバス ハイルーフ
2.4EL 4WD 10人乗りバス ハイルーフ
2.4GL 4WD 10人乗りバス ハイルーフ

バン 2.0EL 2WD

バン 2.0EL ロング 2WD

トラック 2.0EL 2WD
なお、2度のグリルの変更や幾度のマイナーチェンジを経て、2010年には新型に移行した。14年も生産された長寿車だった。

バン 2.0GL 2WD
1999年のマイナーチェンジではフロントパネルの変更や、行き過ぎたコストダウンの反省による装備の追加などが行われた。新設定された上級グレードのVLとGLには初めてカラードバンパーが装備された。

バン 2.0GL 2WD

バン 2.0GL ロング 2WD

バン 2.0EL 2WD

バン 2.0EL 2WD

トラック 2.0GL 2WD

トラック 2.0EL 2WD

トラック 2.0EL 2WD
2003年のマイナーチェンジでは大幅な変更が加えられた。同世代のステップワゴンやそれまで搭載されていたB20B型エンジンの生産終了によりエンジンはK20A型に変更され、それに合わせてフロントパネルが大幅に変更されており、釣り目の鋭いものになった。

さらにインパネの変更も行われた。クラス最大の5DINのスペースを確保し、スペース効率に優れたものとしている。
Posted at 2018/09/12 17:44:45 | |
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