新しい価値観の台頭　COVID-19　新型コロナウイルス

今年２月以降、新型コロナウイルスの話題は尽きない。
そもそも新型コロナウイルスの何が問題なのか。
・急速に重症化する人が居て、集中治療が必要
・感染者を全員入院させていると病床が足りなくなり、集中治療が必要な人の命が救えなくなる可能性がある
・経済活動が低下して、生活できなくなる人が発生する
・税収低下および財政出動しすぎて財政破綻

このような問題が顕在化しないように、政府は新しい生活様式を提唱している。
新しい生活様式が定着すると、社会情勢が大きく変わる。
社会情勢の変わるタイミングは、価値観の転換が起きやすく、
既得権で利益を出してる企業を新参企業が逆転する機会になる。
新型コロナウイルスによる社会の変化を考察してみた。

新型コロナウイルスの感染拡大で、政府は不要不急の外出の自粛を要請している。
政府も在宅勤務の促進を要請しており、公共交通機関、路上、会社事務所での密集の回避が目的だ。
実際に、電車の混雑はマシになっていて、在宅勤務していたり、時差出勤している人が一定数居るようだ。
単に経済低迷で仕事が無くなった人が通勤しなくなった効果も若干あるのかもしれない。

自分も在宅勤務しているが、経理伝票を紙で出せと言われること以外は、効率よく仕事できている。
経理伝票を紙で出させようとするのは一体誰なのか？
会計監査等を行う会計士や税務署だと推察している。
紙でパラパラやって不正が無いか調べたいのだろう。
紙伝票をなくせば業務効率は格段に向上し、事務所へ出社する回数も格段に減る。

会社事務所や都内役所へ行く回数はそれでも月に１～２回程度だ。
この程度の出勤回数になると何がこれまでと変わるのか。

・定期券は買わない
　　2020年3月から在宅勤務が基本となったため、
　　2月に期間が切れた定期券は更新せず、Pasmoもろとも解約した。
　　使う度にPasmoを買って、一回使ったら解約している。

・スーツが傷まない
　　スーツや靴が傷まなくなった。

・自宅で昼食を食べる
　　昼食は社員食堂で、会社からの補助があったので、もともと安かったが、
　　家で食事を食べるようになってさらに安く上がるようになった。
　　昼食混雑もなく、時間が無駄にならない。

・家事ができる
　　もともとフレックス勤務なので、勤務中に休憩を任意にとることが可能。
　　自宅にいると、掃除や調理の家事ができる。子供に勉強を教えてやれる。
　　業務の合間の休憩時間中に車の整備や自転車の整備もできる。
　　通勤時間がゼロなので、始業前や業務終了後に車いじり容易。

・昼休みの自由度が高い
　　出勤で歩かなくなったので運動不足解消目的も兼ねて、
　　天気が良い日は必ずMTBでサイクリングしている。
　　１５年前に買ったMTB（ゲーリーフィッシャー）が大活躍。
　　毎日３０分以上全力で踏んでいる。１０ｋｍ以上走っているだろう。
　　雨の日はフルートの練習をしている。これも汗ダクになる。
　　息抜き効率最高で、健康にも良い。

・どこででも勤務できる
　　自宅はWiFiなのでどの部屋でも勤務はできるが、
　　スマホテザリングを使って車の中で業務したこともある。
　　実家でも勤務できる。
　　新型コロナウイルスが収まれば、新幹線や飛行機に乗る抵抗も少なくなるので、
　　単身赴任も必要なくなる可能性がある。
　　東京に事務所があるなら、静岡とか新潟とか長野に住んでいても
　　日帰りで会社出勤が可能だろう。大阪、仙台、札幌、博多も
　　東京拠点の企業でテレワークに適している。
　　時差の少ないオーストラリア、シンガポール、マレーシア等も可能だろう。

・デメリット
　　新人教育や業務担当変更の難易度は上がる。
　　すぐ近くに質問できる人が居ないと引継ぎの難易度が上がる。
　　Teams等での引継ぎは効率が悪いだろう。
　　一方で、パソコン画面で専用ソフトを使っての業務は、
　　Teamsで操作を録画すれば最高の引継ぎ資料が簡単に完成する。

ここまでは労働者切り口での話だったが、社会全体で考えてみたい。
・公共交通機関の売り上げ低下
　　通勤者が減ると、公共交通機関の売り上げが低下する。
　　公共交通機関のような独占性の強い業種は、許認可制であり、
　　国土交通省からの天下り役人が相当数給料をもらっている。
　　国民から薄く広く金を集めて、国庫へ税金を納入する役割も果たしている。
　　利益低下は政府も看過できないだろう。運賃を上げるかもしれない。
　　混雑時間帯だけ単価を上げれば利用者の納得も得られやすいだろう。

・事務所需要低下による地主利権の低下・地域的変化
　　事務所需要が低下して、事務所賃料の低下が起こるだろう。
　　東京集中の緩和が起こり、新たに価値が高まる土地が発生し、
　　既得権地主から利益を奪う動きが出るだろう。

既存価値を否定しやすい時勢なので、様々な新たな価値観提案がなされてくると予想される。
メリットを活かして、デメリットを解消して楽しく利用していきたい。