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「村松は嫌いだ」と聞いてピンと来る人はフルート吹きである。
大学の理Ⅲ系で同じクラスだった村松さんが嫌いなわけではない。
（株）村松フルート製作所のフルートが嫌いなのである。

なぜムラマツが嫌いなのか。
一言で言うとイメージである。
１０歳でフルートを初めて以来、大学のオーケストラ（以下オケ）に入るまで周囲でムラマツの楽器を使っている人が居なかった。
しかし、高校に入る寸前にサンキョウの楽器を買った頃、すでにムラマツ嫌いであった。完全に食わず嫌いである。
しかも、大学のオケで初めて出合ったムラマツ使いが嫌いであった。
頭部管だけ金色で趣味が悪かったというのもあるかもしれない。
（金色頭部管の人すみません。私の趣味ではないだけです。）私なら頭部管だけ金なら銀メッキします。
彼に出会って、ムラマツ嫌いが確信へと変わった。（全然楽器の性能では判断していない）
その後、先輩のＤＳのＨ管を吹かせてもらったこともあったが、好きになれなかった。
なんだか、図太い音しか出ないのである。
サンキョウに合わせた演奏方法が染み付いていて、ムラマツに合わせた演奏ができなかっただけかもしれない。

しかし、ムラマツは嫌いである。
そもそも、カタログが不親切に感じる。
頭部管に種類があるようだが、カタログに記載がない。
全てのモデルにＨＡＮＤＭＡＤＥの名が冠してある。（だったら１個１個書かないでまとめて書け）
オプションの値段設定が他メーカーに比べて高めである。

なのに、音大行く人の使用率はダントツに高いらしい。
どうやら師匠に勧められて買うようだ。
師匠の気に入らない楽器を買うと、買い替えさせられるらしい。
どんな楽器使っても良いじゃん。（突然東京弁）
そんなこと言われたら、私なら確実に師匠を交換する。

まあ、ケチを付けだすとキリがないので、この辺りでやめておく。


ここからが本題。

一昨日、近所の楽器屋へ楽譜を買いに行った折、「ムラマツフルート試奏フェア」なるものをやっていた。
アンケートに答えると貰える定価２１００円のクリーニングクロスを目当てに　食わず嫌いは良くないということで、試奏を申し出てみた。
１８金製のすげー値段の楽器も試奏できますが、どうせそんなの買わないから吹いても仕方ない。
銀製ドローントーンホールのＤＳＲＣＥとＤＳＲＨＥ（で型式は正しいか？）を入念に試奏。
試奏室ではなく、店内のオープンスペースで吹く。
まあ、バリバリに良く鳴る楽器で、店中に音が響き渡る。　やはり好きになれなかった。

やはり私はサンキョウ派。。。。
スイートスポットは狭めだが柔らかな低音や繊細な高音を奏でるＲＳ－３の０．４２ｍｍセミハンドメイド、明るい音色を奏でるスタンダードのセミハンドメイド、やっぱりサンキョウが好きなのでした。
頭部管をＲＴ－１に換えるとバリバリに鳴る楽器に変身するわけですが。。。。　それでもサンキョウの音だ。
楽器の鳴り方とイメージなんて、頭部管で何とでもなってしまうところがある。
頭部管の次には、管の材質と厚さが音色に大きな影響を与えるので、そちらにこだわってみた方がよいと思う。（でも、メーカーにこだわっているが）

写真のサンキョウＯＳ頭部管、ライザー低くて、音量出ないし、スイートスポット狭いし、音色にツヤがないけど、反応は早い。吹けば吹くほど味があって良い頭部管に思えてきました。
まだ謎は解けていませんが。