先日サーキット走行してきた際、一番最後の路面が乾いたタイミングで左足ブレーキと右足ブレーキでそれぞれアタックしてきました。
私がホームにしているサーキットはRX-8ならほぼ2速だけで周回できます。
ホームストレートで一瞬3速に入れて1コーナーですぐ2速に落とす走り方になります。
そこで、3速へシフトアップしない方が速い可能性があり、その場合クラッチ操作が不要になるので左足ブレーキが使えるのではないか、と思い至ったわけです。
それからヒール&トーが必要になる1コーナーでブレーキ操作が疎かになっているのではないかという疑念もありました。
というわけで実際にやってみました。
そのロガーデータがこちら。

ちっさ。
マルチディスプレイをそのままスクショしたらこんなことに。
左がLAP+で右がDigSpiceです。LAP+はXが縦GでYが横G。
赤線が右足、青線が左足、タイムは右足が56.221、左足が56.575でした。
細かく見ていきます。
ブレーキを比較するなら縦横Gを独立したグラフ表示出来るLAP+の方が見やすいです。
コントロールラインから2コーナー立ち上がりまで。
まず最高速ですが見事にレブに当たってます。
現在のタイヤサイズだと102km/hでレブに当たるようです。
今回はウェットで踏み切れなかったので最高速に差が出ていませんが、ドライでは109km/hまで出るのでさすがにシフトアップした方が速いです。
そしてブレーキ。縦G(X)のグラフで評価します。
左足ブレーキ最大の利点が踏み替えの時間がないことなのですが、青(左足)の縦Gが赤(右足)より先に発生しており、左足ブレーキに合わせたブレーキングポイントの修正が出来ていないことがわかります。
しかも最大値が小さい上にプラトーになっている部分があるので、右足に比べて踏力が弱いこともわかります。
逆に右足ブレーキの懸念事項であった、ヒール&トー中のブレーキ踏力に関してはしっかり踏めていることが確認できました。
続いて2コーナーのブレーキ踏力が赤と青で一致しているのはABSが作動しているからです。
ここでの差はほとんどないですね。
踏力に差がないと言うことは、コーナー入り口で生まれたタイム差は踏み替えの有無の差と読み替えることも出来ます。
しかしLAP+は横軸が時間なので、タイム差の比較が出来ません。
そこでDigSpiceを併用します。DigSpiceは横軸を距離に出来るので、その時点でのタイム差や速度差を比較できるためどこでタイムを失ったかが一目瞭然です。
それがこちら。

黒のラインが赤を基準にしたタイム差で上に行くほど赤が速いということです。
ご覧の通り、2コーナーに関しては踏み替えの分奥まで突っ込めており、ここで左足ブレーキがタイムを稼いでいます。
ただし突っ込みすぎなのか、セクター全体で見るとプラマイゼロでした。タイムを稼ぐにはボトムスピードをキープするためのドライビングを研究する必要があります。
この調子で3コーナー以降のフルラップデータを見てみます。
タイム差が出たのは4コーナーの出口から5コーナーにかけて(0.5km地点付近)と最終ヘアピンの主に2カ所でした。
4~5コーナーは加速しながらの右コーナーで主にライン取りとアクセルワークでタイム差が出ます。
最終ヘアピンはボトムスピードの差がタイム差に表れており、赤が加速時に大きく失速しているのはウェット路面のためショートシフトをした結果でした。
0.5km地点以降のインフィールドセクションは小さな加速と減速をひたすら繰り返すセクションであり、左足ブレーキで一番期待していたのがこのセクションでした。
しかし結局あまりタイムを詰められていません。シミュレーターではずっと左足ブレーキだったとはいえ、実車ですぐにタイムを伸ばせるほど人生は甘くはないですね。
ただ当日初めてやってみた左足ブレーキで右足とほぼ同じタイムで走れるということは、トレーニングを積めばタイムを詰められる可能性は見出せました。
最高速の関係で1コーナーでは右足、以降は左足と出来ればいいのですが、これは3ペダル式の場合クラッチとブレーキの踏み間違えによるクラッシュのリスクもあり積極的にはやりたくないですね。
結局、右足ブレーキでより速く正確に走るトレーニングを積むしかないようです。
ただし、踏み間違えのないパドル式やATの2ペダル式の車両であれば、左足ブレーキでタイムアップを望めそうです。
Posted at 2022/04/01 23:12:06 | |
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