とてもスパルタンなV12 Vantage。
タイヤをFK510に変えて乗り心地はだいぶ改善しました。次は長距離運転での疲労感解消すべく、RECAROシート導入を検討しました。デザインで気に入ったのはSportsSter。「RECARO」のロゴは小さく控えめにデザインされ目立たず、純正のシートに似ていてAston Martinの内装の雰囲気を大きく損ねることもなさそうです。
店員さんに乗り心地改善を目的にRECAROシートを探していることを伝えると、SPORT-JCというモデルを勧められました。なんでも座面の下にサスペンションがあり、ホールド性を高めるならば他のモデルでも十分だが乗り心地の改善が目的ならこれが良いでしょうとのこと。実際に座ってみると首〜腰までしっかりとサポートされ座り心地は抜群でした。デザインはSportSterの方が好みでしたが、座り心地はSPORT-JCの方が好みです。しかもリクライニングだけでなくシートヒーターとベンチレーションもついています。これは実際に走らせて試してみたくなりました。1脚30万ちょっと、助手席も合わせて60万強か...と思案しながら店員さんと会話。
私「2脚で60万ちょっとですね」
店員さん「そのほかにフレームが必要になります。フレームの値段は車種によって多少違うのですが、ちなみに車種はなんですか?」
私「アストンマーチンのV12ヴァンテージです。」
店員さん「アストン...ですか。」(ここで表情が曇る)
「えっとちょっと調べますね...アストンに対応したフレームはRECARO純正ではないですね。オリジナルのフレームを作成している工場に依頼する必要があるので正式な値段はまだわかりませんが、おそらくフレームも含めるとシート2脚とフレームで総額80万近くになると思います。それと大手企業が作成しているフレームと違ってオリジナルで作成したものは車検に通らない可能性も0ではない、いや一応車検対応したものを作成するので大丈夫だと思うのですが100%とは言い切れないです...」
さっきまで売る気満々であった店員さんがアストンと聞いてから一気に慎重になるのがわかりました。フレーム問題の他に、純正シートを外すと一部の輸入車では電子制御にエラーが出るためその対策として配線をうまく接続して純正シートがついているように車に認識させる必要があるのだが、それができない車種もあるとのこと。
金額もさることながら、電子制御や車検上のリスクもあるため流石にその場で購入を決断はできませんが、一応実車をみてもらいシート周りの配線を確認する事にしました。シートの下を見るなり店員さんのテンションが落ちた店員さん。素人の私にはよくわかりませんが、確かにシートの下には複雑な配線が張り巡らされていました。
そして一番の問題はシートの横幅。お目当てのSPORT-JCはV12Vantageには3cmほどサイズオーバーで設置できないことがわかりました。他のRECAROシートで細身のものであれば設置可能なものもあるのですが、それらはサーキット走行を想定したホールド性を高めるためのシートで、私が求めている乗り心地改善と長距離運転の疲労軽減という目的にはそぐわないものでした。
夢見たRECAROシートを諦めざるを得ない残念な気持ちはありましたが、80万近い出費をせずにすんだ安堵感の方が正直大きく、少しほっとした気持ちで帰り道V12Vantageを運転しました。シートを変えることはできませんでしたが、FK510のおかげで乗り心地が改善したことと、私がVantageに少しづつ慣れて力みが取れているためか以前に比べて運転後の疲労感は減ったような気がします。
それにしてもこのエンジン音は素晴らしい、癒されます。
Posted at 2020/10/30 23:25:07 | |
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V12 Vantage | 日記