日本赤軍の最高幹部だった重信房子氏が20年の刑期を終えて出所したそうで…
日本赤軍が「活躍」した70年代は小中学生だった自分は、これら共産主義過激派が起こした事件についてなんとなくの記憶こそあるものの、日本人にとっての黒歴史の一つという認識しかありませんでした。「よど号」グループも関与したと言われる北朝鮮による拉致事件は現在も未解決の事件ではありますが…
いわゆる「学生運動」が盛んだった60年代、一部の学生は本業を忘れてそのような政治運動にのめり込んでいたようですが、その一方で「本当の労働者」達はそのような「運動」とは一線を画して日本の高度経済成長を支えて日夜一生懸命働いていました。
70年代に入りブームが過ぎ去った後も相変わらず共産主義にかぶれていた連中の一部が過激化し、なんだかよくわからない理屈でテロをやったり身内で殺し合いをしたりとしていたというのが実態です。
マルクス・レーニン主義の理想は悪くないのでしょうが、拗らせすぎると何故か人殺しが始まってしまうのはスターリンや毛沢東の例を見るまでもありません。
それでも一定以上の年齢層の方の中には、今回のニュースで当時を思い出しながらノスタルジーに浸ってしまう人もいるようです。保守系メディアの代表である産経新聞が、そのような人々に対し社説で痛烈な批判を浴びせてます。
【主張】重信房子氏の出所 彼女はヒロインではない - 産経ニュース
https://www.sankei.com/article/20220531-SKSYPAQJUFJOFALX6AEDK4PS6E/
日本赤軍はパレスチナ解放運動の共産主義勢力である「パレスチナ人民解放戦線(PFLP)」と連携して反イスラエル闘争のテロ事件を行なっていましたが、テルアビブの空港で銃乱射事件を起こした岡本公三などは「パレスチナ問題」とは何なのか全くわかっていないまま事件を起こし、後の裁判で世界中を唖然とさせた「日本の恥晒し」としか言いようがない人物です。
刑期を終えて出所した重信氏は法的に「罪を償った」人物ですので、その過去についてここで問題にするつもりはありませんが、当時の事件を美化するような論調は徹底的に糾弾されなければなりません。
個人的には現在のイスラエルがゴラン高原やヨルダン川西岸地区を占拠し、ユダヤ人入植を進めていることに関して批判的な意見を持っていますが、それを理由にハイジャック等のテロ事件が正当化されるなんてことはあり得ません。
それでも祖国の土地を侵略者から奪い返す(という大義名分)で命懸けの反イスラエル闘争を続けていたパレスチナ人と、「革命ごっこ」をしていたに過ぎない日本赤軍とでは次元が違いすぎます。
こんな連中を正当化したり美化する理由はありません。未だに共産主義の洗脳が解けない日本人が一定数存在しているというのは由々しき問題です。
いわゆる「冷戦」が終結したのは欧州だけの話で、北朝鮮や中国という国家が存在し続けている東アジアはもちろん、世界ではまだまだ冷戦が続いていると認識すべきでしょう。
中南米でもキューバはもちろんの事、ベネズエラ、ニカラグア、ホンジュラス、チリ、ペルー、ボリビアと反米左派政権が目白押しですし、近く決戦投票が行なわれるコロンビア大統領選挙でも左派大統領が誕生しそうな情勢です。
南米コロンビア大統領選 来月決選投票 初の左派政権誕生か注目 | NHK
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220530/k10013649281000.html
しかしロシアのウクライナ侵攻がきっかけとなってロシアが弱体化する事態になれば、これら共産主義の残党達が駆逐される流れになる状況も発生する可能性があります。
もしもロシアと中国が弱体化する状況になれば、日本は「敗戦国」の立場から脱し大国の地位に返り咲くチャンスを迎えます。
日本人は「その時」に備えて今何をすべきなのか?
未来に向けて政治指導者のみならず国民一人一人が考え、行動していかなければなりません。
50年前のノスタルジーに浸っている場合ではありません。
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2022/06/01 01:06:06