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イイね!
2010年02月01日

ベンジャミン・バトン

ベンジャミン・バトン 画像は公式サイトの壁紙ダウンロードから。

正月帰省の際にサラウンドスピーカー一式を実家の倉庫から掘り出して持ち帰ったので、レンタルビデオ店の会員カードを新規に作った。
同じ店の会員カードは持っていたけど2004年に日本を出たときに失効してそれっきりだったから、新規登録になってしまった。
年明けから毎週1本のペースでDVDを借りて映画鑑賞している。
ブログのカテゴリとして、新たに「映画鑑賞」を加えてみたけど、果たして続くのか、それともすぐに飽きるか…


4本目に借りたのが『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』。
久しぶりにいい映画を観た。
5段階で言うならレベル4かな。
原題は"The Curious Case of Benjamin Button"。
直訳すれば「ベンジャミン・バトンの不思議な症例」といったところか。
邦題のセンスも悪くないね。

死の床に伏せ、視力もおぼつかなくなった老女が、看病する娘にある男の日記を読み上げさせる。
かつて老女が愛し合ったその男の名はベンジャミン・バトン。
ベンジャミンは80歳の老人の体で生まれ、成長とともに体だけが若返っていく。
ある日を境に日記は途絶え、ベンジャミンと老女の行く末は…
というストーリー。

日記で綴られる物語の部分はだいたい予想のつく展開だった。
それでも、ベンジャミンの最後はどうなるんだろう?永遠に生きるのだろうか?なんてあれこれ想像しながら飽きずに観られる。
老女の記憶で語られる、日記が途絶えた後の続きは予想できなかった。
最後のシーンでどっと来た。
目頭が熱くなり、エンドロールがにじんで見えない。
この切なさは『アンドリューNDR114 (原題:The Bicentennial Man)』や『きみに読む物語(原題:The Notebook)』のそれに似ている。
映画館で観るのがもちろん王道だけど、こういう映画は独りでひっそり観ないといかん。
映画館で観たら、しばらくは明るいところに出られやしない。

○ケイト・ブランジェット
死を迎えた老女、デイジーを演じた主演女優。
にっこり笑うと上唇が妙にセクシー。
若い日のデイジーが生きた、古きよき時代のアメリカ人女性というと、オールディーズ風味のバタ臭いイメージがまとわりつくけど、彼女はなんとなく北欧系の涼やかな顔立ち。
それゆえに、バレリーナだったデイジーの役がすごく似合う。
死を目の前にした老女の演技も巧かった。

○ブラッド・ピット
古きよき時代のアメリカがよく似合う。
ティアドロップ形のサングラスをかけてヨットに乗ったり、バイクで駆ける姿はまさに“ジェームス・ディーン around 40”という感じ。
外見年齢70歳(ベンジャミン年齢10歳)前後の、手足が細って背が丸くなった姿も、特殊メイクでブラピが演じているのだろうか。
そこだけルイス・モラニスがやってるんじゃないの?

○ハチドリ
劇中、
「ハチドリってのは心拍数が1200。一分間に800回羽ばたくんだぜ。
 ハチドリの羽ばたきは8の字を描くんだ。
 8という数字が数学的に何を意味するか知ってるか?
 ∞(無限大)さ!」
なんてくだりがある。
「無限に続く世界の中で、人の生涯なんてハチドリの羽ばたきひとつ、鼓動ひとつの時間に過ぎない」
というようなメッセージを含んでいるようにも捉えられる。
そんなシーンのしばらく後に、ハチドリの姿が映像に現れるシーンが2箇所ある。
人物の心象とは裏腹に鮮やかないろどりのハチドリが、普通ではありえない、大海原のど真ん中とか大嵐の雨がたたきつける中で舞う。
「本当は見えない“ある物”が、ハチドリの姿として人物の目に見えた気がする」というような表現なのかもしれない。
だがしかし、演出としてはちょっと唐突過ぎる気がする。
観ていて一瞬、「え!?なにこれ?」と映画の世界から現実に引き戻されてしまった。

○逆転時計
物語の冒頭に、ある時計職人が作って駅に設置した大時計が逆回転するというシーンがある。
戦争で息子を失った時計職人が、その死を悼み、時が戻ることを願って仕組んだ時計。
ベンジャミンが生まれたころに逆転の時を刻み始めたという設定。
逆転する時計と、若返るベンジャミン。
なにか運命的なつながりを思わせるけど、劇中での扱いはぞんざいだったような気がする。
思わず拳で手のひらをポンとたたきたくなるような、粋な演出がほしかったなあ。
そうじゃなければ逆転時計のくだりは要らないな。
ブログ一覧 | 映画鑑賞 | 日記
Posted at 2010/02/01 20:25:59

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この記事へのコメント

2010年2月1日 21:10
ケイトは凛としてて良かったな。

私は、船長さんみたいになりたい♪ と思って見てました。

過去に時間を戻せるとしても、戻さないでしょうね……

今の自分を否定したくないですww
コメントへの返答
2010年2月2日 21:36
>船長さん

ベンジャミンの心の父親ですね。
おいしい役どころです。
「だが、お迎えが来たら行かなきゃならない。」
という名台詞を残したのも彼でしたね。

>今の自分を否定したくない

いやまったく、この映画の真芯を一言でまとめてくれちゃいますねぇ。
くやしいぐらいにいい言葉です。
たとえベンジャミンの体は若返っても、彼がすごした時間はただ過ぎ去っていったものではなく、彼自身を作り上げたものなのですね。
だから最後にデイジーを見上げるシーンが活きるんですよね。
そうか、時計を逆転させても時は戻らないという暗示もこめられているのかもしれませんね。
2010年2月1日 21:28
ベンジャミン、私も観ましたよ~
上映開始当初に観たので細かい部分は覚えてないのですが、いい作品だと思いました♪何よりブラピがカッコいい!私の場合、もう少し歳をとってから観るともっと色々と考えさせられる部分が見えてくるのかなぁと感じました。

映画ネタ、期待してます♪
↑私も映画好きなので、何かいいのあったら紹介してください★
コメントへの返答
2010年2月2日 21:48
>もう少し歳をとってから

なるほど、年齢を重ねることのネガティブ現実を実感するようになってから観ると、違うのかもしれませんね。

>何かいいの

好きな作品は?と訊かれてまず答えるのはチャップリンの『ライムライト』です。
これは、あまりに古典で有名な作品だから、映画好きという人には、少しマイナーなところでスピルバーグの『太陽の帝国』と答えます。
あと、本文に挙げた『アンドリューNDR114』と『きみに読む物語』もいいですよ。
2010年2月1日 23:24
へ~、何か借りる気にならなかったんですけど、今度借りて見ますわ。
コメントへの返答
2010年2月2日 21:50
ぜひぜひ。
わたしも、ただブラッド・ピット主演という話題だけの作品だと思っていましたが、いい意味で予想を裏切られました。
2010年2月6日 12:06
期待値との差が感動につながると思うので、なにげなく前情報無しで見た映画で好印象が多めです。

最近(といっても結構前だなぁ)記憶に残った映画と言えば…

『サマータイムマシン・ブルース』

香川県でのロケだったので、公開当時は地元ニュースなどで紹介されてましたが、特に意識せず。
数年後に、妻が借りてきたDVDを見て、面白かったな~と。

洋画ではブログネタにもした、『Mr.ビーン カンヌで大迷惑?!』かな~?

あとは、『ノー・マンズ・ランド』とかも良かったですね。
反戦映画という言葉から日本人が想像するモノとは大きく異なるものかと。

私は地方では放送してない、微妙な知名度のアニメをこちらで良く目にするので、帰国したらそれらを日本語版で視聴したいな^~と思う今日この頃w
コメントへの返答
2010年2月6日 21:40
みやたけさんらしく、(話題性として)地味な映画のタイトルが並びますね~。
しかも、にやりとほくそえむタイプの笑いという、わたしの好みをよくご存知なようで…w

>ノー・マンズ・ランド

ほんっと、地味~にいい映画ですね。
むかし付き合っていた女が敵兵の同級生というくだりは地続きの国の間の独立紛争の事情を映していて好きです。
そして、それでも確執は解けずに撃ち合ってしまうという面もまた、リアリティを感じました。

>微妙な知名度のアニメ

関西では深夜にやってることが多いアニメかな。
ドイツでもそういうのは放送していましたが、日本の声優の、いわゆるアニメ声とは違う声優で、異様な雰囲気だったのが印象的でした。

プロフィール

「ボンクラメカ部員の必修夏期講習に来ています。」
何シテル?   08/02 14:36
ボンサイスト 心得の条 我が車 我が単車 我が躯と思ひ 盆栽の儀 あくまで自己満足にて 己の技量無く 凡才いかにても覆らず なお 死して屍拾う者なし...

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