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先週の箱根登山鉄道を撮影しに行くツーリングを機に、新しいカメラ三脚を導入しました。
ベルボンのウルトレックという、携帯性に主眼を置いたシリーズのひとつで、最も小型のUT-43Qというモデルです。

これまで、CRMでツーリングに行くときは、めったに三脚を持ってでかけることはありませんでした。
当初は、カバンと一緒にバンジーコード（ゴムヒモ）でリヤフェンダーにくくりつけて行き、使うたびにカバンごと下ろしていました。
しかも、振動でエレベーター（上下に伸縮する首の部分）ハンドルが折れてしまったりして、結局、バイクツーリングに三脚を持って行くことはなくなってしまいました。
サイドパニア付きのムルティストラーダに乗り換えて、荷物の出し入れがとても楽になったことから、パニアケースに入るサイズに折りたためる三脚を使ってみようという試みです。
ウルトレックシリーズにはUT-43Qのほかに、UT-53Q、UT-63Qと、大きさや許容荷重の異なるモデルがラインナップされています。
許容荷重が大きければ安定性が増し、大きくて重い望遠レンズを乗せての撮影にも耐えられるのですが、反面、三脚自体の重量が増え、折りたたみサイズも大きくなります。
わたしはバックパックに収納して山歩きすることも考えて、最も軽量コンパクトな43Qを選びました。

折りたたみ寸法はウェブサイトの製品情報で調べたとおり、ムルティストラーダのサイドパニアにぴったり収まるサイズです。

折りたたんだ状態で突起になる部分もないので、付属のナイロン袋に入れておけば他の荷物に引っかかることもなく、スマートに取り出して、しまうことができました。
全高は最大で1550mmで、わたしがこれまで使っていた三脚よりも高く、十分な高さでカメラをセットできます。
標準装備されている雲台はコンパクトな自由雲台で、わたしにとっては1箇所の操作で固定できる分、素早くセッティングができてありがたいです。
水平にだけ、あるいは垂直にだけ角度を変えたいという状況はわたしの撮影ではほとんどありません。
ロック機構はトレッキングポールのような方式で、脚をひねればロック・フリーが切り替えられます。
わたしは、もっとやっかいなナット式に慣れているのでこれでもずいぶん楽に感じますが、レバー式に慣れた方には少々扱いにくいかもしれませんね。
ただ、やはりコンパクトであることと安定感は相反する要素で、脚を最大に伸ばすと先端付近はとても細く、直径が10mmにも満たないぐらいです。
立てた脚の中間あたりを指先でコンコンと叩くと、ビィーンと響くぐらい頼りないです。
わたしの用途においては、鉄道写真で画角を決めて狙い撃つとか、風景写真でカメラを置いて時を待つという状況では、十分な性能かと思いますが、数十秒から数分間の開放で星景写真を撮るには少し不安が残ります。

ともあれ、小回りのきくムルティストラーダとどこにでも持って行ける三脚のコンビネーションで、撮れる写真の幅が広がりました。

話は変わって、ムルティストラーダのパニアケース。
右と左で非対称の形をしています。

右側はマフラーの出口が近くにあるので排ガスを直接受けないように避ける形になっているのです。
そのうえ車体側の面には遮熱板が貼られています。
右は容量が少なくなってしまっているうえ、これだけの熱対策を施しても長時間走行したあとはパニアケースの内部はほんのり暖かいです。
食品のお土産を持って帰るには右のケースに入れないように気を遣います。
パニアケース付きの他の車種をじっくりと見たことがないのですが、こういうのは珍しくないのでしょうか。