のぢぃのブログ一覧

今週は上海出張。
ホテルから空港までは会社で契約している送迎車で送ってもったのだけど、別の便で帰国する同僚とまとめて乗せられたので、わたしが乗る便にはずいぶん早く空港に到着した。
カウンターで荷物を預けてから搭乗時刻まで2時間以上も間がある。
それならば…と、空港と上海中心部を結ぶリニアモーターカー、Maglevに乗ってみることにした。

空港から駅に向かう案内看板には「磁浮」と書かれてる。

「磁石」を意味する「magnet」と「浮上」を意味する「levitate」の合成語でMaglevってことか。

せっかくなのでVIPクラスの往復切符。
VIPクラスというのはJRでいうところの、グリーン席。
一般席の倍のお値段だけど奮発しちゃった。
片道切符なら100元のところ、往復で160元なり。

切符はテレホンカードのような薄い樹脂製で、使用後は回収されて再利用される。
だから、受け取った切符もけっこう傷だらけ。

席についてしばらくすると、がくんと軽い衝撃が起こったのちに車体が小さくゆらゆらと揺れ、ぶぃーんといううなり音とともに走り出した。
空港駅を出て数十秒のうちに300km/hに達するが、ぎゅーんという騒音も速度に応じて大きくなる。
300km/hを越えるとゴーッと風切り音も混ざって、それほど静かではない。
もっと静かに、滑るように走るのかと思ったけれど、車体の揺れも大きい。
ガタンガタンという揺れはなく、左右にゆっさゆっさと大きく揺れる。
車室内の速度計を見ていると、徐々に加速度が鈍くなりつつ、数分後に430km/hに到達。
地上の乗り物で初めて体験する速度だけど、不思議と車窓にスピード感は感じない。
広大な大陸の景色だからだろうか。
しかし、下り列車とのすれ違いは一瞬。
ズバンッと車体が揺れてすれ違う列車のストライプが見えたと思った直後に、ズバンッと揺れて見えなくなった。
その間、1秒あるかないかといったところ。

430km/hでの走行は5分もないぐらいか。
徐々に速度を落として、郊外の住宅が見えてきた。
このあたり、がれきを敷き詰めて地ならししたような土地に、バラック小屋のような家がいくつか並んでいる。
華やかな都心部とは対照的な光景である。

竜陽路(Longyang Road)駅に到着。

駅はとても近代的なデザインの建物だけど、この写真を撮った場所の足下もがれきを敷き詰めた地面でタイルやらレンガのかけらがゴロゴロしている。
食べかすやゴミも大量に転がっていて、このギャップが上海らしい。

しばらく、竜陽路駅の周りのお店を見物したり、駅に併設されている資料館を見学したりしたあと、再びMaglevに乗って空港に戻った。

これで上海出張はしばらくない予定。
最後にMaglevに乗れてよかった。