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バイクのヘルメットに装着するインターコム（トランシーバー）を買ってみた。
第一の目的は先日ムルティストラーダに取り付けたナビの音声を聞き取るため。
ナビと同時に買うつもりだったのだけど、そのときはまだ、どの製品にするか絞りきれてなくて、迷ったあげくにイタリアCELLULAR ITALIA社製のInterphone F4XTにした。
性能面ではサインハウス社のB+COM SB4Xも捨てがたかったけど、いかんせん値段が高すぎる。

現状、最低限欲しい機能はナビの音声を聞くことだけなので、インターコムではなくてレシーバーという、受信オンリーの製品でいいかなあとも考えた。
ナビの音声を聞くだけならば、有線式のヘルメットスピーカーをつなぐ方法も選択肢のひとつではあるけど、わたしならぜったいコネクタを抜き忘れてバイクから離れようとして、コードをぶっちぎってしまうにきまってる。
というわけで、無線式は第一条件だ。

インターコムはそれに加えて発信機能が付いていて、同じ通信規格を利用した製品と音声のやりとりをして会話ができるという、一種のトランシーバーである。
旧来からのトランシーバーとは異なり、Bluetoothという、パソコンやスマートフォンで使われているデジタル通信規格を使っているので、ノイズが入りにくいことや通信相手を限定できることが特徴だ。
また、スマートフォンと接続すればハンズフリーで通話できる。
トランシーバーの機能はツーリング仲間と走行中に会話ができて便利なのだけど、わたしが一緒にツーリングする仲間でBluetoothインターコムを持っている人は今のところいないというのが決断を鈍らせた。
しかし、こういうのは誰かが最初に導入しなければ、いつまでたっても誰も導入しようと思わないだろうから、意を決してインターコムにしてみたというわけ。

ヘルメットへの取付は難しくない。
Interphone F4XTには両面テープでヘルメットの外面に貼り付けるブラケットと、ヘルメットの縁に挟んで固定するブラケットの両方が同梱されている。
取扱説明書によると貼付ブラケットを使うことを推奨しているが、一度貼ってしまうと剥がして別のヘルメットに再利用することはできない。
わたしのヘルメットはだいぶ古くて、1年以内にも買い換えようかと考えてるので、挟み込みブラケットを利用して取り付けた。
配線はヘルメット内装の隙間に押し込んだだけでスッキリとまとめることができた。
スピーカーは両面テープ付きの面ファスナを貼って固定するのが本来だけれど、頬パッドのくぼみに収めてカバーをかぶせたら遊ぶこともなく、ちょうどいい位置に留まってくれる。
耳への圧迫感もない。
マイクだけは面ファスナを貼って固定しないと心許ない。
まあ、スピーカーとマイクを固定する面ファスナは2セット分が同梱されているから、ヘルメットを買い換えても困ることはないか。

動作を確認するために、iPhoneに接続して電話で会話してみた。
スピーカーの音声はクリアで、むしろ電話機を耳に当てて話すよりもよく聞こえる。
マイクの方は、ヘルメットの中でこもる鼻息を拾うみたい。
相手が人間なら聞き苦しいぐらいで済むけど、Siri （iPhoneの音声認識機能）に話しかけようとしたら鼻息が「んんんん」という音声として認識されて、「理解できません」と怒られちゃった。
鼻息を抑えて、「匹見峡」と話しかけたら「Wikipediaに匹見峡に関する情報が見つかりました」と答えてくれた。
まあまあ、マイクも順調だ。

さて、エンジン音や風切り音で騒がしい環境でどのぐらいツカエルか。
今週末は匹見峡とか岩国に紅葉ツーリングに出かける予定なので楽しみだ。
…とか思っていたら週末は雨っぽい予報だなあ…