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SNJ_Uの愛車 [フェラーリ F355]

整備手帳

作業日:2024年8月31日

排気バイパスバルブ不動、問題確認で動作復活、潤滑改善

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目的 修理・故障・メンテナンス
作業 DIY
難易度

初級

作業時間 30分以内

1
ドライブに出掛けたとき、排気バイパスバルブが開かなくなっていることに気が付きました。
問題が起きた部品を交換することを前提に、どこに問題があるのかを調べ始めていたのですが、その調べている過程で排気バイパスバルブが再び動くようになりました。バルブの回転機構周りの潤滑だけ行って、ひとまずそれでOKとしました。

これで様子見して、またおかしくなるようでしたら、おいおい交換します。

なお、私の車の排気バイパスバルブは、ダイヤフラムケースのニップルが上から出ていて、かつL字状になっている他で見たことがないものです。なお、純正のバルブは横から生えているタイプです。
よくよく見ると、L字のニップルの向きが、排気管の向きとちゃんと直交していないようにも思えるので、元々は真っ直ぐ上に生えていたニップルを後から手曲げしたものなのかもしれません。

加えて、ダイヤフラムケースの周りにエアギャップを設けて遮熱カップが付けてあり、その間に遮熱シートを巻く熱対策が施してあります。

今回の不具合とは関係ありませんが、こんなに遮熱を考えた修理がしてあるのは、ダイヤフラムが熱でやられて動かなくなったとかあったのかもしれませんね。すぐ隣の右側エアフィルターケースの塗装がボロボロになっていた[*]こともあるので、(右バンクで)失火した燃料が排気管内で燃えまくっていたことがあるとか、そんなようなことが過去にあったのかもしれません。
[*] https://minkara.carview.co.jp/userid/3409363/car/3200960/7141144/note.aspx
2
排気バイパスバルブが開かなくなった原因としては、この図の真ん中の赤○の排気バイパスバルブそのものに問題が起きたか、もしくは、右の赤○のところにあるソレノイドバルブによる負圧切り替えができなくなった(吸気負圧をバイパスバルブに伝えられなくなった)かのいずれかだと思われます。
可能性としては、途中のホースでのエア漏れもあるのかもしれませんが、きっとこの2つのどちらかだろうと思われます。

その2つを切り分けたくてチェックを始めました。

※私の車はPRなのに対し、この図はXRのものです(PRの図は見つけられず)。したがって、バイパスY字管の取り回しや吸気系が異なります。しかしながら、排気バイパスバルブ、ソレノイドバルブの位置は一緒なのでこの図を使いました。
3
ソレノイドバルブは、車の下に潜れば右リアのバンパー手前あたりにあるのが直接見えます。2個並んでいるうちの左側のものです。
4
まずは、排気バイパスバルブ本体からチェックです。

この写真は、車の下から覗いてみたものです。ダイヤフラムに引っ張られる棒があって、その棒に直進運動を回転に変えるクランクが付いているのがわかります。

車の下から手を入れて、この回転機構部を触ってバルブが開閉できるかどうかを確認してみました(こんなチェックをすることが正しい作業なのかどうかは知りません)。なお、ダイヤフラム上部空間は大気解放されている状況のはずなので、エア系の抵抗はないと思って作業しています。

結果、なんか動きが悪いような気がするものの、キィキィ言いながらもバルブの開閉はできました。
後で気が付いたのですが、最初の最初の動きはやや渋くて、動かしているうちに少しマシになったような気がします。
5
排気バイパスバルブ本体は動くということで、このあたりでソレノイドの方をより疑っています。排気バイパスバルブのところに負圧が来ているかを確かめてみることにしました。

そのため、ホースクランプを緩めてホースを外しました。
6
ホース端にポストイットの紙を近づけてみて、ソレノイドのON/OFFで負圧が変化するかどうかを確認しました。
結果、負圧はちゃんと来ていました。ただし、弱いような気がしなくもないといったところです。
(ちゃんと負圧計を繋ぐなりしないと、明確なことが言えないなぁと思いましたが、負圧計を持っていないのでしょうがないよなぁと、ちょっとモヤモヤしています。)

ひとまず、この日はここまでで、後日改めて確認することにして作業は保留にしました。
7
時間が取れた後日、改めて確認作業開始です。
まずは、問題がある状態を再現して不具合を再確認したうえで、そこから問題の切り分けをしていこうかなと思って始めます。
この時点では、ソレノイドバルブをバイパスさせて、負圧タンクとバイパスバルブを直結してみたりしようとか、いろいろ作業の作戦を考えています。バルブの開閉状態を観察しながら進めるため、最初にスコープカメラの設置なんぞもやりました(この写真がそれ)。

それで、まずはと思って問題を再現をしてみようとしたところ、いきなり最初から排気バイパスバルブは動いてしまいました。どうやら、4でバルブを手で動かしたことが功を奏して、動くようになったようです。
(その様子をスコープカメラで撮った動画があります。ブログの方に載せています。
https://minkara.carview.co.jp/userid/3409363/blog/47938253/
8
動いたとはいえ、動きが悪いままであると考えられるため、バルブの軸周り潤滑を良くしておくことにしました。

このバルブがある場所は触媒のあるY字管の直後です。触媒の反応温度は350℃以上で、バルブ部を通る排気もほぼそれと同じ熱さになると考えられます。バルブの回転軸はその排気が通る管を貫いていて、回転機構はその軸に直結しています。したがって、その回転機構周りは相当な高温に曝されることになるでしょう。そんなところに潤滑油を使ってしまうと炭化してしまいそうなので、油ではなく個体潤滑剤を使うことにしました。

使ったものは、窒化ホウ素微粉末のスプレーです。元々は、潤滑に油が使えない[*]鍵穴用の潤滑剤です。([*]油は埃を呼んでしまうため鍵穴が詰まってしまう)
かなり昔にその目的で買ったものが余っているので、ちょうど良いので使うことにしました。
窒化ホウ素は、酸素雰囲気中でも900℃までの環境で潤滑に使えるそうです。
9
マフラーの遮熱版を外して上からやった方が断然やりやすいと思いますが、車の下からなんとか手が入るので、無理やりこういう感じで、直接回転軸周りにスプレーしました。
10
窒化ホウ素微粉末が周囲に付着して白くなっています。かなり盛大に吹いたので、外から入る範囲の摺動部にも十分に窒化ホウ素を入れられたのではないかと思います。

結果、手で触ってみると、バルブの動きが良くなったのがわかります。ただし、それでもまだ軸ゴリが残る(少し滑らかではない)感じがあるので、ばらして内側から軸受けを潤滑した方がいいのかもしれません。ただし、それをやってもどれほどもつものかわからないので、ばらすのならば交換したくなりますね。次に動きが悪くなったならば、交換かも知れません。そのときまでに、部品選定を含めて修理の仕方を考えておこうと思います。
11
注文していた負圧計やシリンジが動作復活後に届いたのですが、今回は使うことがなくなってしまいました。

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