
日本時間の今朝、コンテナ船は
与那国島に最接近しました。
https://youtube.com/shorts/Td_zfSp67ao?si=VKGu4qlouzXq_SHI
Googleマップで調べるに、与那国島から45km程度の距離のところを通った模様です。
24海里は44.448kmなので、すべての国に航行の自由のある日本の接続水域の外側ギリギリを通ったようですね。
まあ、領海に入っていなければ、あるいは領海に入ったとしても問題ないのかもしれませんけど。
私は沖縄には沖縄本島にしか行ったことがなく、与那国島を含む八重山列島には行ったことがありません。それもあって、八重山列島の地図をまじまじと見る機会がなかったのですが、
宮古島も石垣島も西表島も与那国島のいずれも、すべて台北よりも南にあるんですね。
何となく台湾はもっと南にある気がしていたので、
脳内地図を補正する必要がありそうです。
さて、船が近くを通った与那国島は、八重山列島の中心地である石垣島よりも台湾の方が近く、
111kmほどしかないようです。宇都宮から見ると、千葉、川崎、八王子、碓氷峠、草津、苗場山、魚沼、会津若松、郡山、いわき、辺りまでの距離ですね。
そんなところに行ける外国があるのかと思うと、確かにそれは近いかもと思いますね。あ、でも対馬から見た韓国の方が近いか。
そんな与那国島は、沖縄占領時のアメリカ空軍による防空識別圏の関係で、
西側3分の2は長らくの間、防空識別圏に入っていなかったそうです。2010年になってようやく(私からすると最近)、防空識別圏が東経123度線から、与那国島の陸地から台湾側洋上14海里分西側へと広げられたんだそうです。おそらくそれまでは、与那国島西部上空に領空侵犯されたとしても、スクランブル発進もできなかったのでしょう。う~む、戦後は終わっていないということなんでしょうか。でもね、なんか日本は緩いというか、なんというか。
ところで、船が台湾に近づく前には、台湾と中国本土の間の
台湾海峡を通るのかなぁと思っていました。
というのも、東アジアの広域の地図を見て、
っておっと、距離が遠すぎるからメルカトル図法じゃなくて地球儀表示で見て、
ど真ん中を中心に、シンガポールと釜山とが点対称の配置になるように地球儀を回転して、2地点を直線で結ぶと(球面最短距離)、
台湾海峡を通るルートが最短となるためです。
でも実際には、西沙諸島あたりから少しフィリピン側に近づくように僅かに東向きに船首を向け、台湾の東側を通りました。
混んでいる中国沿岸を避けたいのか、
地政学上のリスクを回避したいのか、暖流(黒潮)に乗って
燃費を稼ぎたいのか、なんなのかわかりませんが、なにか理由があるのでしょう。
‥‥っとちょっとモヤモヤするので、もう少し調べてみると、
FE2というアジア・ヨーロッパ間の定期航路が、台湾の東側を通るルートを設定しているようです。HMMはFE2に基づいて運行しているだけのようです。中国は、台湾海峡を自国の主権と管轄権が及ぶ海域であると主張しているようですので、その考慮もあるのかも知れませんね。でも、領海を超えて接続水域まで管轄権を認めるとしても、真ん中に30km幅以上は管轄権外の水路が残ると思いますが‥‥。
で、台湾海峡を通るんだろうなぁと思っていたため、少し前まで台湾海峡の地図を眺めていたんです。
これの上の方を見ると、
謎の海路が描かれているのがわかります。
さらにアップにすると、
馬祖列島と書かれた島々があって、
一番大きな島は南竿島というところなのですが、
この列島が実は
台湾というかChinese Taipeiなんですよね。いや、知りませんでした。
一つの中国というスタンスからは受け入れられない言い方だと思いますが、中華民国福建省連江県に属する島々とのことです。中華人民共和国側は、福建省福州市連江県馬祖郷に属すると主張しているようですが、実態としては
Chinese Taipeiが統治しているところです。
こんな台湾島から大きく北西に外れた場所の、しかも
中国本土のすぐそばにChinese Taipeiの統括地があるんですね。中国と台湾とは、狭いところでも
130kmはある台湾海峡を挟んで睨み合っていると思っていたのですが、ここは
10km程度しか離れていません。
‥‥と思ったら、上の台湾海峡全体の地図にもあるんですが、もっと南の方に
金門縣というChinese Taipei統治の島があるようです。
こちらはもっと中国本土に近いですね。近いと言うか、もはや湾の中にあります。複雑な歴史があるようですが、こちらも不勉強で知りませんでした。
中華民国軍の軍事拠点だったここは、
1979年まで中国人民解放軍(中国共産党)からの
砲撃が続いていたそうなので、子供の頃にはまだ戦闘が続いていたはずなのです。日本ではニュースになっていなかったのか、まったく記憶にありません。
今は、2018年に大陸側から水道水を供給する海底パイプラインができたり、台湾政府の意向を無視した地元政府の動きがあったりと親中寄りのようです。が、知らなかったくらいなので、詳しくは知りません。
で、さらにいろいろ見ていると、これらや澎湖諸島などの離島と台湾島との間に敷設されている
海底ケーブルが、切断される事件が近年相次いでいるのだそうです。台湾国内の海底ケーブルだけではなく、台湾に繋がる国際ケーブルも切断されているようです。
https://www.jiji.com/jc/v8?id=202504cable
中国貨物船の船長が起訴されたりもしているようですが、中国は直接的な武力行使をしないまでも、それに
準ずる実力行使をしているんですね。
間抜けなのか
真面目なのか、あるいは
海底ケーブル切断技術競争があるのか知りませんが、海底ケーブルを切断する方法の特許なんて出していたりもするようです。
https://www.sankei.com/article/20250219-GVS5NVPSK5H5VEW2IQMJ2X4VNI/
‥‥なんじゃそれ。
こういう話を目にすると、
一線を越えたと評価せざるを得ない最近のアメリカの動きもあるし、対抗上の流れや意図しない不測の事態も含めて
中国が一線を超えそうなことが起きる気がして、とても嫌な感じがします。
おっと、だいぶコンテナ船から、話が逸れましたね。
釜山には今のところ、予定通り6/28に到着するようです。
Posted at 2025/06/24 20:40:13 | |
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