先のブログに書いたように、春分の日に建築中の家を見に行ってきました。そのときに撮った写真をマジマジと見ていて、ガレージ周りで外張り断熱の断熱材が繋がっていないところがあるのでは?と気が付きました。一昨日の夜のことです。
まず、そのブログでアップした写真での紹介ですが、こんな感じで
家全体を外側から断熱材で隙間なく包むように施工しています。
銀色なのは、断熱材にアルミ箔面材がくっついているからで、この外側にさらに外壁パネルが貼られることになります。
ガレージは、
かなり前にブログで書いた通り、「居室空間からみて外扱い」にすると同時に、「ガレージも外から断熱」する構造にします。この図の一番右のようにします。
それで、ガレージと居室と本当の外の境界のところの写真をよくよく見ていると、
断熱材が連続していないのでは?という疑いを持つにいたりました。
具体的には、以下の写真も合わせて説明すると、
・居室から見て外となる側のガレージ内壁は断熱されているが(写真正面中央)、
・ガレージから見て外となる中庭側のガレージ内壁に断熱材はない(正しい)ために、
→居室とガレージの
境界の柱がその幅の分だけ断熱されてないのではないか?
という疑いです。
なお、この写真奥のガレージ収納の後ろ側の外を家の正面側から見るとこういう感じで、
ガレージそのものはちゃんと外から断熱材で包んであります。なので、このガレージ収納内側の内壁は断熱材なしが自然な姿なのです。
写真ではわかりにくいですが、ガレージ収納の左側の居室との壁にもちゃんと断熱材が貼ってあります。
‥‥ということは、やはりここも柱1本分だけ断熱材が繋がっていないのではないかと疑われます。
さらに、こちら側とは反対側のLDK側についても同様で、やはり柱一本分の断熱されていない領域があるのではないかと。
そこで、これら写真に補足を入れて添付して、担当の建築士さんにメールで問い合わせました。
すると、やはり
不連続になっているところがあると早々に確認いただきました。図面と現場の両方をすぐに確認していただきまして、以下の図面上の4か所で断熱材が繋がっていないということです。
そして、単に柱の幅分が断熱されていないというだけではなく、柱の角と断熱材の角が当たる構造(面で接していなくて線で接している)になっていると伝えられました。
その情報を基に、左下の③のところのLDKとの境界の部位について改めて模式図を書いてみると、具体的にはこういう感じになります(下図左)。
これでは、この図右に示すように、ガレージとLDKの間の柱の対角の角のところが熱の通り道になってしまっていますね。
この柱の太さ(厚み)は105mmです。柱周辺の断熱材と柱とが面で接していて柱の分だけが断熱されていないということであれば、木材もそれなりな断熱性能を持つのでまあいいかなと思ったのですが、角と角しか接していないとなると話は別です。
‥‥これは‥‥‥今のうちに是正してもらわないとと思い、こんな感じで断熱して欲しいというお願いを建築士さんに昨日夕方にしました。
建築士さんには、昨日のうちに詳細設計を担当する部門(私の担当の建築士さんが基本設計したものをベースに、細部を設計する部隊)や現場監督さんと調整いただきまして(とはいっても小さい会社なので近くにいらっしゃるんだと思いますが)、私の示したような感じの方法(をプロが施工方法も踏まえてちゃんと考えたもの)で是正してもらえることになりました。
もしも今のままであっても、現実的な熱の影響は実際には軽微なものかもしれません。ですが、
本来の設計思想(隙間なく断熱材で包む)
に合っていない設計見落とし(実は繋がっていない部位がある)
があるということが嫌な感じなんですよね。
神は細部に宿るのです。断熱材の外のパネルが貼られる前に見つけられて良かったです。建築士さんにも迅速に対応してもらえたので、これから問題なく改修されるでしょう。
思うに、断熱の仕方として、外側をマルっと全部包めばいいだけの通常の家(面は連続した1面しかない)と異なり、家とガレージをそれぞれ独立に断熱材で包まなければならない(面が複数あり面と面が分岐するように接続)ので、その接続部辺りはちょっと難しいところなのかもしれません。細部の詳細設計をする人の設計センスと設計技量によるようなところなのかも。
とはいえ、担当の建築士さんは私の指摘ですぐに問題に気が付いてくれましたので、詳細設計部隊の中でのチェックが甘いのかもしれませんね。上の人は
ちゃんと設計内デザインレビューをしているのかな!?
(建築は素人ですが、製品設計開発者として耳の痛い話だったりします‥。)
Posted at 2023/03/24 20:16:14 | |
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