鳥取と言えば,砂丘!
だけではないと思うが…デザート(砂漠)ブーツでキメて米子鬼太郎空港に降り立った。
現地が降雪であることは,あらかじめ分かっていた。
あえて,雪の日を狙って来たのだ。
向かった先は,雪の砂丘ではない。
安来節で有名な安来(島根県)に佇む足立美術館だ。
ここには横山大観や平山郁夫,北大路魯山人など巨匠の日本画や陶芸が数多く収蔵されているが…
わざわざ私が,遠く埼玉から足を運んだ目的は,日本庭園である。
実は数年前にも,足立美術館を訪れていた。
当時は晩秋。紅葉が色づく季節だった。
初めて訪れたときは,旅程に組まれていただけで,コレクションにはさほど興味はなかった。
そんなとき,ふと外に目をやったのが庭園との出会いだ。
何の前知識もなかったのに,なぜか強烈に惹かれた。
解説を読むと,この庭園は権威ある『The Journal of Japanese Gardening』による日本庭園ランキングで,20年以上にも亘り「日本一の庭園」に選ばれているらしい。
それを知って,なおさら納得した。
まるで一幅の日本画のような景色が,館内のどこから見ても完璧な構図で切り取られている。
初めて目にした瞬間から借景の使い方が素晴らしいと感じた。
Discoverとは,まさにこのことだ。
日本庭園の良さなどまったくの素人なのに,自分の感性に訴えかけてきた。
それ以来,別の季節の表情を見てみたいと強く思うようになった。
そして今回… 雪景色を求め,やって来たのだ。
白く染まった庭園は,秋とはまるで違う世界だった。
紅葉の頃の華やかさとは対照的に,静寂の美が広がっている。
松の枝には雪が積もり,白砂と黒松のコントラストが際立つ。
漆黒の池,水面(みなも)に映る景色がぼんやりと揺らいでいる。
雪が降り積もった庭園は,また新たな表情を見せていた。
計算し尽くされた美の中に,偶然が織りなす自然の芸術が加わるのだ。
以前見た同じ庭園なのに,こうも印象が変わるものだろうか。
日本庭園は四季とともに表情を変える。
晩秋の鮮やかさ。
冬の静けさ。
雪の足立美術館を後にし,私はデザートブーツの足跡を振り返った。
まだ見ぬ季節の庭園が再び私を誘(いざな)うとき,私はどんな自分になっているだろう。
旅はいつも,風景だけではなく,自分自身の成長も映し出す鏡なのかもしれない…
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