目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
ショップ作業 |
難易度 |
 初級 |
作業時間 |
1時間以内 |
1
微速前進時、右後輪から「ペチン、ペチン」と音がし、速度が出ると消え、停止直前になると、また「ペチッ、ペチッ」と音がします。或る程度の速度が出ていると音がしないので、こりゃTPMSセンサーが外れてるなと。ではどの部分が外れたか、或いは破断したか。
他の3輪からは音はしてないようなので、破断は考えにくい、とすると、TPMSセンサーのダブルナットを掛けた箇所か、両面テープで張り付けている箇所のどちらかではないかと推測。ただ、ホイールからタイヤを外してみないと中の様子が分かりません。
ディーラーのフロントさんに電話で相談、先日作業していただいたタイヤ屋さんにディーラーへ来ていただいて、その場で開いてみることに。
タイヤチェンジャーに乗せて外してみるとホイールから外れたセンサーが出てきました。外れたセンサーを手に持って、いろんな角度から撮影。
※他の3輪も念のため、車体から外して、タイヤを転がして、音がしない(TPMSセンサーの外れが無い)ことだけ確認していただきました。
2
外れた箇所は材料として使用した建材アングルの、ホイール側とTPMSセンサー側を固定していた両面テープの箇所。
建材アングル側の両面テープ貼り付け面を見ると、今回試作の一番最初の段階で使った、プロ用、ゼリー状瞬間接着剤が硬化し、それが後に剥がれた、滲み跡があります。
「あ~、これは私の作業ミス、瞬間接着剤の跡残りを十分に除去しないまま両面テープを張り付けちゃったんだと思います。」とフロントさん、タイヤ屋さんにお伝えして、まずは、ホイール側の建材アングルも取り外していただき、再度、自作ブラケットを組み上げることに。
3
これが問題の両面テープ。よく見ますと両面テープの表面に薄い、瞬間接着剤の硬化した膜が張り付いています。手で表面を触れば一目?瞭然。
両面テープを貼る前に、瞬間接着剤の膜を完全に除去しないといけなかったのに、それが残っていて、その上から両面テープで張り付けてしまっていたのでした。両面テープの接着力の方が、瞬間接着剤の接着力より強力で、ホイールの回転による遠心力とタイラップでその動きが拘束された条件下で発生した合成モーメントから、接着面に剪断力が発生、結果、両面テープは剥がれなかったものの、建材アングルの表面に残っていた瞬間接着剤が硬化した膜が建材アングルから剥離してTPMSセンサー側が吹っ飛んでいったようです。
流石は、「JIS規格Z1541(超強力両面粘着テープ)、1種、構造用接合部」レベルの接着力、恐るべき両面テープです。
4
ディーラーのセールスルームをお借りしての作業。どうもすみません、こんなところで作業始めちゃって。
まずは建材アングル表面の瞬間接着剤跡の完全除去。いつものようにカッターの刃を剃刀の様にあてて完全に削ぎ落とします。
※流石に脱脂の為のブレークリーンは屋外に出て使用しました。
その後、両面テープで張り付け、先曲りラジオペンチで圧着、導電性アルミ箔テープを巻いて、耐候・耐熱タイラップで締め上げ。
5
再度くみ上げたTPMSセンサー+自作ブラケットをタイヤ屋さんにお渡しして、エアーバルブと共締めで取り付けていただきました。
6
中々ない機会なので、いろんな角度から撮影。将来改良版を作るときの貴重な資料。
意外とクリアランスは取れてることが分かりましたが、エアーバルブのダブルナットを掛けて締め上げるのがやりにくいので、ここは将来改良したいです。
7
ホイールと、自作ブラケットを併用して取り付けられたTPMSセンサー。
この後、タイヤを組付け、車体に取り付けて、TPMSセンサーの再固定作業は完了です。
ホイール装着状態のTPMSセンサーを直接自分で見ることが出来、現在の構造での弱点も判明し、改良ポイントも導き出せましたので大変参考になりました。
今回もお忙しい中、ディーラーのフロントさん、メカニックの皆さん、そしてわざわざ出張してきてくださって、の作業や私の写真撮影にもお付き合いいただいたタイヤ屋さん、本当にありがとうございました。
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