イナゴ　１

子どもの頃、刈り入れの終わった田んぼでイナゴを捕まえてきて、佃煮にして食べるのがけっこう好きでした。
虫を捕まえるのも楽しかったし、母親が作った佃煮も美味しかったです。
もともとなのか、そういう経験があるからか、ワタシは一般に「ゲテモノ」と呼ばれそうな食材はけっこう平気です。

カーマ家では、たまに「おちょぼさん」＝千代保稲荷に行きます。
お参りよりも、むしろ参道の串カツ目当てであることは否めません。
その参道に、佃煮屋さんがあって、モロコなどの佃煮と並んでイナゴの佃煮を売ってます。
「買っていい？」と聞くと、我が家の女子から猛反対を喰らって、泣く泣く諦めていたんです。

ところが最近、娘のカーマ子が、ちょっとイナゴの佃煮に興味を持ちはじめました。
どうやら、最近読んだ『薬屋のひとりごと』とかいう小説にイナゴの佃煮の話が出てきて、ちょっと好奇心が湧いたようです。

こうなると、娘にできるだけいろいろな経験をさせておきたいイナゴ好きな父としては黙ってはいられません。
イナゴ狩りに出発です。




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