「それに比べるとフェラーリは“クルマそのもの”に似た感覚がある。つまり、大きくて、幅が広くて、重く感じるのだ。360CSのステアリングは路面からの情報をエリーゼの半分ほどしか伝えてくれないし、走行ラインの微修正の入力に対する反応もエリーゼほど正確ではなく、素早くもない。また、たとえ凄まじい制動力のセラミック・ブレーキと強力なグリップのセミスリックのミシュランを装着していても、360CSはエリーゼほどしなやかに路面に食らい付いてはいかない。
要するに、エリーゼの方が接地感に勝るのだ。それは、360CSほどレスポンスが敏感なクルマから乗り換えても、目からウロコのように感じられるほどなのである。
エリーゼはヨー慣性モーメントが小さいミドシップで、パワー・ウェイト・レシオ(ps/t)が大きいという黄金のレシピを持つ。つまり、ターンインや、左右の切り返しの連続などで有利である。エリーゼのどこがスポーツカーとして魅力的かと言えば、シャシーがいかなるドライビングにも完璧に応え、かつ不快な乗り心地でドライバーやパッセンジャーを悩ますことがない点であろう。惨めなアンダーステアや、スピードをそぐオーバーステア、狙ったラインをトレースできないステアリング、路面からの外乱に左右されやすいハンドリング……といったネガは、エリーゼの走りのレパートリーには含まれていない。ドライバーが体験するのは、エンジンのパワーが無駄なく運動エネルギーに変換されるプロセスである。余分なものは何もない、驚くほどの純粋さだ。
そして明白な事実として、360CSのハンドリングはそこまでのレベルにはない。フェラーリの方がもっとハードなコーナリングが可能だが、クルマとのコミュニケーション、一体感、滑らかさにおいては引けをとる。」
最後、ものすごい言い方になってますね。
ワタシがフェラーリオーナーだったらぶち切れそう。
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Posted at 2023/10/29 15:35:42 | |
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