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2.10　曇時々雪

晴れたり曇ったり雪がちらついたり…とにかく寒い一日でした。

愛香院智優日美信女の一周忌…。本田家のごく一部の内輪で行いました。檀家となっているお寺では震災で56名が犠牲になりました。お寺では震災犠牲者の為に大きな位牌を用意してあり、祭壇中央に飾られ、愛香院智優日美信女の位牌も近くに置かれ、震災の内容を盛り込んだ読経がありました。


極寒の墓参り…花さしが凍っていましたが、想定してガスコンロを用意していたのでさほど手間なく花を飾る事ができました。

遺体安置所に通い、美代子をみつけたあの日から…。火葬も葬儀もいつになったらできるのかも全く分からない状況だった事を考えると、こんなにも早く葬儀も終えて、しっかりと一周忌を迎えられたことは良かったと思います。

しかし、尊い命が失われた事は痛惜に堪えません。

語らぬ美代子と再会した時、安らかとは言い難い表情が頭に焼き付いています。あの時の表情を思い出したり、生前の楽しい思い出が蘇ったりすると、特に辛く感じます。こんな残酷な事があるんだろうか…自分に起きた事が夢の出来事であったらいいのに…。

離婚協議中でしたが、自分の中で永久に消化できない死別になってしまいました。都合のいいように生きている自分に罪悪感を感じる事もありましたし、今でもその想いを消そうと思っても消しきれません。

この気持ちが穏やかになるまでは時間が必要そうです。


それでもその重さも背負って前へ進む…そう決めたのだから、美代子や震災犠牲者の分も強く生きていきます。新しい家族を守るため、新しい幸せを育む為、これからも走り続けます。


南無妙法連華経