
時たま使う手法なんですが。
デジカメで撮る場合明るさが十分ある昼間ならノイズの無い解像感のある写真が撮れます。しかし朝晩とか曇天で暗い場合シャッター速度を下げるにも手振れのリスクが増すので(たとえ機械的&電子的な手振れ補正があっても)どうしても感度(ISO)を上げざるを得ません。その欠点は電子的なノイズが増える事です。特にセンサーサイズが小さいカメラで望遠で撮った場合に顕著に出ますが、左側は4/3型センサーのカメラでISO400で撮ったものをノイズが判り易い様に200%拡大表示して切り出したものですが御覧の様にカラーノイズがかなり目立ちますね。それに比べて右側の写真はノイズが殆ど見えない上に高圧線などのディテールもしっかり出ています。実はこれはこの写真を撮る時に高速連写で7枚撮っておいたものをPhotoshopのStatisticsという機能で合成したものです(日本語メニューでもそのまま「統計」というメニューらしいですね)。7枚の写真を重ね合わせてその中央値を取り出すとこの様に劇的にノイズ軽減がされた写真が出来ます。なぜかと言うとノイズというのはランダムに発生するので7枚の写真とも違うノイズになります。しかし写真に撮る風景そのものは当然いつも同じです(連写ですので高速移動体がある場合はちょっと話が違いますが)。なので中央値を取るとノイズはお互いを打ち消しあいますが被写体は常に同じなので更にはっきりするんですね。ちなみにこの例ではPhotoshopを使ってますが、レイヤー合成機能のある修正ツールならちょっと面倒ですが手動でも同じ効果が出せます。

こちらはISO800の例でこれは400%に拡大してますが解像感がかなり上がってすっきりした写真になってますね。

更にISO1600まで上げてみました。こちらは違いが良く判る様にカメラ内のノイズ軽減をさせないRAWデータとの比較です。左端が撮って出し、二番目はRAW現像時に若干のノイズ軽減フィルターをかけたもの。そして三番目は同時に出力されたJPEGでカメラ内ノイズ軽減処理をしたものですがこれはJPEGの圧縮アルゴリズムも手伝ってかなりノイズが減っていますが逆にコントラストのある部分が荒れます。最後の右端が9枚合成ですが、ISO1600のボロボロの写真が殆どISO100並みの写真になってますね。

空撮写真でも比較してみました。実は
Mavic MINIと
Mavic Air2の画質比較をしてた時の写真なんですが注目するのは右側の2枚の比較です。Mavic Air2は48MPという疑似高解像度モードがありますが、流石に画質はかなり落ちます。しかし風景を撮る場合同じ写真を何枚も撮っておいて統計合成をすると右端の様なおもいっきり解像感のある写真にする事が出来ます。この写真は12MPの等倍表示ですがやっぱり48MP(4800万画素)は圧巻の解像度ですね。
というわけで、ブログネタが無いのでまた殆どの方には意味の無いマニアックなネタとなりました。普通の人はデジカメ写真の200%拡大どころか等倍表示もしないでしょうから(笑)。
水曜日、先日の定期健診の血液検査の結果がちょっと悪くて精密検査の予約。先が短くなりそう。
Posted at 2020/11/05 12:33:32 | |
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