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半ねりのブログ一覧

2020年07月26日 イイね!

胸キュン青ハルな天気の子は、アナ雪とは真逆の構図を提示する

遅ればせながら天気の子を見た。

新海誠は「言の葉の庭」を観てから恥ずかしくて観られなかったのだが、知人宅で観る流れになったのだ。

最初は不安だったが、意外に面白かった。なので、本当に小並感になるが、感想を書いておく。

1. 世界か自分か

大雨は最近の熊本の洪水もそうだが、去年の千葉の停電なんかもあり、現在では都市機能を麻痺させる結構シリアスな問題として取り上げられている。なので、この映画を観た人は主人公の決断=世界を犠牲にしてヒロインを救うという決断を躊躇う人もいるだろう。

しかし、この映画が公開されたのは2019年の7月。当時は千葉の大雨と停電が話題になっていたかもしれないが、その数年前から始まるであろう制作段階では大雨をそこまでシリアスな問題として捉えていなかったのではないか。

つまり、この作品は世界か、自分か、の二者択一を取るような作品ではない気がする。3年降り続く大雨によって死者がいっぱい・・・と突っ込むのは、ウルトラマンの瓦礫の下で人が死んでいるのだと突っ込むようなトンチンカンさと同じだ(映画ではきれいに描かれる水没した建物も、現実は汚泥でありカビと匂いがひどい)。じゃあ、この作品はなんなのか?

2. アナ雪とは真逆の構図

「言の葉の庭」では、男子生徒が女教師を救うという設定である。天気の子でも主人公がヒロインを救うという構図は変わっていない。むしろ、比較対象としてはアナと雪の女王が適切であるように思う。

アナと雪の女王では、エルサは自身の能力が故に世界から引きこもり、結果的に世界は氷に閉ざされる。そして最終的には、自分の能力と世界とを調和させる方法を見出す。これは、自分と世界との違和感に悩む子供たちに、自分の能力を隠す必要はない、むしろ最大限生かしながら良い方向に世界を導く方法を探す道を提示している。

一方、天気の子では、最初から自身の能力で、世界を良くするために楽しみを覚える。金儲けではない。陽菜自身生きる意味をそこに見出している。しかし、その代償として彼女は消える運命を背負ってしまう。世界に積極的に関与することで、自身が消耗してしまうという、アナと雪の女王とは全く逆の構成なのだ。

3. 意図的に作られた消耗するヒロイン

その意味で非常に消極的な映画ともいえる。世界に関与することは、自身を削り犠牲にする行為なのか。当然ながら答えは否だろう。そんなサラリーマン的価値観を広げたいのか?

しかし、そうした構図を取ったのは偶然ではない。そうでなければ=陽菜は傷つかなければならなかったのだ。なぜなら、これは男が女を救う物語だから。ヒロインは傷つかねばならない。「言の葉の庭」と同じ、マッチョな中二病の幻想を満たすために。

意図せず、批判になってしまった。しかし、最初に言ったように面白かったのだ。携帯はいじったが胸キュンだった。二度と取り返せない青ハルを感じた。
Posted at 2020/07/26 03:38:22 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記

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