2009年01月25日
男は2つの意味で危機に瀕しているらしい。以下ちょっと前のNHKスペシャルの要旨。
危機1 Y染色体の退化
Y染色体は遅くとも5~600万年までには消滅する。来週消滅してもふしぎではない、とする科学者もいる。2本あるX染色体のそれと違い、1本しかないY染色体はそれ単体での遺伝を繰り返してきた。このため突然変異や外的要因による「傷」を修復することができない。胎盤は精子の遺伝子指令によって作られるため、男の危機は人類の危機につながる。恐竜の時代、弱小であった哺乳類に繁栄をもたらした胎盤という仕組み。しかしそれはYの退化という時限爆弾に支えられたものだった。(胎盤を必要としない爬虫類などは例えば処女壊胎が可能、魚類も性転換したり。)
危機2 精子の劣化
精子の数や運動能力は年々劣化している(妊娠の可能性が低くなる)。精子に競争がないことが劣化の原因として考えられている。例えばチンパンジーは乱交が基本であるため(このあたりは立花隆の「サル学の現在」に詳しい)違う個体の精子が競って一つの卵子を目指すことになる。元気でないと子孫を残すことができない。しかし直立2足歩行による脳の発達と引き換えに、胎児の未熟化を背負った人間は「家族制」を導入(恋愛もそのためのシステムと考えられている)。精子から競争の環境を奪ってしまった。さらにこれだけでは説明できない急速な劣化も報告されている。電磁波や化学物質など外的環境の影響が考えられているが確証はない。
感想
人間の繁栄を支えた2つのシステム(胎盤と家族制)が破滅を招くというのがなんとも皮肉。番組中、胎盤の獲得を「死へのキス」と表現した科学者がいたが、ロマンチックに表現したくなる気持ちはよく分かる。自然の掟、といったら使い古された表現だが、人間の生物としての運命みたいなものを感ぜざるを得ない。体外受精などの生命科学技術が不妊に悩む夫婦に希望を与えるすばらしいものだというのは疑えない。「それでも子供が欲しい」というようなドキュメンタリーを昔見たが、子供を望む女性の気持ちはちょっと想像できないような切実さを感じた。しかしそうしたテクノロジーへの依存は精子の劣化を加速させる、と警鐘をならす科学者もいる。
番組の主旨とは違うので語られなかったが、もう一つ文明によって「自壊」するシナリオもあると思う(外的環境による精子の劣化もある意味自壊だが)。個人的にはこれがいい(よくないけど)。自然による絶滅よりも人間にふさわしい気がする。と、ここまで書いて「自壊」が具体的に何を意味しているのか分からないことに気づいた。核戦争?現実味がない。まぁいいや、何でも。もう1時間以上もこれ書いてるよ・・・しかし車の話題がぜんぜん出てこないな。
Posted at 2009/01/25 02:10:33 | |
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2009年01月22日
日本語では「偽薬」というらしい。薬の効果を客観的に評価するために用いる効果のない薬。本物と外見上は区別がつかないように作られており、被験者の暗示的効果を除外する。
車の話題で初めて知ったこの言葉。
以後、車の話題で結構出てくる。
それ以外の話題ではほとんど一度も聞いたことがないのに。
ラテン語で「喜ばす」という意味なんだそうで。
嬉しいやら悲しいやら。
Posted at 2009/01/22 00:16:35 | |
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2009年01月21日
何かの魅力に一度では気づけないことがよくある。
始めはぜんぜんよくないと思った歌が、何度か効いているうちに良く聞こえるようになったり。雲の中にいた飛行機がそれから突き抜けるときのように、ゼロから100へ急にその魅力に気づく。そういう風に気づいたものは飽きることが少ない。
歌の場合は多少退屈でも何度かは聴こう、と思うが時間のかかる本の場合はそうは行かない。一度読んでつまらなかったらそこで終わりのことが多い。もう一度読み返すくらいなら次の本を、となる。
学生の頃から電車の中は大体読書だけど、電車の時間がなければ本など読まないだろう。つまり暇つぶしなわけだが、極まれに本当に面白い本に出合える(そういう本があると知っているから読み続けているわけだが)。久々にそういう本に出会った。『気流の鳴る音』。見田宗介。社会学者。学生の頃『現代社会の理論』を読んで面白かったのを覚えている。少し前の朝日?で去年起きた秋葉原の殺人事件と永山則夫を関連付けて結構大きく寄稿していて、久しぶりに思い出した。あと田口ランディの『コンセント』のあとがきに誰かが『気流の鳴る音』を引用していた。特別読みたい本もなかったので(いつもないけど)Amazonで購入。一回目終了。難しい。二度目読みます。そうする価値がある、この本は。と思う。でも朝の電車眠くてなぁ。
Posted at 2009/01/21 01:06:18 | |
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2009年01月19日
バレエリーナを目指す人は、小さい頃から虫歯に気を使うんだそうです。歯を抜くようなことになれば噛み合わせが狂い、バランスをとるのがその分難しくなるから。多くの場合、親が経験者で小さい頃からの英才教育の一環としてそうしたことがなされているのだと思いますが、文化(カルチャー)の一線で活躍する人というのは一般人がちょっと想像できない高みにいます(承知つもりでしたが最近再確認)。
でも踊れるだけで食っていけるバレリーナなんて数えるほどしかいないんでしょうね。絵画や音楽(クラシック)なども似たような状況のように思います。
一方でサブカルといわれるものには金が集まる。漫画、J-POP、直木賞的小説や映画。車もこっちでしょうな。ただ例えば葛飾北斎の絵なんかは現在では高値で取引される?芸術品(文化)という認識が一般的ですが、北斎はゴッホなどとは違い、当時から売れっ子のイラストレーターだったようです。
北斎が真の芸術家であるかはともかく、当時のサブカルが時を経て芸術としてみなされることはあるのでしょうか。あるとすればその逆もあるのでしょうか・・・
何が言いたいのかさっぱり分からないけど、せっかく書いたので載せておきます。文化のメインを張る人は大衆の支持を得にくい、という傾向が皮肉に感じられたので。
Posted at 2009/01/19 01:06:30 | |
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2009年01月15日
アイドルって何か特別な人なんですかね。
会ったことないから分からないけど、テレビなんかで見る限り(テレビもあんまり見ないけど)特別なオーラみたいなものを持っている人はいないような気がするし、アイドルを特別な存在としてみなしている人もほとんどいないんじゃないかと思う。
『ギャラリーフェイク』で有名な細野不二彦の『電波の城』では、女子アナを目指す主人公が元アイドルタレント事務所の社長と組んでキー局に食い込むために駈けずり回っているところですが(1巻しか読んでない)、その過程で同業者が言う。
「今のアイドルってのは裏にしっかりからくりが出来上がっちまってさ。CM、ドラマ、ゲームなどとのタイアップ!メディアミックス!有名プロデューサーが仕掛けるイベント、宣伝戦略が絶対不可欠。」「原価計算が可能な広告代理店経由の商品ばかりだ。」
もともとそういうものだと思ってました、アイドルって。
昔は違ったんですかね、テレビやネットがない時代はファンとの距離が近かったのかな。
Posted at 2009/01/15 23:19:04 | |
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