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半ねりのブログ一覧

2019年03月31日 イイね!

[本の小並感 73]不思議というには地味な話

[本の小並感 73]不思議というには地味な話73. 不思議というには地味な話 2点

買おうか買うまいか迷っている時、他にも欲しい本があるとまとめて買うことが多い。この本はイラストノートという雑誌?で野性爆弾クッキーが特集されており、それを買おうか迷っていたら、この本があったのでセットで購入した。「ニューヨークで考え中」は知人が買ったのを読み、その後じわじわ来て渋谷の本屋で探し回って買ったくらいで、近藤聡乃なのだからエッセイが面白くないはずがないと思った。しかし、不思議なくらいつまらなかった。喫茶店で寝てしまい中々進まなかった。

内容は、日々の生活の中の何気ない一コマ、ふとしたきっかけで思い出される小さい頃の思い出。それを彼女独特の感性で書き留める。私の好きそうなテーマである。このような「日常系」とでも呼べば良いような作品が昔から好きで、例えばそれこそ「ニューヨークで考え中」もそうだし、「今日のできごと」とかも好きである。杉浦日向子の作品も、そのような内容が多い。新しいものを求め、次々と開拓してくスタイルもあるし、世間一般ではそれが望ましいとされているし、それはその通りだとも思うが私は違う。同じように流れる日常の中の小さな変化、何の意味も生産性もないような自分の感じ方。そちらに重点を置いてしまう。

この本をイマイチと感じるのは、他人の夢の話がつまらない、という法則に少し似ている気がする。非現実的な状況を口頭で描写しすることは難しいし、その時の夢の中の自分の感情を他人と共有するのはさらに困難だろう。この本も、コンテンツ自体は悪くないのだろうが、それを文章で表現しきれていないのだと思う(この本は、ニューヨーク...より前の作品だろうか?)。

それを感じたのは、電車の話を読んでいた時だ。同じ話がニューヨーク...で出てくるが、これはよく覚えている。地下鉄に乗ってウトウトしていると、いつか電車は総武線の実家の駅に着いている。そして、そのまま何も疑問に思わず実家に帰る。そんな妄想は、なんというか、とても「素敵」だと思う(語彙力)。だからよく覚えていた。しかし、この本では全く同じことが書かれているにも関わらず、全く魅力的に思えない。ニューヨークで生活していても、その全く同じ瞬間、地球の裏側で知人が生活している。そう思いを馳せると、時間と空間を飛び超えるようなその不思議な感覚が漫画ではよく伝わってくるのだ。それなのにこの本では...

もしかしたら、表現力だけの問題ではないのかも知れない。アーティストというのはこういうものかと思わせるような、独特な感覚に疑問が着いてしまったり(雀は可愛いけど、鳩は気持ち悪いと大半の日本人が思っていると思っているとか、デジャヴという単語を知らないのかとか)。しかし、一話一話の最後に出てくるイラストは、話の内容を本文の退屈さを魅力的に補っている。やはり表現の問題か?どうでもいい。
Posted at 2019/03/31 00:46:10 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2019年03月12日 イイね!

[本の小並感 72]株式会社化する日本

[本の小並感 72]株式会社化する日本72. 株式会社化する日本 2点

霞が関でのセミナーが17時前に終わってしまい、会社に帰ろうかと思ったが、帰りたくなかったので本屋に寄ってぶらぶらしていたら目に付いた。最初は買う気は無かったが、チクリッシモの新刊も出ていたのでセットで購入。近くのエクセルシオールで1:30で一気に読了した。

内田樹は珍しく嫌いな作家である。ただ意見が合わないだけなら、どうという事はないが、彼を論破できるような知識がないことが自分で分かっているからかも知れない。嫌いだが無視はできない。そういう存在だ。しかし、実際にこの本を読んでみると、やはり荒唐無稽というか、あり得ない言説が目立ち、地頭が良くても、知識があっても、文章が上手くても、「分かってない」というのは致命的なのだと改めて感じる。突っ込みどころは大量にある気がするが、二つに絞ろう。

・対米従属を批判するのはいい。対米従属史観は右派にも左派にも共通するもので、全く的外れとも言えないだろう。問題はその対案として提示される体制が「東アジア共同体」だという。これは宮崎駿の映画に何ら現実的な解が示されないのに似ている。政治的に全く現実性がない(だから支持は得られない)。さらに問題なのは、これが「いつか来た道」だということだ。太平洋戦争以前にも親米か反米(=新アジア)で割れ、戦前には前者が少数派だった。石原莞爾や北一輝はアジア諸国が平等な立場で集まる「東亜連盟」を構想した。反対に、福沢諭吉は脱亜論を唱えて親欧米の立場を取る。それが正しいかは分からないが、現実的な対応策を打ち出せないのが現在の左派、野党の致命的な欠点だろう。
しかし、「対米自立の志」など右派が使いそうな言葉である。その意味で、課題認識は右派も左派も共通なのだ。

・株式会社化する日本というタイトルにある部分がもっとも興味のあるところだった。主張としては、株式会社というのは短期的な利益を追求しがちで、かつ国の場合はマーケットに相当する選挙が機能していないから問題なのだという。安倍政権が長期的な問題から目を背けて耳障りのいいポピュリスト的な政策である事は否定しないが、それは株式会社のせいではない。むしろマーケットは長期的な観点を評価して株価に織り込まれる。そして、選挙が機能していないのは、左派が現実的な政策を打ち出せていないからだ。

・丁稚奉公するとご褒美に独立させてくれるという無意識はあるかも知れない。
・何のためにアメリカ軍が沖縄にあるのかは確かにきっちり問う必要がある。
・統治システムは楕円のように焦点が二つある方が良い、というのは権威と権力を分離する二重構造を認めている。
・バブルの頃は余裕があった。今は余裕がないので貧乏臭いというのはそうだろうが、つまり金銭的な余裕がまずあり、精神的にはその後である。
・資本主義は戦争に行き着くとか、アホかと思う。

愛国的リバタリアンという怪物、というブログを書いていた気がするが、それはまだ読むべきところはあった。しかし、この本は苦笑せざるを得ないところが多い。もう嫌いですらない。どうでもいい感じ。
Posted at 2019/03/12 00:48:02 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2019年03月10日 イイね!

[本の小並感 71]プロフェッショナルの条件

[本の小並感 71]プロフェッショナルの条件71. プロフェッショナルの条件 3点

田端信太郎を最初に知ったのはいつだっただろうか。もう思い出せないが、twitterをフォローするようになり、著書を読み、紹介された本も結構読んでいる。メルマガなどは持っていないが、昔の彼のブログ記事があることを知り最近は、これを読むために通勤時間にtwitterを眺める時間が減った。その中で、この本が紹介されていたのだ。もうはっきり言って、この記事の内容に尽きる。本の内容は、はっきり言ってあまり覚えていない。だが、この記事はおそらくずっと覚えているだろう。

彼はこの本から、生涯の間、仕事をするにあたって自問自答し続けるであろう、3つの質問を発見することができたとして次を上げている。

1) 何が目的か。何を実現しようとしているのか。なぜ、それを行うか。
2) それを全くやらなかったとして、何が起こるか
3) (自分の仕事は)何によって憶えられたいか

1)は、テイラーの科学的管理法でも「どう行うか」が問われるのみで、「何のために行うか」は問われなかったそうである。最近は、業務の量が逼迫し、21時台に退社できえれ早い方である。2)とも関係するが、とにかく必要な業務に限定し、かつクオリティーを上げるためには、1)と2)を徹底的に問わなくてはならない。特に1)は私の上司も常々強調していることである(私に逼迫しているのは2)の方だが、1)のための手段である)。

そして田端さんが、もっとも難問であると言っているのが3)である。実際、子供の頃にこの問いを投げかけられ意味が分からなくとも、60年後の同窓会で集まった時、皆この問いを覚えており、40代でこの質問の意味を理解し、この質問のおかげで人生が変わったという。私は、どうなのだろうか。

その他、気になったメモ。

・1950年代、60年代のアメリカでは、何をしているかを問えば、「GEに勤めている」など、雇用主である企業名が帰ってきたという。今の日本が(一部で崩れつつあるとはいえ)そうである。つまり、この問題は個人が重視される西洋と、共同体が重視される日本という対立構造ではなく、普遍的に現れる問題なのだ。

・ドラッカーは「成果をあげるタイプの人」というものは存在しないという。外交的な人、内向的な人、論理や分析を重視する人、簡単に意思決定する人、何かをする度に悩む人。これらは成果を上げられない人と同様に千差万別であると。そして、成果を上げるのに必要なのは「習慣的な力」なのだと指摘する。つまり日々目的を意識し、成果を意識し続ける事で、呆れるほど単純な作業を続ける事で、ある意味誰でも成果を上げられるのだと(この本は中古で買ったが、かをする度に悩む人の部分に縦線が引っ張ってあった。)。
Posted at 2019/03/10 21:11:45 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記

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