
来月予定している剱岳登山の予行を兼ねてトチプー氏と西穂高岳に登ってきました。
この山には忘れ難い思い出があります。
高校二年生の夏休みに家族で日帰り登山にチャレンジしたことがあるんです。
何とか西穂独標まで登りましたが、父親が疲労で動けなくなり、最後は僕が背負って山を下りました。
時間がかかったせいで下りのロープウェイの最終便に間に合わず、従業員さんと一緒の便に乗せてもらってやっとの思いで新穂高温泉に下ることができました。
そんな大変な経験をしましたが、不思議と嫌な記憶としては残っていません。
無茶な計画に家族を巻き込んで苦労した若かりし日の懐かしい思い出です笑
もちろん今回はかつてのような強行軍ではなく、
一泊二日の余裕を持った登山です。
この日、関東に台風が上陸し、長野県の天気予報もイマイチでしたが、現地はまさかの青空。
まずは飛騨牛で腹ごしらえして登山開始です。
穂高岳登山の表玄関は上高地ですが、西穂高岳は新穂高温泉からロープウェイが通じていて標高2156メートルの西穂高口から登り始めることができます。
明るい森の山道をテクテク歩きます。
登山口から1時間半ほどで西穂山荘に到着。
一杯1000円の生ビール🍺
安かないけど控えめに言って最高ね。
テントを張ってる間にガスが湧いてきて視界を遮ってしまいましたが、
暑くもなく寒くもなく快適でした。
ワイン片手にトチプー氏担当のハンバーグカレーの夕飯美味かった!
翌日の好天を期待して就寝しましたが…
夜中にテントを叩く土砂降りの雨音で目が覚めました。
こりゃ登頂は無理かなーと半分諦めながらまた眠りにつきました。
3時半に起床。
雨音はしてない。
外に出たら雲は多めながら晴れ間も見えてる。
午後から崩れるらしいけど午前中は天気ももちそう。
これなら登れる!
ヘルメットを被り、ヘッドライトを点灯、グローブを装着していざ西穂高岳に向け出発!
途中で夜が明けました。
朝焼けに染まる乗鞍岳に虹が掛かってるのが見えました。
こーゆー瞬間に立ち会えるから登山はやめられん⛰
登ること1時間ちょっとで西穂独標(2701m)に到着!
かつて家族で登ったのはここまででした。
この先は難易度Dの上級ルート、細心の注意を払って進むべし。
これから辿る稜線が西穂高岳を越えて遥か奥穂高岳まで延々と続いています。
高度感のある山登りは二子山で慣れたつもりだけど、さすが3000メートル級の山は迫力が違うねー
西穂高岳までは独標から実に10のピークを越えていかなければなりません。
龍の背中のよーな稜線を上り下りしながら徐々に高度を上げます。
手足を使って岩場をよじ登り、越えては現れる次の岩峰に心を折られながらも進み続けること1時間半…
遂に西穂高岳山頂に到着!
山頂直下の鎖もない一枚岩の斜面にビビりましたが何とか登り切りました。
頂上からは深い谷を挟んで日本百名山の笠ヶ岳。
北方にはみんな大好き槍ヶ岳。
南には歩いてきた稜線がまるで万里の長城のよう。
その向こうに乗鞍岳と遠く御嶽山。
やっぱりアルプスは絶景哉
と感心しながら振り向いたその先には…
地獄の岩山のように聳え立つ奥穂高岳ジャンダルム
この先、西穂高岳から奥穂高岳までは難易度Eの超上級者ルートです。
試しに10メートルほど稜線を先に進んでみましたが狂気のような凄まじさに股間のヒヤヒヤが止まらず速攻引き返しました。
ロープワークやロッククライミングの知識と技術がないとムリポです。
何にしても今回の我々の登山はここが最終目標地点。
剱岳登山の良いトレーニングになりました。
トチプー氏もよく頑張った!
オイラ的反省点は遅れがちなトチプー氏にペースを合わせることなく歩いてしまったこと。
剱岳では注意しよう。
三十年前の懐かしい思い出を辿る登山になりました。
花の写真も沢山撮ったし、両親への良い土産話ができました♬
Posted at 2022/08/15 09:52:22 | |
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