
母のフォーカスが間もなく3年を迎え初車検。ディーラーは、私がクーガでお世話になっている所と同じ所で、昨日母が父と2人で預けに行きました。私は去年からの点検や修理時の代車はフォーカス、フィエスタだったので、今回もどちらかかなぁ、いっそエコスポーツとか乗ったことないしおもしろそうだなぁと思っていました。そしたら親よりLINEで写真と共に、「6000kmくらいしか走っていないJeep!」とメッセージが届き、写真を見るとレネゲード!しかもベーシックグレードのLONGITUDEでした!!

ベーシックグレードなのでヘッドライトはシリーズの中で唯一ハロゲンですし、その他自動防眩ルームミラーが無かったり、シート調整が電動で無く手動だったり、クーガのタイタニウムとトレンドの差以上に色々装備は簡略されていて、普通の人なら別のグレードを選ぶ方が多いでしょうが、もし仮に私がどれかを買うとしたら、迷わずベーシックグレードのLONGITUDEを選びます。
なぜなら…
このLONGITUDEにのみ、ボックス付きサブウーファー搭載の合計9スピーカー&トータル506Wデジタルアンプ搭載の、BeatsAudioのオーディオシステムが標準で搭載されているからです。
BeatsAudioのオーディオを標準搭載した車は他にVWのポロが400台の限定モデルでありましたが、あちらもウーファーつきモデルで魅力的ですが、7スピーカー&300Wのアンプで、聴いたことがないので何とも言えませんが、レネゲードに比べると見劣りします。基本的にオーディオはアンプのW数で音質そのものは単純に比較できないのは重々承知ですが、同じメーカー同士、さらに200Wも差があると、レネゲードの方が尚更魅力的です。
大型高級車ならいざ知らず、レネゲードやポロなどの比較的コンパクトな車で高出力アンプ&それに応えるスピーカーを標準で搭載している車(グレード別設定・限定モデルだとしても)はほとんど無いのではないのでしょうか。VWは以前に、ザ・ビートルにもウーファー付きトータル出力400Wのパワーのフェンダーオーディオを搭載した限定車も発売していましたね。そういう気持ちで見ると、三菱の今は無きギャランフォルティスや、また現行でもRVRなどに純正オプションで25cmウーファー搭載トータル9スピーカー&710Wアンプのロックフォードオーディオシステムが用意されているのもかなりエールを送りたくなります。
…と大変大変前置きが長くなってしまいましたが、そんなこんなで個人的に大変気になるレネゲード、親にクーガと一日交換してもらいとことんチェックしてみました。
まず実車の印象ですが、随所に遊び心があってワクワクさせてくれますね。とは言っても基本はしっかりしており、シートなども欧州フォード同様コシがあり長距離でも疲れなさそうです。フィアット製1.4Lダウンサイジングターボエンジンとデュアルクラッチの組み合わせのFFも街乗りでは軽快で何も問題ないですね。山道も行くしJeep=AWD、という人にとってはやはり物足りなく2.4L NAエンジン&9AT&AWDのTRAILHAWKグレード一択になりそうですが。
乗り味とハンドリングはコンパクトサイズながら逞しい見た目そのままの安定志向のどっしりとした感じで個人的に好きです。ちょっとピッチングはありますが我慢できるレベルです。
サスペンション、リアサスの形式もストラット式独立懸架です。フロントがストラット式なのは今日オーソドックスで何も珍しくありませんが、リアもストラット式って何か新鮮ですね。
さていよいよBeatsAudioについて。
上の方のBeatsAudio楽しみ、のウンチクは実際に聴く前に下書きで書いており『買うなら迷わず選びます!」などとかなりかなり期待していたんですが。。
どんなけサウンドをフラットにしても、変にサラウンドが常にかかっており無理やりクリアさを演出している感じで聴き疲れします。。ドンキの安物の5.1chサラウンドセット、もしくはBOSEならぬFUZEのドンスコ2.1chアクティブスピーカーで聴いているような感じで、音は浮かんでいますが不自然極まりない音で、頭の中にそれがキンキンカンカン響き酔いそうです。
ダッシュボード上のスピーカー

に中高音を完全に任せており、クリアですが音量を上げると途端にカンカン不快な音色です。。リアドアにはツィーターがありますが、フロントは完全ここからしか中高音は聞こえてきません。間違いなくクリアなサウンドなのですが、かといってツィーターから出てくる音のように完全に上まで抜けきれてない感があり、しかも中音の厚みは皆無で尚更不快です。
ドアスピーカー

は完全ウーファ的な鳴り方です。
ただでさえサブウーファー

もついているのにここまで中高音絞ってまでダッシュボードのスピーカーに全て任すか?です。ダッシュボードのスピーカーアップアップ苦しそうじゃん。。ドアスピーカーも低音に特化しているからには、理想ではサブウーファーでは再生できない肝心な中低音を鳴らさなければいけないのにそれが絶望的に欠落しています。後ろのサブウーファーと前のダッシュボードのスピーカーだけで鳴っている?かのようなひどいドンシャリ具合です。。私の好きなノラジョーンズやエミリークレアバーロウなどのしっとりした歌声も、何もかもただただクリアなだけのハスキーボイスになってしまいます。どんなにイコライザーでミッドを上げても…。
またおなじみのWork from Homeもクーガよりずっと小さい音量からビビりだし、かといってサブウーファーなしのクーガより低音に押し出し、というか生々しい自然さがありません。サブウーファーはしっかり仕事しているか?と言われるとそこもまた疑問で、サブウーファーならではの押し出しを全く感じず、低音の質自体も、瞬間低音も、粘りのある連続低音もあまり出ず、本当にサブウーファーついてるの?みたいな薄いキンキンサウンドです。。
音質設定をこんなにめちゃくちゃ

にしても、クーガのフラット設定の方が余程パワーもありナチュラルで湿り気のある温かいサウンドで、事前情報無しに聴き比べた場合「サブウーファーがついているのはクーガです」と答える方が多いと思えるレベルです。また高音も、たかがカーステと言われればそれまでですが、クーガはやはりソフトドームの音色がしています。パっと聴きではシャンシャン鳴らずに物足りなく感じる人もいるかもしれませんが、じっくり聴いてみると必要な高音は十分に出ており、特定の音域に変なピーキーさがある、などということもなくジャンルを問わず聴きやすい音色です。正直、前車SX4の純正+カロのウーファーの方がまだずっと聴き疲れしないナチュラルなサウンドでした。。506Wのアンプも、能率の低いユニットなのかもしれませんが、それを差し引いても本当に?と思うレベルです。音割れはしないものの普通よりちょっと大きい音量程度でビビり出しますし、ボリュームMAXにしても音量自体も知れており(当然USB接続にてiPhone側は9割くらいにしてあります)体感50Wくらいなんじゃない?と思うレベルです。これ・・・クレーム言う人いないのかなと思うくらいのオーディオでした。。
もしレネゲードを検討されている方で、BeatsAudioに惹かれてこのグレードを検討されている方は辞められた方が、もしくは必ず1度試聴されてから検討された方が良いです。。こんな音質なのにいっちょ前に専用アンプで鳴らしているので、全ユニットが帯域も振り分けられていると思いますので、もしこの音質に不満な場合でも変にいじれない可能性があります。。むしろ聴いたことありませんが、普通の純正スピーカーの方が多少ナローレンジでも聴き疲れしない音だと思います。ただし一言誤解無いように断っておきますと、予想ですがBeatsAudioのスピーカーユニット自体は別に何も悪くないと思います。サブウーファーの音圧が低すぎであったり、ダッシュボードスピーカーの中高音がどういじってもきつ過ぎだったり、要はアンプそのものと、音の帯域振り分けのチューニングがスピーカーユニットに対してマッチしていないなぁと思ったのが率直な感想です。海外の購入者レビューを見ても私が感じた事と同じような感想が多いです。多くの方がバランスがおかしいと指摘しているのに加え、私自身ホームステレオで左右のスピーカーを逆相につなぎ間違えた時のような違和感も感じていたのですが、それも指摘してらっしゃる方もいました。特に全体的に私と同じ感想だなぁと思ったのは#5の方です。
http://www.carcomplaints.com/Jeep/Renegade/2016/accessories-interior/premium_audio_sounds_terrible.shtml

…とここまで長々と色々書いてきましたが、上記の様々なレビューを見たり、特に一番最後に貼り付けたコメントにもありますように「2015年モデルは全く問題無い素晴らしい音なのに、2016年モデルは・・・」というのを見ると、どうやらこれは本来のシステムとしての音が良い悪い以前に、物理的な配線の繋ぎ間違えか、ソフトウェアのバグのような気がしてなりません。他にも上記のリンク先の他のレビューで、本当かどうかは分かりませんがソフトウェアのアップデートで満足できる音になったという意見もありました。音が良い悪い以前に各スピーカーの鳴り方がおかしく、明らかにトータルバランスがめちゃくちゃなのです。これらのレビューを見るまでは、最初は何てぼったくりなオーディオだと思いましたが、どうやら本来のサウンドは素晴らしいのにシステムバグか何かあってこんなひどい音なんだと思います。これからも定期的に日本・海外の口コミ含めチェックしてみます。
レネゲード、車自体は個性的で中身も詰まって楽しい車です。でもクーガもレネゲード程目立たない存在ではあるものの、走りの性能、ソニーのカーステ実力は全然劣っておらず大好きです。内装の質感、乗り味のしっとり感などもやはりクーガの方が好みです。
以上、長文駄文になりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございます。
5/18追記。
ちゃんと鳴っている動画がありました。これは、素晴らしい!完全に別物です。録音なので高音の質は分かりませんが、特にフロントドアスピーカーとサブウーファーの鳴り方が全く違います、というかこれが本来の鳴り方なのでしょう。こんなに鳴ってくれれば何も文句ありません!
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Jeep試乗 | 日記
Posted at
2017/05/15 18:23:22