
MT-07を購入したYSPさんから、試乗会のお知らせが来たので行ってきました。
用意されていたのは、XSR900、MT-09、MT07、MT09トレーサー、VMAX、BOLT、FJR1300、MT-03、YZF25、トリシティ125、BW'S125、TMAX530、NMAX、マジェスティ、WE250R
何にしようかな?と考えている私にお店の方が、「TMAX530は乗ってみると意外とイイですよ。凄く楽なので、逆に皆さん乗るんじゃ無かったっておっしゃいます。」
そんなに良いなら、はまずはTMAX530に乗ってみましょう。
まず、デザイン。
サイドビューはイイです。でも正面の顔が私好みじゃないです。
正確に言うと、スクリーン下の盾筋が何本か入った三角形のところとか、スクリーン内側のゴチャゴチャしたつくり、ミラーのステーがやたら長いところが好きになれない。
しかしこれは走ってみてわかりました。
まあまあ大柄なスクリーンがついていますが、これのウインドプロテクション効果が凄い。
スクリーンの下に穴が空いていますが、おそらくスクリーンの表面と裏側に同じ速度の風の流れを作っているのではないでしょうか。ヘルメットに風が当たる感じがしません。
スクリーンと私自身の間はむしろ負圧です。私がデザインでいちゃもんを付けた三角の部分やスクリーン裏の複雑な形はスクリーン裏に風を綺麗に流す仕組みでしょう。
また、ミラーのステーが細長いのもこれに関係しているかもしれません。ミラーをハンドルマウントにすると、ミラーが風を巻き込んでスクリーンの整流効果を妨げるとも考えられます。
エンジンを掛けようと思ったらキーが無い。
キーレスとのことで、セルボタンを押すとイグニッションON、サイドスタンドを払ってブレーキを握ってセルを押すとエンジン始動。
後で試したら、最初イグニッションをONする作業は省略できました。
後で乗ったNMAXもそうでしたが、サイドスタンドを出すとエンジンが止まります。
2気筒エンジンはおそらく振動を消す仕組みがされていると思われ、MT07のような2気筒らしいパルスは無く、これはTMAXのキャラとしてのことだとは思うのですが、そのフィーリングは2スト50ccスクーターのような、ビーンという音と振動がそのまま大きくなったような感じ。
私には高級感があるとは思えませんでした。
また、停まる寸前ぐらいに、おそらく無段階変速のVベルトの音と思われるギュイーンというメカ音と振動が。後でスタッフさんに「回生でもしてるの?」と聞いたほどです。
530ccもあったらさぞかしスゴイ加速と思っていたのですが、見事な肩すかし、遅い。
まずアクセルの開け始めは明らかに飛び出し防止の制御が入っていてトロイ。
その後もアクセルを開ければ回転は上がるのですが、スクーター同様に速度がゆったりとついてくる(実際無段階変速)。
ヤマハではTMAXはスクーターでは無くスポーツバイクのカテゴリー。
確かにフレームの構成やエンジンがスイング機構に乗っていないところ、フロントが倒立サスであるなど、車体剛性の高さやサスのしっかり感などは私にもわかるほどなのですが、姿かたちとアクセルのフィーリングからの印象はやっぱり大きなスクーターでしかないです。
一人乗りでこの印象だから、タンデムはどんなでしょう。
ま、のんびり走るにはいいと思います。
フレームとサスがしっかりしているんで、低速でもフラフラしません。
重たい分だけ取り回しは悪いし、大きくクッション性の良いシートはは幅が広くて足つきが悪いです。
今年の1月に発売になったばかりのようですが、まだ完成度が低いかな?
しょっぱなからテンションが落ちましたが、次は凝りもせずスクーターNMAX。
デザインはいいですね。私好みです。黒とシルバーのコントラストも良い。
NMAXは、コンベンショナルなキーを捻ってのイグニッションONからのエンジンスタート。
今までにも経験したことがある、単気筒エンジンの「トトトトト」という音と振動が伝わってきます。
走り出してみると、既知のスクーターのフィーリングそのもの。
NMAXもTMAX同様に発進時は意図的に飛び出さないようにしています。
その分ダッシュがかったるいのですが、TMAXの約1/5の排気量でありながら、軽い分TMAXよりもちょっと遅いかな?程度です。
むしろ小さな車体と軽い車重がもたらす軽快感がイイです。
50ccスクーターはパワーと法的な観点からくる不便さ、250ccになると今度は車体が大きく重くなってしまう、125ccはちょうど良いと感じます。
先に散々良くないと書いたTMAXですが、比べるとNMAXは車体のしっかり感は落ち、さらにホイルベースの短さが影響してか、路面の荒れたところをそのまま伝えてきます。
スクーターとしては想定内の運動性能ですが、通勤スペシャルにはBESTな一台です。
次はこれに乗っておかなきゃね、ということでXSR900です。
私はヤマハデザインには好印象を持っていて、だからMT07を購入したということもあります。このXSR900も私好みです。
繋ぎ止めるという機能部品をデザインとして露出させて、それを魅力のポイントにしてしまう。
そしてミラーを始め、いろんな箇所がMT09、MT09トレーサー、XSR900で違うデザインの専用部品を使っています。
基本骨格は同じなのに全く違うバイクに仕上げ、デザイン的に破たんが無い。脱帽。
昨今のヤマハデザインは、他社の2歩も3歩も先を行っていると思います。
今日はMT09には乗りませんでした。過去の記憶をよみがえらせながら乗ってみました。
ハンドルは、一見MT09と同じものかな?と思いましたが、ライポジは違いますね。
MT09は積極的に前乗りを要求して、幅広ハンドルを押さえつけて前輪荷重をする、イマドキネイキッドの見本でしたが、XSR900は少し身体を起こしてちょっと後ろ乗りの昔のネイキッドスタイルですね。
MT09のタンクが左右に広いのに対してXSR900は普通に縦長なので、ライポジと併せてMT09で感じる、つんのめって前に乗ってる感が無いです。
ただし、マッピングは違うかもしれませんが、100psオーバーの3気筒エンジンはパワフルなので、ポジション楽だなーと気を許してアクセルを開けると、身体が後ろに持って行かれてしまいます。
この3気筒エンジンは気持ちいいですね。4気筒より適度にざらついたフィールで、何より音がよい。パワーは乗り手を選びますが、デザインだけならMT09よりも乗り手を選ばない感じがします。
私がバイク1台体制ならかなりアリな一台と思うと同時に、こりゃ売れるなと思ったら、現在タマなし3か月待ちだそうで。
試乗会と言うと、買う予定も無いのに買うならどれだ?と車種を選んでしまいます。ですので、絶対に買わないであろうBOLTとかトリシティに試乗してみたかったのですが、残念ながら次の用事の時刻が迫っており、これにて終了。
今度はぜひBOLTに乗ってみたい。