タイミングベルト交換 その8(ウォーターポンプ交換編 その1)
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
中級 |
作業時間 |
12時間以上 |
1
前回は、タイミングベルトおよびアイドラプーリーまで外しましたが、ウォーターポンプも同時交換ということで、さらに作業を進めていきます。
さて、最大の難関、カムスプロケット(カムプーリー)の取り外しです。
まず、カムスプロケットのカバーを外して、カムスプロケットをカムシャフトに固定しているボルトを露出させます。
カバーを留めているボルトは、in(上)側が3本、ex(下)側が、4本です。
ただし、カバーを取り外す前に、注意が必要です。(次に記載します)
2
写真は、ex側のカバーを取り外したものです。
AVCS(可変バルブタイミング)搭載のものは、カムスプロケットにギミックが仕込まれており、内部をエンジンオイルが循環しています。
(詳しい構造などは分かりませんが…)
オイルの通り道なのか、カムシャフトに固定するボルトにも穴が開いています。
それで、前述のカムスプロケットのカバーを外すと、カムスプロケット前面に蓄えられたオイルがドバーっと垂れてきます。
(in側は小さめですが、ex側は結構容量があり、すぐ下にエキゾーストパイプがあるため、垂れたオイルを放置すると最悪燃えます)
何か下にオイルを受けられるものと、ウエスを用意しておいたほうが良いです。
カムスプロケット側に、Oリングが付いていますが、再利用できないため、交換が必要です。
in側 806939040
ex側 806969020
露出したボルトの頭は10mmのヘックスビット(いわゆる6角レンチのアレ)です。
あとはカムスプロケットを固定する特殊工具を使用することになりますが、純正のSSTがボルトの回りの溝にレンチを噛ませて固定する(右上緑枠)のに対し、社外SSTは銀色の部分を外周から固定します(右下赤枠)。
3
そこで登場するのが、カムシャフトプーリー固定レンチです。
スバル用はいくつかありますが、今回使用するのは2種類です。
in側は、EJ20系エンジン(AVCS)用と呼ばれるもの、
ex側は、EJ25系エンジン(AVCS)用と呼ばれるものです。
アストロプロダクツのものを探してましたが、店頭在庫切れで作業日程までに手に入らなかったので、JTCのものを手配しました。
正直JTCのこの2本を買うなら、ディーラーの工賃払うのとほとんど変わりませんが、部品一式買ったので後に引けなくなりました。
1本、1諭吉なので…
多分アストロのでも大丈夫だと思いますので、コスパにこだわる方は、計画的にアストロのを購入してください。
1本3,500円くらいで買えますので。
4
カムスプロケットに、先ほどのレンチをかけていきますが、レンチが噛み合う場所は一ヶ所しかありません。
タイミングベルトを外した時に、スプロケットが勝手に動いた先が、吸気(排気)バルブが引っ込んだ状態なので、この状態からカムスプロケットを片方だけ回して、レンチが噛み合う場所をさがしていきます。
※この時、in側とex側と同時に回さないように注意して下さい。
また、各スプロケットの外周は、バリが残るところがあるなど、結構鋭利ですので、スプロケットを回す際に手を切らないよう十分注意して下さい。
(特にex側)
スプロケットを回す際に、バルブリフト位置を超える際には結構力を入れないと回らない瞬間もあります。
in側は、最終的に写真の位置に収まりました。
また、クランクプーリーと同じようにレンチの端を掛けられるところを探したところ、エンジンマウントがちょうど良い位置だったので、ゴムを敷いてレンチをかけました。
※ある程度の強度を見込んでのことですが、エンジンマウントに悪影響を及ぼす可能性はあります。
5
前の写真で、ボルト側に60cmのスピンナハンドルをかけて、ボルトを緩めようと頑張りましたが、ボルトを少しずつ舐めるような感触を感じつつも、ゆるむ気配なし。
スピンナハンドルが、クランクプーリーの時以上にしなっています。
挙句、アストロの10mmのヘックスビットの先が、力に負けて緩んで取れてしまう始末。
ボルトに致命傷を与える前になんとかしようと、家族の車でストレートに走り、悩んだ結果
1/2 ラチェットレンチ ハイトルクタイプ 600mm
FLAG 1/2 ヘックスビットソケット 10mm
を購入しました。
ラチェットは700N・mにも耐える、しならない頑丈なタイプ。かつ約3,500円と、3/4のスピンナハンドルを買ったりするよりも安価。
ヘックスビットソケットは一体成形なので、先が抜けてしまう心配もありません。
ということで、工具を変更して再度挑んだところ、なんとか緩めることができました。
(写真のように、相当ボルト面えぐってます…)
6
そしてそのままex側に突入しましたが、こちらは最初から万全の態勢で臨んだため、さほど舐めることもなく緩んでくれました。
ボルトは再使用不可ではありませんが、最初から交換するつもりで新品を用意しておくことをお勧めします。
ちなみに他の方のブログや整備記録を見ると、ディーラーでも「カムプーリーのボルトが緩みませんでしたー(汗」って場合もあるようで…
7
固着してなければ、カムスプロケットは手前に抜けば外れます。
カムシャフトの端に突起があるので、組み戻す際はカムスプロケット側の凹と位置を合わせて取り付ける形になります。
次に、テンショナーブラケットを外します。
(テンショナーブラケットは、左下に示した赤枠の部品。オートテンショナーの突起を受ける硬い金属が埋め込まれています)
緑丸の3つのボルトを外したあと、タイミングベルトカバーNo.2 LH(裏側のカバー)と共着されている黄色丸のボルトを外して、取り外します。
最後は、赤丸の2本のボルトを外して、タイミングベルトカバーNo.2を外せば、あとはウォーターポンプのボルトだけです。
8
最後はウォーターポンプから赤丸の2本のクーラントホースを抜いて(うち、後ろ側のホースは、エンジン上部から来る配管からホースごと外して)、ウォーターポンプを留める6本のボルトを外せば、取り外しができる…はずだったんです。
しかし、エンジンブロックとウォーターポンプの接合部は外れたものの、どう動かしても手前にポンプが寄ってこない。
どうやら、ウォーターポンプの下からボルトが1本挿さっていることが発覚。
完全に取り外すにはもう少し手順が要るので、次に続きます。
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