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ドライブ中に見つけた旧い看板、文字の書体に時代を感じます。どうやら宿泊施設の案内看板のようですが矢印による方角とＩＣ出口からの距離のみのかなり大雑把な案内です。

雰囲気からしてかなり昔に設置された物だと思われます、いくつか破損していますが夜になると剥き出しの電球が流れるように点滅をする昭和の時代によくあったタイプの看板でしょう、当時は街のそこここでこんな看板を見かけました。


そうだ。思い出した。
この看板がある道路は以前は国道でしたがずっと前に幅の広いバイパスが整備されたので現在では単なる裏道になっています。

私が運転免許を取得した頃はまだバイパスは無かったのでこの道路を通っていました、中古で買った薄い紫色のトヨタカローラIIが私の宝物でした。

おそらくこの看板もその頃からあったのでしょう、そう思うと何故か感情移入してしまいます、１８歳の頃から何度もこの道を通っていましたがこの看板には気が付いていなかったと思います。

それが４４歳の今になって初めて目に留まりわざわざクルマを停めてまで写真を撮っています、当時はこの看板ももっと綺麗でこんなに色褪せてはいなかったでしょう。ですがそれは私も同じ、あまり他人の事は言えません。


気になったので調べてみましたがこのホテルは既に存在していないようです、この看板も撤去されずに忘れ去らているのでしょう、夜になっても照明が点灯する事も無くただ佇むだけ…それでも己の役目を果たそうとする姿に感銘を受けます。

自然に崩壊するのが先か所有者により撤去されるのが先か…
ほとんどの人が気にもしないであろう時が来れば消え行く運命の景色がここにありました。