
Myディーラーであるジャガー新橋さんから「昨日新型XJにナンバーが付きましたのでお乗り頂けます」とのご連絡を頂戴しましたので早速実際に乗って参りました。
思えばこの新型XJも去年の7月末に公開されてから日本発売までに随分と時間がかかっていましたが、ようやく初荷が公道を走り始めたようであります。やはり従来型に乗る者としては「何が変わったのか」「何が変わらなかったのか」が非常に興味深い所でありまして、思い入れという部分では他車とは比較にならない程に待ち望んでおりました。
このモデルは一番ベーシックな「ラグジュアリー」と呼ばれるグレードで、全長5135、全幅1900、全高1455と全長が先代のX350に比べて45mmほど長くなった以外は同じ大きさであります。V8の5Lエンジンは385ps/6500rpmという内容ですが、この上のスーパーチャージャー仕様とロングホイールベースモデルは少し遅れて登場するとの事でした。
実際にドアを開けてみるとドアステップ部に「JAGUAR」ロゴの入った幅広のステンレス製のステップが高級感を演出しています。これだけの幅の広いステップはベントレーくらいしか見た事がありません。
運転席に収まると、従来型のX350よりもシートが高くなった印象があります。私はジャガーに乗る時の儀式としてシートを一番低くして背中を起こしてストレートに手を伸ばして送りハンドルというスタイルを取りますが、この新型のシートは一番低くしても結構高めの印象がありました。
スタートボタンでエンジンを始動させるとレクサスLSよりは勇ましく、マセラティよりはジェントルにV8が目を覚まします。XF以降のダイヤル式のシフトを操作して走り出しますが、この液晶メーターはあまりにもグラフィック感が強くて賛否の分かれる部分かも知れません。
歴代のジャガーサルーンに共通項を見出すとすれば「軽快」という部分だと思いますが、このX351もこの大きさのサルーンとしてはかなり軽快なハンドリングです。実は軽快さという部分に関しては先代の方が軽快な印象がありますが、人によっては「落ち着きが無い」というように感じる方も居られるのではと思います。今回のモデルは先代に比べると200kg以上重くなった事もあって、このクラスとしての重厚感とジャガー特有の軽快さを上手にバランスを取ったようです。
そしてこのV8が他車と決定的に違う部分は、他車はどちらかと言うと滑らかできめ細かいエンジンを持つ車が増えたように思います。それは静かで軽く回り、まるで電気モーターのような走りを目指したのかと思いたくなるエンジンばかりです。
ところがこのジャガーのV8はある程度回すと野趣あふれる音とフィーリングで「やっぱり内燃機関はいいな」と思えるエンジンでした。どちらが乗って楽しいかは言うまでもありませんが、この車のハイブリッドモデルが果たしてどんな車になるのかも楽しみではあります。
新橋~銀座~日本橋~秋葉原の中央通りを走ってみましたが注目度は相当なもので、この車がジャガーである事を知らない人をも振り返らせるだけのオーラを持っているようです。
後日再度時間をかけて乗ることになっておりますが、今日の結論としてはものすごく変わったけど変わっていない部分もかなりあるという印象を持ちました。一見従来のXJとは全然別の車に見えますが、そのXJの様式美みたいなものはスタイルのアイコン以上に車の成り立ちや走りに健在でありました。
この「ラグジュアリー」というグレードでも必要にして充分ではありますが、ルーフの内張り等がどことなくXFと変わらない感じがあります。従ってこの新型XJを選ぶなら贅沢に「ポートフォリオ」が良い選択のように思いました。スーパーチャージャーの有無はお好きなようにという感じです!?
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2010/06/06 15:44:18