大変ご無沙汰致しております。
ここ最近は必ずと言って良いくらいにこの言葉から始まるほどに更新されていない事が多くなっていますが、私は何とか生存しております。前回の更新からの間も色々と面白い事がありましたが、間が空きすぎてどこからお話するべきかを考えてしまいます。
さて、先月はジャガーの3回目の車検でありました。その詳細はそう遠くない後日にご報告しますが、今回はその際にやって来た代車が発端となって急遽ウチの奥さんが「折角こんな車が来たんだから山へ行こう!」と言い出しました。
そしてやって来たのは、ランドローバーのラインナップ中で一番ベーシックなフリーランダー2です。
現行モデルは2リッター直4ターボですが、これは直6の3リッターです。
この日は前日の会食の眠気覚めない朝の5時に自宅をスタートし、一路関越道の練馬を目指します。土曜の朝は少し出遅れると、高坂SAから30㌔渋滞などはザラですが、流石にこの時間であれば快適そのものです。都心から関越道を目指す場合、5号線を北上して美女木から外環経由が普通ですが、どうも私はこの距離が無駄な気がして一般道を利用します。
そしてスイスイと辿りついた最初の目的地は、ここ土合駅であります。
この駅、鉄道好きな方ならご存知ですが、ただのローカルな駅ではありません。
案内板には見慣れた「上野」の文字があってホッとさせます。
上り線のホームは長閑なローカル駅の風情満点なのですが…
何やら下り線ホームへ向かうには、まるで地底に続くような階段が口を開けています。この先は462段の階段で地上との標高差70メートルの10分強の苦行が待っています。そしてホームに近付いた時、遠くから聞こえる轟音と共に貨物列車が相当な速さで通過して行きました。
そして再び地上に這い上がった所には…
苦行を労う看板がありました…
この「あと24段」という表記、まるで高速のインターを出たところにあるゴルフ場の看板に「あと○○㌔」という感覚に似ています。
土合駅からは谷川岳ロープウェイを目指します。
私は高い所はあまり好きではなく、千葉や湘南のモノレールすら足元が浮いているものは得意ではありません。そんな私に追い討ちを掛けるように、ここから先はリフトになっているのですね…
そして上り切った先には絶景が待っていました。
ロープウェイ駅にあった食事処できのこ蕎麦&カレーを食します。この素朴さがイイです。
この後はSLを見に行きましたが、生憎走っている所は見られませんでした。しかしSLというものはこうして佇む姿も、まるで生命ある生き物が羽を休めているような息吹を感じます。
今回の宿となる猿ヶ京の対岸から合俣ダムですが、心なしか水位が低く感じます。
猿ヶ京の関所を通り…
猿ヶ京ホテルに到着です。
写真はバッテリー切れの為にありませんが、この宿は「豆腐会席」が看板で、素朴でありながら実に洗練されたお食事は、美味しさのみならず温かい心尽くしを感じました。食事の後には女将さんによる郷土民話がありましたが、「日本人の心の原点って、こういうところにあるんだな」という気持ちになるお話でした。
翌日はとても心地良く宿を後にし、与謝野晶子歌碑公園を散策します。
耳を澄ますと聞こえる絶叫は、バンジージャンプなのですね。
一回7千円くらいだそうですが、私の身上は「君子危うきに近寄らず」なので…
この日の昼食は奥さんがリサーチ済みの焼きカレーで有名な「亜詩麻」さんです。
このソーセージ入りの他にもきのこ入りをチョイスしましたが、きのこ入りのマイルドさに比べるとソーセージはかなりパンチのある印象です。個人的にはきのこ入りが好みですが、実に美味です。
義母はピザを注文しましたが、これまた手作り感たっぷりで美味でした。
天狗で有名な迦葉山弥勒寺です。
最後に目指すは「日本のナイアガラ」と言われる吹割の滝であります。
岩場の白線までは行けますが、なかなかの迫力です。ここを訪れるには滑らない靴が必須アイテムです。
この吹割の滝付近には「駐車場無料」を謳って、いざ駐車すると土産物\1000買わなきゃダメというひと昔前の騙し商法的な駐車場で有名だそうですが、その辺はリサーチ済みなので少し離れた駐車場に停めました。
そして全ての行程を終えたと思ったら、更に奥さんから片品村を目指すように言われました。吹割の滝から30分程度走った先には
手作り豆腐の「尾瀬ドーフ」さんでありました。知らない間に色々な豆腐を予約していたのでした。
帰路は流石にそこそこの渋滞でしたが、東名や中央道に比べれば我慢出来る渋滞で、文字通り命の洗濯となったドライブでした。人はこうした時間があるこそ日常を戦う事が出来る訳で、この翌日は驚くほどに疲労を感じませんでした。今回訪れた地域は、決して華やかな観光地という趣ではないものの、その素朴さは東京からさほど遠くない場所にある事が信じ難いほどに素晴しいところでありました。これから先は寒さが厳しくなると思いますが、きっとこれから先の一ヶ月くらいが一番良い時期かも知れません。
今回の旅に彩を添えてくれたフリーランダーですが、正直こうした車は今まで私の守備範囲のものでは無かったと思います。しかし今回手元にある期間に500㌔程を走ってみて、新しい楽しさに開眼したように感じました。ランドローバーの車は外観のヘビーさとは裏腹に、山岳路ではまるで自然と対話するかのような繊細さで英国車そのものなタッチを持っていた事に驚きました。九十九折の道をクイックにストレス無く走る事は、普段乗っている大型車には到底望めない世界観であります。
よく「丘サーファー」とか「丘ミュージシャン」という言葉を耳にしますが、これは実際には海に行かない人や楽器が弾けない人が単なるファッションでサーフボードやギターケースを持って歩く事を意味するようですが、このランドローバーが他のSUVと比べて決定的に違うのはオフロード性能が本気である部分かも知れません。
そんな風に考えると、失礼乍ら見た目だけの4WDって丘サーファーと同義に感じるのですが…
Posted at 2013/10/05 21:40:29 | |
トラックバック(0) | 日記